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【読書】『SDGs(持続可能な開発目標)』蟹江憲史著

最近キャンペーン中だとかで流行り中(?)のSDGsという言葉。また何か知らない横文字が増えたよという感覚だ。SDGsとはSustainable Development Goals(持続的な開発目標)の略で、国連で採択された「未来のかたち」なのだそうな。わたしは恥ずかしながら先週初めて知りましたよ。

SDGsの17の目標

目標1 貧困をなくそう
目標2 飢餓をゼロに
目標3 すべての人に健康と福祉を
目標4 質の高い教育をみんなに
目標5 ジェンダー平等を実現しよう
目標6 安全な水とトイレを世界中に
目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
目標8 働きがいも経済成長も
目標9 産業と技術革新の基礎をつくろう
目標10 人や国の不平等をなくそう
目標11 住み続けられるまちづくりを
目標12 つくる責任つかう責任
目標13 気候変動に具体的な対策を
目標14 海の豊かさを守ろう
目標15 陸の豊かさも守ろう
目標16 平和と公正をすべての人に
目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsには2030年までに世界が達成すべき目標が17個提示され、さらに17個の目標の下に具体的な達成数値や年数を定めた169のターゲットから構成される。たとえ目標未達成でも法的なペナルティが無いのも特徴だ。

SDGsは目標ベースのガバナンスとなっており、現状を積み上げて未来を描く「フォアキャスト」とは違い、到達したい未来からシナリオを考える「バックキャスティング」となっている。したがって目標と現状とのギャップを埋めるべく、課題に向けて社会構造や産業構造の変革やイノベーションを促す材料ともなっている。

さて、そもそもなぜこのような法的拘束力の無い目標ベースを掲げたかというと、2009年デンマークのコペンハーゲンで行われた「コペンハーゲン国連気候変動会議」が完全に失敗したのが要因という。

環境大臣等閣僚級に加えて、当時のオバマ、メルケル、サルコジ等の先進国の首脳が集まっての失敗の影響は大きかった。当時ニュースを見ていた自分も落胆というか呆れた記憶があるかな。このようにルールによるガバナンスによる限界が露呈したために「目標ベースのガバナンス」であるSDGsが誕生したと。

そういえば、目標6のトイレ問題をNetflixの「天才の頭の中: ビル・ゲイツを解読する」で途上国の公衆衛生に取り組んでるのを最近見たな、と。

目標2だと最近「パンデミック続く2020年末 米国では6人に1人が飢餓の懸念」というニュースがナショナルジオグラフィックに掲載されたりして、コロナによって飢餓は途上国だけの問題ではなくなってきている。

これだけ自然との危うい接し方で火傷を負っているような現代社会なので、職場でもSDGsの目標に合った改善ができるところが無いか探してみたり、軽率な消費行動を一度考え直してエシカル消費に切り替えたりする必要があるだろう。まあ、偉そうにまとめているものの、この本買うのにアマゾン使って配送させてるのはどうなのっていう自分へのツッコミはあるよね。

目次

第1章 SDGsとは何か
第2章 SDGsが実現する経済、社会、環境の統合
第3章 SDGsの全貌
第4章 企業はSDGsにどう取り組むべきか
第5章 自治体におけるSDGsの取り組みと課題
第6章 皆の目標としてのSDGsへ
第7章 SDGsのこれから

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