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女の子はいつでも
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ラブレター part1

小学校1年生から現在に至るまで、僕と彼女は唯一無二の親友だ。22年間、彼女は僕にとってかけがえのない存在である。楽しい思い出がほとんどだが、もちろん喧嘩もしたし、口もきかなかった時期だってある。でも互いに求めあってしまう。おそらく愛という気持ちを教えてくれたのは、人生において彼女だろう。 僕たちの関係を、人はみんな不思議がる。なぜ付き合わないの?一度も好きになったことはない?と。 答えはイエスでノーだ。おそらく僕たちは本当の意味でソウルメイトだ。魂のレベルで繋がっている。

わたしを束ねないで

去年の冬に双子を産んだ幼馴染がいる。男の子一人、女の子一人。二年近い不妊治療、体外受精の末にやっと授かった子宝だ。 彼女はもともと、すごく胆が座っていてサバサバした人だから、着床しては流産を繰り返す日々の中で、一度しか弱音を吐かなかった。 すごくよく晴れた九月の日に、彼女に海に連れて行って欲しいと言われた。旦那には頼めないからと。あー、さすがにキツそうだなと僕は二つ返事で車を出してドライブへ出かけた。 海へ着いても何もせずに、僕ら二人はバスタオルを浜辺に敷いてダラダラと

だったら子どもはみんな”メンヘラ”なのか。

30歳を目前にして、「寂しさ」についてよく考える。 僕の幼馴染にセクシュアリティがぶれ始めた女友達がいる。こちらから言わせると昔からずっとぶれてると思うんだけど、彼女的にはそれを自認するのが大きなターニングポイントだったようで、どうにもこうにも今不安定だ。 「今の彼氏と別れた。私、女の子が好きかもしれない。」 酔ってかけてくる電話は、録音したテープを流してるんじゃないかと思うほど同じ内容から進展しない。電話がかかってくるたびに、 「周りから見ても、付き合ってるとは言え

幽霊みたいになりたくないな

お話も面白くて、仕事もできる才女の友人がいた。 彼女はレズビアンで、カムアウトした頃(ちょうど10年前くらいだったと思う)はほんの少し不安定だったけど、基本的には幸せそうだった。 ブラック企業に勤めていたが、仕事ができてしまうものだから彼女はどんどん仕事に飲まれてしまって、心を病んで日本を離れた。 カナダだかアメリカの西海岸からかかってきたスカイプが最後の会話だったような気がする。日本でも一緒に酒を飲んだ記憶はあるが最後かどうかが定かじゃない。 北関東の実家に帰ってき