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【購読者向け】“ローグライトの問題点”に真っ向勝負を挑んだ『Returnal』評論 「壁」は越えられなかったが、その果敢さは美しい

IGN JAPANで『Hades』に関する記事を書きました。ざっくり要約すると、「ランダムでステージやキャラクターの状態が変化するようなゲーム(いわゆるローグライト)とアクションは相性が悪く、『Hades』ほどの作品でもそれは解決できていないのでは」というものです。

通常のローグライク、たとえば『風来のシレン』で考えてみましょう。冒険を進めるといろいろなアイテムを拾うことができ、そのうち敵に出会います。敵は倒すなりどこかへ飛ばすなり対応しないとやられてしまうので、手持ちのリソースでどうにかしなければならないわけですね。

一方、ここにアクションの要素が入って「敵の攻撃を自分の意志で避けられる」ようになったらどうでしょう? 極端な話、こうなると拾えるアイテムが全部おにぎりでもクリアできる可能性があり、手持ちアイテムをいかに駆使するかという部分が薄れてしまうわけです。

つまり、ローグライク要素にアクションゲームを組み込むと、回避が強くなりすぎる。回避できればビルドは二の次になってしまう。ましてやボスがいるゲームだとパターンを覚えて回避する行為の重要度が上がりすぎてしまうというわけですね。

この事実を自覚的に捉えつつ、かつ問題を解決しようとしたAAAタイトルがあります。それがPS5で発売されている『Returnal』。デベロッパーのHousemarqueは、おそらくこの問題を意識しつつ本作を制作したと思われます。まさしく昨今の流行であるローグライトが持つ課題に対して果敢に挑んだゲーム! しかし、成功したかというと……。

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