見出し画像

再会

私の家の最寄りの駅のそばには、二つのスーパーがある。今日は、いつも行くスーパーとは駅をはさんで反対側にあるスーパーに買い物に行った。
なぜかというと、今日行ったスーパーは、チェーン店で、私の通勤経路の、乗り換え駅にも同じチェーンのスーパーがあり、そちらの店で、りんごのシナノスイートが、6個入り499円だったのだ。ちょっとりんご6個を持ち帰るのは重いなぁ、地元の支店で買おう、そう思ったのだ。
ところが、地元のスーパーに行くと、シナノスイートは売っていたのだが、4個入り399円だった。どこの支店でも同じというわけではないのだなぁと、がっかりしながら、そのシナノスイートをカゴに入れた。
他にもいくつか買い物をして、レジにたどり着いた時に、サプライズがあった。レジ係の人に見覚えがあったのだ。ああ、そうだ、この人は!
その、チェーン店のスーパーがあったところに、昔は違うスーパーがあったのだ。結婚してから、そのスーパーが潰れるまで、私は毎日そこで買い物をしていた。あまり流行ったスーパーではなかったのだが(だから潰れた)、ちょっとアットホームで、わりと安いスーパーだった。
そのスーパーのレジ係の人の中で一番目立って明るい人がいた。髪を明るく染めて、大きな声で、笑顔でお客さんに接していた。私はその人がいるレジはほとんど使ったことがなかったのだが、それでも、その人の存在感はひしひしと感じていた。
その人が、今日、レジにいたのだ。本当に久しぶりの再会だった。
今日仕事で、同僚に嫌味を言われたこととかが一気にふっとんだ。ああ、元気でいたんですね!また会えましたね!
正直、私は、そのチェーン店のスーパーは、あんまり好きではなくて、今はすっかり、その、駅の反対側にある、今通っているスーパーに慣れ親しんでいるのだが、こういうことがあるのなら、時々、こっちのスーパーに来てもいいかな、と心が揺れたくらい、大きな再会だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?