あまずっぱい話
私には常に物事を俯瞰していたいという悪癖がある。それは大凡常に理性的であれ、温度を下げて物事を見よ、という私自身に対する教訓にもなっているのだけど
中学生の頃の私は今の私の冷静さの1/5も持ち合わせていなかった。それを行使する手段と方法を持ち得ていなかったのだ。
なので恋愛に対しても貪欲だった気がする。後にも先にも感情論で人を傷つけるのはもうゴメンだと人の気持ちを一時の気の迷いで弄ぶようなことはそれ以来一切していない。
男女の駆け引きがたのしい時期は誰にだってあるのだと思うけど、それはもちろん人間が生きて行く上で不可欠かつ生産に関わる重要なことで。でも私にとっては非常に難解。相手と自分を傷つけず真摯に接することのバランスは男女の間柄であれ、同性であれ綱渡りをするような危うさの上に成り立っている。
中学から高校にかけて付き合っていた彼とは今でもいいお友達で、たまに連絡をとる間柄なのだけど、最近久しぶりに連絡があった。
やさしい思いやりのある男の子だったなあ、と言葉の節々から感じ取れた。
直接会っている訳ではないけど、ほわんとした決して人を嫌なきもちにさせることのない言葉選びをする子で、なんだかあったかくほっこりした気持ちになった。
彼と別れてから自分の恋愛の全てに対して嫌気がさしていて、投げやりになって、自己嫌悪にも陥ったけど、そろそろ幼い頃の自分に免罪符をあげてもいいかもしれない。自分をもっと大事にしていいんだよ、と。
久しぶりに会ってもきっと彼とはいいお友達として、将来のことを話せる気がする。