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hyperpopに関する雑記

ごく最近、このhyperpopという言葉をツイッター等で観測する機会がぐっと増えてきた感じがしている。
NYタイムズでこんな記事が出たり…

世界のちょっとオタクぽい音楽好きに特に好まれている印象があり、オタクであるおれも例に漏れずハマっています。

今のところ日本語ではまとまった情報もない(多分)ですが、日本でも一部音楽オタクの中では「今キてるやつ」くらいの共通認識が育まれているという感じがしており、さらにデカいムーブメントになりそうな予感がプンプン、なんか今の感じを忘れないように備忘録的にちょっとだけ書き記してみようというのが今回の趣旨です。

といってもめちゃくちゃニワカです。hyperpopという言葉を認識したのも多分今年の夏くらい。
ぶっちゃけ成り立ちとかをちゃんと調べている訳でもなく、英語も全然わからないので、根拠や正確性度外視のいちリスナーとしての印象やテイストの話ばっかりになると思います。
「それは違う」みたいなこと言われても知らん!おれの話は信じるな!
というのは冗談で、私個人としても全然勉強中なのでむしろ「実はこうだよ」とかあれば教えてほしいです。
ただ今回はごく個人的・感覚的なことを忘れないようにするため文章という意味合いが大きいので多目に見てクレメンス…

hyperpopがどういう音楽かというと、過剰にエフェクトがかかったボーカル、所々歪みで音割れっぽくなったりする感じ、過剰な展開など…過剰に誇張されたポップスという印象。
なんかglitchcoreという別名があるとかないとか……
こういうの説明するの苦手だからムーブメントの発展にかなり寄与したらしいSpotifyのプレイリストで2,3曲聴いてみてください。
大体傾向掴めると思うから知らんやつは聴けや!!!!!


プレイリスト知らん人ばっかやけどhyperpopって誰がやってんの?というとやっぱりCharli XCXと100 gecs、この2組のアーティストが中心なのかなと感じている。
Charli XCXといえば前々からPC Music(A.G.Cook主宰のネットレーベル)的な面々と組んで仕事をしており、そのあたりの音楽はbubblegumbassと呼ばれてた所からさらに進んで独自の音楽性を獲得していたと思う。
そういうのがhyperpopの雛形なんじゃないかな〜!多分そうっすよね!!
100 gecsの事はぶっちゃけよくわからないけどとにかく2019年に出た作品と今年に出たRemixesがすさまじく、かなり話題にもなっていた。
この2組の最近の作品がきっかけになってHyperpopがぐんと広がった…ような気がする。
今年出た他の注目作としてはDorian ElectraやJim-E Stackなど…
同時期に良い作品が出てきたのは早くからこの手の音楽をやっていた面々が蒔いた種が芽吹いたのかなという気がする。

と、そういう音楽なんだけど個人的にはこれ、
「一部のFuturebass系のプロデューサーがちょいちょいやってたやつじゃん!こういうのやっと名前ついたんか!」という感じがして嬉しかった。
具体的に言うと先述のPC Music系のA.G.CookやらSOPHIEやらCashmere Catあたりのやつだったりアングラだけどfuturecoreの一部だったり。
このあたりの音楽を愛好してた人たちというのは一定数いたけど共通言語を持たなかったので可視化されづらかった。
だけど最近名前が広まったことでみんな語り易くなって結果として冒頭の「最近よく見かけるhyperpop」になったんだと思う。

その認知に貢献した先述のプレイリストを聴いていくと同じような音色の質感でも、エモラップ寄りのものとか、ハードコアなダンスミュージックのビートが登場するもの、futurecore由来のアクロバティックな展開のもの、アコースティックな楽器が登場する歌モノポップス色が強いものまであって十人十色!百花繚乱!魍魎跋扈!みたいな感じ。
もはやhyperpopって音のテクスチャがこういう感じだったらなんでもいいんじゃないかみたいな雑さになってる。このジャンクな感じも超好き。

なんでこんな流行ってんのというとやっぱ先駆者とガッツリ組んでメインストリームど真ん中でやってたCharli XCXと話題爆発した100 gecsの影響がデカいとは思うけど、コロナの影響もあるんじゃないかという仮説が個人的にある。
というのもhyperpop、めちゃくちゃ家でのリスニングに向いている気がしているから。
昨今のチルブームにちょっと飽きた人たち潜在的にちょっと暴力的な音楽を求めていると思っていて、ヘヴィ目のロックとかがちょっと盛り返してるのもその現象の一部かなとは思っているのだけど、ロックはやっぱライブ音楽で生で聴くのに向いている。
そこへきてちょっと荒っぽい質感のhyperpopはダンスミュージック由来だけど展開の激しさとかポップに寄ってる感じとかから実はクラブユースというより家で聴くのに向いていると思う。
インスタントに盛り上がれるけどそれだけじゃなく、なんならチルなモードでも聴けちゃうしエモさも併せ持っていて、BGM的ではないかもしれないけど結構いろんなムードにマッチできるんじゃないかな。
そんな感じでステイホームしながら聴く音楽としてhyperpopにハマる人が続出した…なんてことない?知らんけど

そしてここ日本では、かのMaltine Recordsがhyperpopのコンピレーションを10月にリリースしている。しかも全曲マジで最高!さすがとしか言えない!!!! FAKE HYPER POP SHIT !!!


そして同コンピにも参加している神様クラブのウ山あまね氏がソロ名義で出した初のEPがマジでヤバすぎる!みんなこの2作はチェックしろよ!(この雑記で主に言いたかった部分)
日本にも新しいムーブメントにリアルタイムで共振してレベルの高い作品作っている人がいると嬉しいッスねえ!!

にわかに注目を集めているけどhyperpopはまだまだ発展途上!
定義が曖昧なまま無数のフォロワー(無自覚なものも含む)を生み出したり、そんなつもりないのにカテゴライズされたりしながらプレイリストが膨張しまくって丁度わけわからなくなる直前、という感じがする。
早く無数の泡沫サブジャンルを産んで崩壊してほしいですねえ!!!!!
他にもクィアカルチャーと親和性高いとかフォークトロニカ方向の影響とかそういうこともちょっと書きたかったけどめんどくさくなったから割愛!
以上!楽しいhyperpopライフを!!!!

最後に今回記事に登場してないけどパッと思い浮かんだオキニのアーティストをメモ的に羅列しておく(忘れそうなので)

Six impala
Metaroom
xvna
Golin
Avit
Drive45
Underscores(!?)
Lando!
Glaive

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