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reminder

人は生きれば生きるほど
思い出すことが増えていく
それはときに切なく
ときに苦しい
生きた分だけ
思い出を呼び起こすスイッチが増えてしまって
押さないように歩こうとして
また転んで思ってもみないスイッチを押す
麦わら帽子をかぶったあの子が
噴水を背に黄色いひまわり柄のワンピースで駆けてくる
河原の草むらから見上げた陸橋を電車が通り過ぎていく夕暮れ
ジョンレノンの曲が流れる冬に
寒そうに合わせた手を口元で温める年上のあなた
もうあの頃の情熱に僕は届かないのだろうか

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