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Vol.11 LOUIS VUITTON

始まりは旅行用鞄の専門店

Louis Vuitton氏

https://hatsumeihakken.com/vitontenpo/

発明発見

創業者は”Louis Vuitton=ルイ・ヴィトン”
1854年にフランスのパリで創業
168年もの歴史を誇る名門中の名門ブランドです
1821年にフランス東部のジュラ山脈にある
アンシェイ村というところで12人兄弟の元に生まれます
14歳で単身パリに行くことを決め家を飛び出し
仕事をしながら歩いてパリに向かい到着したのは16歳の頃
パリの荷造り用木箱製造店の見習いからキャリアをスタートし
ルイ氏は”Malletier=マルティエ”と呼ばれる
スーツケース職人として33歳で独立し
世界で初めて旅行用鞄の専門店を創業
1867年のパリ万国博覧会で銅メダルを獲得し
これがきっかけで広く世界に認知されます
当時は世界的に力を持っていた主にスラブや
ラテン系の王侯貴族に重用されていました
ルイはトランクの上から布地を貼る技法を用いていましたが
容易にコピー製品が流通してしまいます
ですが、コピー商品に押される事なく品質の高さから
ヴィトン社ビジネスは成功を収めます

成功の陰に偽造品有り

1885年にはロンドンに進出し
1888年に息子のジョルジュ氏が
模倣品防止のためベージュと茶褐色のチェス盤に
LOUIS VUITTONのロゴが入った”ダミエ・ライン”
と呼ばれるデザインを考案し翌年のパリ万国博覧会で
ヴィトン社に金賞を齎す功績を収めます
結果として商標登録していたにも関わらず
またしてもコピー製品が大量に出回ることとなります
1892年に創業者のルイ氏は自宅で息を引き取り
息子のジョルジュ氏が会社の全権を握ることとなります
このジョルジュ氏の活躍により
世界的なブランドへと押し上げることとなります
1893年のシカゴ万国博覧会で目にした日本の家紋に触発され
花や星などのシンボルとLVというマークを用いた
かの有名な“モノグラム・ライン”が誕生します
一説によるとヴィトン家のキッチンのタイルの模様から
インスピレーションを受けたとも言われています
ですが、またしてもコピー製品は作られ続けました
LOUIS VUITTONは自社のコピー製品に対しては容赦なく
自社に40人の弁護士と外部に250人ほどの
私立捜査官を雇っている
と言われています
実際に2004年には世界で1日20件の摘発を行い
1000人のコピー製造業関係者を刑務所に送った
そうです
模倣される規模も歴史の長さも随一ですが
ダミエもモノグラムもそれだけデザインとして優れているということ

あの有名な事件にもヴィトンが潜む

LOUIS VUITTONも数多くの逸話があります

中でも有名なタイタニック号にまつわる伝説
一つは、ルイ・ヴィトンのトランクは水に浮くため
タイタニック号が難破した際に乗客が
ルイ・ヴィトンのトランクを浮き輪代わりにし
捕まっている事で生き残れたというもの

19世紀当時は"トランクは重いもの"だったが、豚革を使用し撥水加工を施されたLOUIS VUITTONのトランクは水に浮いた

https://kaitorisatei.info/brandrevalue/rnm/what-louisvuitton

RNM

もう一つは、タイタニック号と共に沈没した
ルイ・ヴィトンのトランクを後日引き上げ
トランクを開けて中を確認してみたところ
中身が全く濡れていなかったと言われています
ルイ・ヴィトンの公式記録では無いため真偽は定かではありませんが
正にルイ・ヴィトン製品の品質の高さから生まれた伝説です
因みに鍵付きのトランクを世に出したのも
LOUIS VUITTONが世界初だそうです

もう一つの逸話は
1883年には板垣退助がパリに国会開設のため視察に来ており
パリ本店でヴィトンのトランクを購入
本店には”Itagaki”という人物が1883年1月9日に
トランクを購入したという購入記録が残っていたようで
実際に調べたところ板垣退助の子孫が
保存するトランクのシリアル番号と一致したそうです
板垣退助よりも前にとある日本人が購入したとの説もありますが
これが日本人が購入した現存品としては最古の物です

頂点に君臨し続けるヴィトン

20世紀の間に歴史あるヨーロッパのブランド
その数々が消えていき厳しい状況となって行く中
圧倒的な人気で売上No.1を誇るルイ・ヴィトンは
決して自社の製品を安売りすることは無く
アウトレットや低価格帯のセカンドライン、
手作業の工業化などを全て禁止しており

独自のチャネルを駆使してブランドを成長させ続けています
創業以来からクラフトマンシップに拘り続け
トランク製造には良質な木材の選定含め5~8年かけると言います
さらに商品開発は職人の意見を大切にするヴィトン家と
アーティスティック・ディレクターやアトリエの意見が最優先

ルイ・ヴィトンの伝統に相応しくない商品に対して
ヴィトン家には拒否権がある
とも言われています
時代が変化して行く一方で伝統と格式を守り
物作りに真摯に向き合うルイ・ヴィトンの繁栄は
至極当然の結果なのかもしれません
ルイ・ヴィトンは製品だけで無くその独自の経営から
世界中の様々な企業から手本の様に扱われる事もある
くらいです

まとめ

168年の歴史を語るにはいくら時間があっても足りないので
興味を持った方は自身で調べてみてください
LVMHは別途扱おうと思います
これほどまでに有名なブランドでも
その歴史を知っている人はごく僅かです
何故ルイ・ヴィトンがここまで世界中で愛されているのか
何故人々はルイ・ヴィトンにここまで惹かれるのか
その背景には語り尽くせないほどの歴史の上に積み重ねられた
ルイ・ヴィトンの歴史そのものにあります
私はこの世に人間が存在する限り
ルイ・ヴィトンは求められ続けると確信しています

次回は全世界の女性の憧れである
フランスのあのブランドを紹介します

※引き続きW杯期間のため不定期になります

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