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坂のある街

 車椅子にとって坂道は単なる障害でしかない。
 とは言っても今は電動車椅子を使っているからさほどではないのだろうが。
 今日も隣り駅まで車椅子で走って行った。
 行きはいつもの道を行ったのだが相変わらずアップダウンが激しくまた歩道は坂道+狭さ+横の斜めの道で走りにくいのはいつものことだ。
 帰りはその道を通らず以前行ってみた惣菜屋に寄ろうと違う道を通ってみた。
 この街は流石国分寺崖線にある街なのを改めて感じるに至った道のりになってしまった。
 通った道はほんとの住宅街だったのだが坂の激しさがハンパなくよくこんな所に家を密集させて作ったなと感心してしまう。
 いつも通り行き当たりばったりで走ったら目の前に段差ありの看板を見て行ってみたら段差ではなく階段があった。
 車椅子だから階段は通れない。
 後戻りして他の道を通る。
 そこがかなりの坂で走るのに結構な覚悟を決めるくらいだった。
 段丘の下迄は時間はさほどかからなかったがかなりの高低差を乗り越えた感じだ。
 電動車椅子だからさほど疲れないなんてことはなく坂道を通る時は転倒しないかという気遣いを感じながら走るから身体の緊張が半端ない。
 段丘を乗り越えてうちに着いたら身体中が痛い、風呂を沸かして入ったはいいが少し無理な体勢をとったら脇腹が攣ってしまった。
 身体に要らぬ力が入っていたみたいだ。
 疲れと風呂の気持ちよさが相まって知らぬ間に寝てたみたいでいつもの尿意で起きたら真っ暗で時間もわからない位だった。
 いつもの愚痴になるがこの尿意のせいで長く寝ることがなくなってしまっている。
 ぐっすり寝た感はあるから良いんだろうけど。
 しかし疲れる街であるのは確かみたいだ。

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