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京都の大学生(22) 映画 旅 Ricoh GR3 エッセイ(日記?)準備中

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大学4年間、映画館で観たベスト映画

大学生活4年間が終わったので、一旦この4年間で観た映画をまとめようと思います!たくさん家で映画を観たコロナ期間、出町座スタッフとして働いた期間(現在進行中)などなど、数えきれないほどの映画に囲まれて過ごした大学生活でした。その中から、1. 2020年4月〜2024年3月の4年間で、2.映画館で、3.初めて観た映画でランキングを作りました。(ベスト11と、番外編8本の計19本です) 考えるだけでうっとりする映画ばかりなので、見る映画に迷ってたら、良かったら参考にしてください。

    • なんでもないこと1 仙人

      「あー、コーヒーくらいなら全然出せますよ」 カフェのM君がそう言うので、なんだか自分がそれを期待していたかのようになってしまった。まあ期待していなかったと言えば嘘になるし、というかやっぱりコーヒー飲みたかったよなあと途端に自分に嘘をつくのをやめた。そうそう、コーヒーが飲みたかった。 併設のカフェカウンターに居るM君は、映画館の受付にやってきて、ケリー・ライカートのマグカップに入ったアイスコーヒーを僕に手渡す。 「アイスコーヒーで良いんですか?」 うん、アイスコーヒーが

      • ドーハに歴史を刻め カタールワールドカップ観戦記⑤

        前回の記事です↓ 11/23 ドーハ 気持ちのいい朝日とともに目が覚めた。窓を覗くと今朝カタールに到着し、キャリーケースをひいて歩いている人の姿が見える。昨日は気にもしていなかったが、向かいのアパートの窓が少し空いていて、隙間から韓国の国旗がぶら下げられていた。洗面台で顔を洗う時にふと鏡のすぐ下辺りに目をやると、その鏡を取り付ける時に引いた鉛筆の線がそのまま残っている。 午前8時、身支度をして外へ出た。砂利混じりの舗装路を歩いてバス停へ向かう。それにしてもこのバラワバラ

        • 僕は今、W杯の渦の中にいる カタールワールドカップ観戦記④

          ゴールドライン東の終点であるRBA駅に到着した。まだ夕方の五時くらいだったが、ドーハの陽はすっかり沈んでしまっている。駅を出ると、試合の会場であるスタジアム974 が正面に見えた。駅構内で出会ったカタール在住の日本人ジャーナリストの方と少し言葉を交わしてからスタジアムを目指した。  このスタジアム974は、974個のコンテナでできた外壁は用途に合わせて自由に組み替えることができるらしい。そして実際に、この大会が終わればこのスタジアムは解体されてしまうのだそう。 人生で初め

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          メヒコ!インメトロ カタールワールドカップ観戦記③

          僕のカタールワールドカップは、思いもよらない歓迎で幕を開けた。 ワールドカップ仕様の入国スタンプを押してもらい、これでようやくカタールに入国だ。飛行機はハマッド国際空港ではなくてドーハ空港に着陸した。 少し小ぶりなロビーでオーレドゥの発行している無料のSIMを手に入れた後、僕はついにカタールに一歩足を踏み入れた。 自動ドアが開き一歩外へ踏み出すと、途端に空気の重くるしさを感じた。地面に照りつける太陽はどうやらその暑さだけでなく、日本では体験しえない紫外線をも身体に供給し

          メヒコ!インメトロ カタールワールドカップ観戦記③

          上空10000mでW杯の幕は開けた カタールワールドカップ観戦記②

          11/21 東京→アブダビ 午前6時半、昨夜京都を出発したバスが新宿に到着した。その後2時間ほどかけて電車で成田空港へ向かい、エティハド航空のカウンターがある成田第三ターミナルに辿り着いたのは午前8時半ごろだった。昨夜の雨は一晩中降り続いていたようで、車窓からは霧深い東京がうかがえた。昨日の慌ただしい道程のせいで、僕は結局まだパジャマを着ていたが、何よりもお腹が空いていたので、とりあえず港内のマクドナルドを目指すことにした。 東京はあまり縁のない土地で、これくらい余裕を持

          上空10000mでW杯の幕は開けた カタールワールドカップ観戦記②

          限りなく眩しい今になるように カタールワールドカップ観戦記①

          プロローグ今年の2月、世界的にもうそろそろコロナウイルスの収束をみてもいいという風潮が起こり始めていた頃、僕は友達との旅行で北海道に来ていた。北海道大学に進学した友人に会いに行くのが目的で、小樽、釧路、阿寒湖をそれぞれ順番に満喫した後、さあ帰ろうと空港に到着したその日は、不運にも新千歳の観測史上最大の大雪があった日だった。報道局のリポーターたちも急いで空港に集まるほどの事態で、人生で初めて空港で足止めを食らった僕たちは、こんなこともあるかとインタビューを受けたり大富豪をしたり

          限りなく眩しい今になるように カタールワールドカップ観戦記①

          宮崎駿『君たちはどう生きるか』

          7月14日、スタジオジブリ宮崎駿監督作品『君たちはどう生きるか』が公開された。『風立ちぬ』が公開されてからもう10年が経ったということだ。10年ぶりの新作だというのに気付く人以外は気付かないまま公開された。予告は非公開、宣伝はティザー1枚のみ。兎にも角にもそういうことならと、何か情報が入ってきてしまう前にと今日MOVIXに足を運んだ。 作品情報原題:『君たちはどう生きるか』 上映時間: 124分 制作: スタジオジブリ 制作年: 2023 取り急ぎの感想『君たちはどう生き

          宮崎駿『君たちはどう生きるか』

          シャーロット・ウェルズ『aftersun/ アフターサン』

          *これから鑑賞する方も多いと思うので、映画の内容に直結するような直接的な話は避けたいと思う。 作品情報邦題:『アフターサン』 原題:『Aftersun』 上映時間: 101分 制作: A24(アメリカ) 制作年: 2022 初めにあらすじ  思春期に差し掛かった11歳のソフィは、離れて暮らしている30歳の父カラムとトルコのリゾート地へやってきた。リゾート地と言っても鄙びた格安のリゾート地で、客の多くはイギリス人、することと言えば、泳ぐかゲームセンターで遊ぶか、退屈なディ

          シャーロット・ウェルズ『aftersun/ アフターサン』

          ダニエルズ『Everything Everywhere All at Once』

          A24の本国メンバーシップに加入していた僕は、2022年の6月頃に会員むけに採られたアンケート"Which three would you pick up for the best A24 films?"(みたいな感じだった)に対して、世界中のA24ファンが軒並み"EEAAO!! EEAAO!!"と連呼していたことから、いち早くこの映画を観たかった当時の心境をふと思い出した。(因みに僕は『Midsommar』『A Ghost Story』『Remember』の三本を選んでいた

          ダニエルズ『Everything Everywhere All at Once』

          フロリアン・ヘンケル『善き人のためのソナタ』

          心の駆け引きは嫌いだ。だからオールタイムベストというと、自らの手の内を明かすこととなり、その瞬間に生まれる相手との心理関係に少し疲れてしまう。だけどこの映画に関しては、ただ好きな映画の一つというとまた別の自分がそれを許さない。 友達に気軽に勧めるような映画でもないし、実際おすすめを聞かれるとまずはグレゴリー・ホブリットの『オーロラの彼方へ』を挙げる。心の中で愛でているこの映画を本当はこれ以上外に放出したくないという思いもある。だけど、他の誰かがこの映画を紹介する前に、他の誰

          フロリアン・ヘンケル『善き人のためのソナタ』