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アウトライナーを楽しむマガジン

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このページはアウトライナーの活用法・Dynalistアップデート情報などのアウトライナーに関する役立つnoteをまとめたマガジンです。私が講師を務めるUdemyアウトライナー講座…
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2020年7月の記事一覧

勝手にDynalist通信#017~ 6月のアップデート情報 Backlink機能が付きました。

1.Dynalistの6月のアップデート情報が更新 気が付けば7月ももう終わりですが、6月のアップデート情報についてお伝えしたいと思います。 6月のアップデートの詳細はJune updateからご確認ください。 2.Backlink機能の追加 Dynalistは、各アイテムに固有のURLがあります。  このURLを他のアイテムに書く事により、そのアイテムに素早くアクセスする事が出来ます。  Backlinkとは、あるアイテムのリンクがどれだけ他のアイテムに書かれている

タスク管理ツールとして見たDynalistの特徴、使いこなし方のヒント

Dynalist(ダイナリスト)は、いわゆる「アウトライナー」と呼ばれるツールの一つで、文書作成の際に見出しや箇条書きリストを元に、中の文章を書いていくような書き方に向いているツールです(この記事の下書きもDynalistで書きました)。 Chrome等のブラウザで使うものでありながら、とても軽快に動き、スマホアプリも出ています。(iOS Android) そして無料で使える機能の範囲がものすごく広いところも特徴で、たとえば作成出来るファイル数が無制限だったりと、無料版で

第十八回 投網としてのアウトライン

一日の最初にデイリータスクリストを作ることも、執筆の最初にアウトラインを立てることも、共に「投網を投げる」ことだと言えます。網を投げて、魚を捉えようとするのです。どういうことでしょうか。 ばさっと海面に投網を投げれば、範囲が決定されます。その網の内側と外側が生まれるのです。私たちは、その網の内側にだけ意識を向ければ済みます。網の中にあることだけを考えるのです。 それがデイリータスクリストに「今日やることだけ」を書き込むことです。あるいは、アウトラインに「その本に書くこと」

仕事とプライベートで異なる関心の幅

こんにちは、セムです。 オリンピックはなくなりましたが、休日でしかも連休。 わたくし実は今海外におりますので、仕事は休みだけど子どもの保育園含め、周りは平日〜というちょっと優越感を勝手に感じられる貴重な休みです。 明日までこの状態が続くわけですが、なんとかこの2日間を楽しみたい、有意義に過ごしたい。そんな思いから久々に、アウトライナーでプライベート用のデイリータスクリストを作成しました。 DoMAを意識して、ということで、この貴重な2日間にやりたいこと、という形でリスト

第十七回 理路整然と書かれた/書かれていない本

本は理路整然と書かれています。言い換えれば、本の内容は理路整然と整っています。 そこには、序盤があり、中盤があり、終盤があります。話の道筋は一本通っており、余計な話はどこにもありません。だからこそ、私たちはその内容を理解できます。少なくとも、何を言ってるのかさっぱりだ、という状況にはなりません。 本の役割が、そこに書かれた内容を伝えるものだとしたら、このような機能は最低限必要なものでしょう。もちろん、本の役割を別に見出すなら、その機能もまた別様に見出されますが、話がややこ

これからの仕事-術

伝えたいことは大きく三つあるのですが、その前に注意点だけ述べておきます。 まず、働き手が自身で管理する必要があると言っても、それを「職場の管理のまなざしを自宅に持ち込む形」で実現すると地獄が待っています。結局それは四六時中職場にいることと代わりありません。言い換えれば、管理過剰の上司が自身に宿ったに過ぎない、ということです。 「これからの仕事」は、そうした管理からの逸脱なわけですから、注意したいところです。というのも、何も指針を持たないまま、自分で自分を管理しようとしはじ

第十六回 True idea never runs smooth

前回は、「アウトラインを作り、それを作り替えていく」というプロセスを紹介しました。 おそらくこのプロセスは、一般的なアウトラインについての理解と食い違っているでしょう。つまり、「最初にアウトラインを作り、後はその通りに書いていく」というプロセスの方が、一般的な理解に近いと想像します。 しかし、そのプロセスは幻想でしかありません。ただし、有用な幻想です。 そのことについて考えていく前に、まずはなぜアウトラインを作るのかについて検討します。 判断者の事情商業出版において、

piece 10:日々の上にある階層

階層を意識する「アウトライナーで文章を書くようにデイリータスクリストを作る」ことについて見てきたけれど、同じ考え方はデイリーだけでなく、ウィークリーにもマンスリーにもイアリーにも適用することができる。 もちろん、作れるからといって機械的にウィークリーやマンスリーやイアリーのアウトラインを作るのがいいのかというと、たぶんそうではない。ただ、デイリー(=今日)について考えるとき、それはもっと大きな時間の一部だと意識することは重要だ。 アウトライナーを操作しているとわかってくる

第十五回 第三の方法としてのアウトライン

「文章を書く前に、アウトラインをちゃんと作りなさい」 と教わったことがあるかもしれません。「ちゃんと」ってなんだよ、という気持ちもわずかに生まれますが、それを除けば私もそのアドバイスには賛成です。 今から書こうしている文章で、「何を、どのように」書くのかを検討し、その結果を一列に並べて表示しておくこと──アウトラインを作ること──はたいへん有用だと言えます。 そしてそれは、「一日を始める前に、デイリータスクリストを作っておきましょう」というアドバイスと基本的には同じこと

週次レビューの曜日をいつにするか

こんにちは、セムです。実はこのたび、週次レビューの曜日を戻しました。 As is: 火〜月の単位で扱い、火曜日にレビューする To be: 月〜金の単位で扱い、月曜日にレビューする 扱うのは変わらず、1週間を5日間で もともと月〜金で運用していたのですが、火曜日に週次報告を行う関係から、火曜日にレビューする運用を試していました。しかし、1ヶ月ほど試してみたところ、なぜかしっくりこなかったのです。なので元に戻すことにしました。 これをなぜ始めたのかというと、週次報告の日に

DoMA-Styleの哲学

長らくDoMAについて書いてきた。最後にまとめの記事を書いてみよう。 DoMADepend on My Attention. あなたの注意を重視すること。あなたの注意から始めること。 注意は行動の資源だが、現代ではそれが企業の重要な関心事にもなっている。当然、それを狙うための施策も日々向上している。 そんな中で「やりたいことのすべてをやり遂げる」や「自分の注意をすべての対象に均一に向ける」のは危険な方策だ。何に注意を向けるのか。どのような注意を向けるのか。慎重に判断し

タスク管理におけるシェイクの図解

こんにちは、セムです。 タスク管理に自分の思いや考えを生かせるという部分に共感し、アウトライナーでのタスク管理・行動管理をはじめて1年半。長い期間を経て、ようやく自分で納得できる形の図解ができました。 自分の思いと日々の行動は階層関係を持っています。もちろん、自分の思いが上位でありたいと誰もが思っているに違いありません。 ・自分の思い  ・日々の行動 こうありたい、目指したいと思う自分の思いをもとに、これをやろう・これをやめようという行動基準が生まれます。形としては、

DoMAの操作 デイリーベース・ホールディング

DoMA式では、「その日の項目」が作業場所となる。 よって、一日は「その日の項目」(以下デイリー)を按配するところから始まる。 私はWorkFlowyのテンプレート機能を使ってひな形をコピーし、そこに項目を書き加えたり、移動させたりして按配している。 (引き出しを開ける)と書かれているので、デイリーの上に置かれている「ひき出し」と「■今週のあれこれ」を開ける。 「ひき出し」には、時期を問わない通奏低音的な情報が(たとえば指針やクレドといったもの)が入っており、「■今週

piece 9:デイリーアウトラインの運用⑤ 一日がかりで書く日記

アウトラインは変えるためにある割り込みが次々と入って、やろうと思っていたことが何も終わらないまま終わったある日の午前、そのとき選択ツールとしての「できれば」が活躍する様子で前回は終わった。アウトラインを組み替え、今日中に無理にやる必要のないと思えるDOを「できれば」に落とし、午後は気を取り直してキャッチアップしようとしていたのだった。 今回もその続きなのだが、午後からは順調に物ごとが進み、結果的にすべて終わったのかというと、そんなことはなかった。 もう一度前回までのデイリ