会いに行きにくい距離感のフルリモートワークのコミュニケーション課題

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フリーランスのエンジニアをやっていて、
12ヶ月間、東京〜福岡間のフルリモート化の案件を受けてきました。コミュニケーションの手段は主に以下の四つでした
・ビデオチャット(Zoom、Apper.in)
・チャット(Slack)
・電話
・対面会話

それでやってきて、色々駆使してもフルリモートのコミュニケーションって、色々課題があるなと感じたので紹介します。

ビデオチャットは別に万能でもなんでもない

Zoomやapper.in、Skypeなどでリモートで話し合ったりできるから、フルリモートでも大丈夫!という風に言われたりしますが「報告」には便利だけど「議論」には不向きだな、と感じた。

報告をするだけなら、みんなに資料を用意してそれを見せながら説明したり、できてるアプリケーションを共有の画面で触ってあーだこーだいうだけで済むんだけど、「さて、今後の話をしましょう」とか「企画について色々意見を発散させよう」とかに入っていくと、途端にやりにくくなるんです。

ビデオチャットの環境がきちんとできていないと
「え、なんて?」とか
「ごめん、回線悪いわ」とかの、「聞き取れなかったんでもう一回言ってください問題」が出てきます。

そうすると議論の場は一旦萎えちゃうんですよね。むしろ発散しているところにそれが出てくると、いい感じでやってきた流れがぶった切られて「えーっと、なんの話してたんだっけ」みたいな感じになってなんか盛り下がる。

しまいには裏で他の作業してて、うっかりアプリケーションを消して「間違って退出しちゃった」みたいなことがおきたりして「おいーー」みたいなことも起きたりするわけです(これは気をつけろって話だけど)

ビデオチャットの向こうでみんなが集まっているときの疎外感と発言しにくい感すごい

さらに、自分がリモートでやってて、映像の向こうに複数人いる場合、向こうで盛り上がられちゃうと置いてかれてる感が出てくる。しかも向こうで盛り上がっちゃうと輪に入れなくなっちゃう。

そういう状況に陥ると「マイクの性能が大事だな」というのもとても感じられます。

Macについているマイクは、横からの音声にとても弱くて、映像の向こうで複数人で話し合いを始められると、本当に声が聞こえなくなるんです(ゆえにあっち側にマイクをプレゼントしたほど)。

しかも、あっち側でホワイトボードを使い始めちゃうとさらにわかんなくなる。カメラにホワイトボードを映されてても字なんか読めないし、みんなホワイトボードの方を向いて話しちゃうから声は聞こえない。

そうなるともう、何言ってるのかわからなくなっちゃうので「で、どう言う話になったの?」と言う、なんか結論だけ聞くような感じになっちゃって「うーん」となっちゃうことが多々ありました。

もうこうなっちゃうと、議論に参加できなくなっちゃうわけです。

ビデオチャットに慣れると、電話でいいのにわざわざビデオ繋いじゃう問題

これよくある。

わざわざ時間決めて、はーいビデオつなぎましたーってなったら結構しょぼい相談で「えーっと、それ思いついた時に電話してくれればよかったのに」みたいなこともよくある。

その「話したいことあるんでZoomで!」っていう一言の為に、時間に縛られたり、落ち着いて座れる場所探したりとかして準備したのに「えっ、その内容?!」みたいな事が起きる。

コミュニケーションの問題というよりは、その前の労力からのガックリ感だけど、なんか知らんけど出てくるZoom依存みたいなものは結構うざかったりする。

Slackも便利だけど、心が通じにくい

文字だけのコミュニケーションだとまたこれも議論がしにくい。

議論が特に白熱すると、ロジカルで強めな言葉が増えてきたりして、なんだか空気が悪くなって行ったりもする。

特に仕様などを決める場合はできるだけロジカルに書く。しかも小分けにすると投稿と投稿の間に相手からの相づちが入ったりして読みにくくなるから、長文になっちゃったりする。

そうなってくると「うあー、怒涛のロジカル無機質投稿!なんも言えなくなるんだけど」みたいな感じになっちゃうわけです。

そうなっちゃうとめんどくさいから「Zoomで話そっか」ってなって、顔が映るとおんなじ内容をお互いニコニコ話せる。

あー、顔みるって大事だなとも思うわけです。

何時間リモートで話して解決しなかったことも、直接会って話すと5分で解決したりする

「あーもう!この話は会って話さなきゃ無理だ!」ってなった時は福岡に飛行機で飛んで、何時間もかけてオフィスに行くわけですが、会って話すと「あっ、そういうことか」みたいな感じになって解決しちゃって「よかったねー」な訳ですが、なんだよこの対面コミュニケーションの力はってなるわけです。

いろんな会社が、フルリモートを推奨しない理由はわかるなーととても感じる部分でもあります。

何が言いたいかっていうと

フルリモートだからと言ってリモートであることにこだわると、結局仕事進まなくなるっていうことなんです。

リモートで解決できることはリモートで
会わなきゃ解決できないことはきちんと会って

をきちんと意識して行くのが大事。

また、リモートでのコミュニケーションに詰まりを感じたら、この会話の内容とツールがあっていないのでは?と疑う事が大事だ、という事です。

フルリモートっていうのは、イマドキだけど「こう使うといいよー」的なテンプレってまだない気がするので、いろんな方法を模索していきたいと思います。

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