竹内沙綺

大阪府堺市出身の25歳。1997年542gの超低出生体重児にて誕生。 23歳で性自認を…

竹内沙綺

大阪府堺市出身の25歳。1997年542gの超低出生体重児にて誕生。 23歳で性自認を改め、性的指向を定める。興味分野:性教育、読書、セラピー、心理学 最終形態は翻訳家と書評家。趣味:麻雀

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    Xジェンダー・アセクシュアル自認者として、ニュースや話題の本を解説。

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私が書き続けている理由

私がWEBライターをやっているのには大きく3つの理由があります。 今日は少し角度を変えて、WEBライターになった経緯をご紹介します。 ①小さい頃から「書くこと」が苦痛ではなかった そもそものきっかけは、兄が習字を習っていたからです。 家から近いのと先生が素晴らしいという理由で、結果10年以上通うことになります。 不器用で慣れるのに人一倍時間がかかっても、先生が「上手だね!」と褒めてくれるのと、ペンや筆が紙に触れる感触が心地よくて、時間を気にせずに無心で書いていたのを今でも

    • 発達障害とXジェンダー。ダブルマイノリティの私①

      昨日のネットニュースで、タレントの木下優樹菜さんが発達障害の一種「ADHD(注意欠陥多動性障害)」であることを公表したと知りました。 正直な話、ここまで発達障害ブームが強くなるとは私自身思っていませんでした。 障害ととらえるかどうかはその人次第であり、日常生活に支障をきたしているかどうかが診断の分かれ目になります。 自分の場合は毎日の服薬とノイズキャンセリングイヤホンが欠かせず、加えてパニック障害を持っています。 初めての場所に行くと動悸と発汗が発動し、最悪はその場で

      • 生理の貧困について

        最近コロナ禍の影響で、多くのメディアで見かけるようになったこの言葉。 先進国の日本でこんなことがあるのかと驚くかもしれませんが、実際に少なからずの女性に起きている現象なのです。今回は、今話題の「生理の貧困」について詳しくご紹介します。 生理の貧困ってどういう意味?まずこの言葉がしっくりくるかと言えば、Noの人が多数派のはずです。 女性に限って起こる生理はタブー視されがちですが、現代はLGBTQや東京オリンピックのトランスジェンダー選手が参加したことも影響し、少しずつ明るみに

        • ノンバイナリーとイギリスの性教育 宇多田ヒカルさんのカミングアウト

          去年、1人の日本人女性のインスタライブが話題に上がりました。 歌手の宇多田ヒカルさんが、劇場版アニメ「エヴァンゲリオン」で知られる滝野英明監督との対談で「ノンバイナリー」と告白したのです。 これが契機となり、性的少数者を紹介するウェブメディア「パレットーク」ではノンバイナリーを紹介する記事がアップされました。 しかし日本では性教育が遅れているのもあり、彼女の告白を聞いてもピンとこなかった人も多かったのではないでしょうか。 今回はノンバイナリーという用語や彼女が住むイギリ

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          超低出生体重児で生まれてきたこと(1)

          私にとって、この過去は時に励みになり時に負荷になる事実です。 今でも生後3週間の写真が残っており、時折見返してパワーをもらうほどあの写真には不思議な魔力があるのです。 今回は少し方向を変えて、産まれた時のことを2回に分けてご紹介します。 ①産まれた環境が最高だった私が産まれたのは、大阪でも新生児の受け入れが当時も現在もトップクラスの病院で、通常の妊婦さんは通院できない場所です。 高齢出産、切迫早産、流産などの様々なリスクを抱えながらも、たくさんの医療スタッフのサポート

          超低出生体重児で生まれてきたこと(1)

          圧倒的な包容力②辻村深月『青空と逃げる』

          それでは、書評の続きを書いていきます。 本条家の未来を一緒に見届けてください。 佑都と力の乱闘佑都に言われるがままに大分の高山動物園にやってきた力。 佑都は、力に母・遥山真輝との思い出を語り始めます。 記憶が薄っすらな時に、3人でこの動物園に来たこと。 遥山真輝が母として佑都をしっかりと見守ってくれていたこと。 「お前らにはおかしく見えていたかもしれないけど、あんな人でも母親らしいところはあったんだよ!」と、佑都は反発。 週刊誌がどれだけ騒いでいても、佑都にとっては

          圧倒的な包容力②辻村深月『青空と逃げる』

          圧倒的な包容力①(辻村深月『青空と逃げる』)

          秋も深まり読書がしやすくなったので、記念すべき1冊目をご紹介。 直木賞作家・辻村深月さんの『青空と逃げる』。 購入の後押しになったのは、教育評論家・尾木直樹さんが『思春期の子供の心情描写力が素晴らしい』と絶賛されていた読売新聞の特集ページです。 久しぶりの小説で、とても充実した旅になりました。 親子の7か月を流石の描写力で表現し、自分の子どもの頃を回想しました。 秋から来年の春にかけ、高知、兵庫、大分、宮城、北海道を転々としつつ、母子の成長があり彼らを取り巻く呪

          圧倒的な包容力①(辻村深月『青空と逃げる』)

          発達障害なんてくそくらえ!

          「10人に1人がADHD」。 ここ2~3年で「発達障害」と診断される人口が急増しています。 一時期は精神科の受診外来に診断希望の患者が殺到し、急激に関心が高まった印象的な出来事がありました。 ”発達障害バブル”と呼ばれる現状を受け、服薬と通院が欠かせない私から 1つ言いたいことがあります。 結論、「日本人はみんな発達障害を持っている」のです。 大事なのは、障害というフレーズに惑わされないことです。 障害と呼ばれるカテゴリーに属する人たちは、心と身体が考える物事が

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          カミングアウトとアウティング

          セクシュアルマイノリティやLGBTを語る際に必ず挙がるこの2フレーズ。 違いを大まかに説明すると、 カミングアウトは自身がするもの。アウティングは他者がするもの。 共通語である「アウト」の根幹の意味は、「外に出す」。 そこから派生し、付き合う・デートする・告白するなどの恋愛ではおなじみの言葉になりました。 アウティングに関する有名エピソードが、「一橋大学アウティング事件」。 ゲイであることをLINE上で友人に暴露された男子学生が、パニック障害などの心身に不調を起こ

          カミングアウトとアウティング