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ニュー・トリックス退職デカの事件簿(字幕版)シリーズ1

原題:New Tricks 
全12シリーズ(完結)
エピソード数:7
時間:50分程度(エピソード1は90分ほど)
ジャンル:刑事・犯罪捜査
時代設定:現代
放送年:2003・2004年
舞台:イギリス・ロンドン
視聴できる動画サービス:Amazon Prime Video
評価: 8 / 10

概要:
とある事件の捜査においてミスをしたエリート女性警視が、その挽回のために与えれた任務は、未解決事件を専門に扱うことを目的に、新たに編成された捜査チームUCOSの指揮。ただし、警察の予算が少ないため、現職の警官はほとんど配置されず、退職した元刑事を集めてチームが編成されることに。しかも、その元刑事は一癖も二癖もある人たちで、果たしてチームとして機能するのだろうか…。というあらすじです。

エピソード1はパイロット版で、パイロット版とは、ドラマなどの番組の試験、見本として制作されたもの。登場人物やその登場人物の設定、パイロット版で起きた出来事は引き継がれているので、飛ばさず視聴しておいてください。パイロット版と本編はほんの少し異なるところもありますが、ほとんど問題はない部分なので、気にする必要はありません。また、パイロット版は放送時間が長くなっていることにも注意を。それ以降のエピソードはそれよりも短くなり、普通の長さになります。物語は基本的に1話完結で展開し、事件に取り組む捜査チームの奮闘が描かれます。

感想など:
初めの段階から、登場人物それぞれに個人的な事情があることが示唆されて、事件の捜査だけでなく、登場人物の造形にも重点が置かれています。
事件の進展の面白さだけでなく、そのこともドラマの物語に深みを加えています。

チームは、リーダーである警視に引退した元刑事3人と、新人警官1人の5人で編成され、そこに、事件によっては一時的に人が加わることもあります。
チームの各員は、捜査上においても、チーム内の人間関係においても、役割分担がある程度見受けられ、バランスは悪くありません。

扱われる事件そのものは多様ですが、事件の起こった時期にはそれほど幅はないようでした。ドラマの時期から20年から30年ほど前に起こった事件が、
新たな情報、新たな展開がもたらされた際に、再調査されることになります。事件の関係者への聞き取り、新たに考案された鑑識技術による物証の再検査などで捜査が進展していき、最終的に事件が解決される、というのが基本的な流れになります。事件の捜査と並行して、登場人物それぞれの生活や抱える事情なども描かれ、時にはそれが捜査中の事件とも関わってくることもあります。

ドラマには、アクションは基本的になく、グロテストな場面もこれまでのところはありません。ふとしたときにもらす元刑事たちの言葉が、彼らがたどってきた人生を感じさせます。元刑事は退職するくらいの年齢であるので、人生経験豊富で、いろいろと事情もあり、事件の捜査とは別に、そのあたりのことも物語の進行とともに少しずつ触れられます。

シリーズあたりのエピソード数があまり多くなく、アメリカのドラマが、1つのシーズンで20を超えるエピソードがあることも珍しくなかったので、
視聴前には、そんなに少ないエピソードでは物足りないのではないかと思っていましたが、特に物足りなさはなく、各エピソードの物語はよく練られており、見応えは十分でした。

物語は確かによく練られているのですが、その分、物語の展開が少し入り組んでいるなと感じることも。全体としては、50分というドラマの時間枠の中に、いろんな要素が入っていて、楽しむことができました。ドラマのエンドロールで流れるテーマ曲も、ドラマの雰囲気をよく表しているので、ぜひ聴いてみてください。

英語学習の教材として:
イギリスで制作された番組ということで、当然ながら、ドラマはイギリス英語で話されます。人によってはアメリカ英語よりもイギリス英語のほうが
聞き取りやすいという方もいると思います。単語がアメリカ英語と異なることがあるため、少し注意が必要で、発音が異なるだけで意味は変わらないものもあれば、別の単語になることもあります。例えば、「アパート」をアメリカ英語では「apartment」ですが、イギリス英語だと「flat」と表されます。あと、fortnightは「2週間」という意味ですが、アメリカのドラマで見かけた記憶はないように思います。

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