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Cold Case(字幕版) シーズン6

全7シーズン(完結)
エピソード数:23
時間:45分前後
ジャンル:刑事・犯罪捜査
時代設定:現代
放送年:2009年
舞台:アメリカ・ペンシルべニア州・フィラデルフィア
視聴できる動画サービス:Amazon Prime Video
評価: 7 / 10

概要:
cold caseとは、完全には解決しておらず、長期間にわたって捜査に進展がなく、捜査が打ち切られた状態の犯罪事件のことです。ドラマでは、一旦解決したかに思われたものの、その後新たな展開を見せた事件も扱われます。そういった経緯であることから、様々な時代の未解決事件が扱われます。1910年代に起こった事件もあれば、2000年代といった最近(ドラマ上では)に起こった事件まで、幅広い時期に及んでいます。事件の起こった時期に流行した音楽が、各エピソードのBGMとして使われており、そのことも、このドラマを特徴づける要素になっています。

感想など:
衝撃的な物語の展開はあまりなく、若干伏線が張られていることを除いて各エピソードはほぼ独立しています。シーズンを通して、登場人物の個人的背景が様々な場面で描かれ、登場人物の掘り下げはなされますが、事件の捜査とは基本的に関係がなく、ドラマの印象を大きく変えるものではありません。エピソードによっては登場人物である刑事たちが過去に関わった事件も出てくるものの、たいていの場合においては、事件と刑事たちに個人的なつながりはなく、刑事の職務として捜査に携わります。したがって、おおむね冷静に事件に対処し、もちろん事件の解明のために労を惜しまないのですが、そのことが、物語の展開が淡々としがちで、意外な展開が少ないことに寄与している気がしました。

事件が未解決になっている原因の大半は、関係者が何らかの理由で情報をすべて明らかにしていないことで、事件を取り巻く事情が複雑であるということはほとんどなく、また、新たな科学技術によって、過去においてはとらえられなかった事件に関する情報をとらえることができるようになったということもなく、未解決事件になるに至った理由が釈然としない印象は免れません。

殺人課の刑事が主人公ということで、扱われる事件は殺人ではありますが、グロテスクな場面は少ないので、そういった描写が苦手な人でも、ドラマの物語に集中することができると思います。また、サスペンス要素も少ないため、スリリングな展開が好みでなく、落ち着いた物語を楽しみたい方にも合っていると言えます。

捜査の過程で被害者の人となりが徐々に明らかにされて、被害者の歩んできた人生や信念も浮き彫りにされ、共感する部分もあるのですが、救いのない殺害動機のために、エピソードの終わりにいたたまれない気持ちになることもありました。少し衝動的に人を殺しすぎでは、と感じます。銃が被害者の殺害に使われている事件が多く、銃がなければ殺害にまで至らなかった事件も結構あったのでは、と思わずにはいられませんでした。

一部のエピソードはこれまでとは異なる物語の展開の仕方を見せますが、全体的にはあまり変わらない印象です。頻繁にドラマの形式や物語の展開の仕方が変わるのはいかがかと思いますが、このあたりをどのように評価するのかで、作品全体の評価が分かれるところでしょう。個人的には、あまり変化がないのも視聴していて疲れるものだと感じました。犯罪捜査ドラマであるので、もう少しサスペンス要素は多くても良かったかもしれません。

英語学習の教材として:
全体的に発音は聞き取りやすく、変わった表現もあまり使われていないことから、英語の聞き取りという点では難度はあまり高くありません。ドラマの内容にある程度興味を持てそうであれば、英語学習に向いていると言えます。

語句:
play dirty:「汚い手を使う」
play by the rules:「規則通りに行う」
out of the blue:「突然」
from the horse's mouth:「当の本人から直接に」

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