遊戯王マスターデュエル一周年と現状

更新履歴

22/1/18 初稿投稿
22/1/22 一部項目の追記や参考動画、補足を追加


はじめに

皆さんいかがお過ごしでしょうか。
遊戯王マスターデュエルが登場してそろそろ一年が経過しようとしています。今回はこれまでボチボチとマスターデュエルをやってみてはいったん離れてを繰り返してきた中で感じたことをまとめたいと思います

本題

いきなりですがまずはこの動画を見てほしいです。今回言いたかったことの90%以上は遊の放送局さんがまとめてくださっていました。

ここからは、上記動画を見ていただいたことを前提にいくつか思ったことを説明していきたいと思います。また、私自身は現状の運営方針と言えど、手軽に遊戯王が遊べるという状況自体は好ましいと思っています。そのため環境テーマのデッキも所有しており、普段はそれらを使ってランクマッチをプレイしています。そのうえで、マスターデュエルが衰退してほしくない、もっとデッキに多様性が生まれればという思いでまとめています。


また上記動画を見て「ライト層のわがままじゃん」「結局はフリーマッチでジェムをおねだりか」などを感じた方は既に先入観が生まれている可能性が高く、これ以降の記事を読んでも間違ったメッセージとして伝わる可能性が高いことや、貴重な時間を奪ってしまう可能性が高いためここで読むのをやめていただいた方が建設的だと思います。


また、運営に関する提案よりもライト層側から歩み寄るアプローチの記事もまとめていますので自分はこちらに近いと思った方はこちらを参照していただけると幸いです。



結論から言うと、以前noteでまとめた記事内の追伸欄に書いたことがマスターデュエルに限っては起きつつあるのか起きてしまったと言わざるを得ないと思いました。
記事は下記になります。

上記記事では言葉足らずもあり、まるで環境デッキを使ってそうでないデッキを一方的に負かすことに対する感情論で語ってしまった点については反省しております。ただし、ここで書いたような感情でマスターデュエルをやめていったライト層はかなり多かったのではと思います。
以降は遊戯王におけるライト層がいるメリットや自分を含めたライト層が期待していたことをいくつかまとめてみたいと思います。

ライト層がいるメリット

ライト層がいることによる第一のメリットはプレイ人口自体の増加です。人口が増えればデッキの幅も増えるしそれによって潜在顧客も増えるため、売り上げも上がると考えられます。昔は紙のOCGをやっていた人がふとマスターデュエルをきっかけに紙をコレクションするなどにもつながると思います。またこれは一般的なソシャゲとマスターデュエルの特徴的な差異として「膨大なカードプール」「思い出」があると思います。特にライト層のほとんどは思い出とセットで始める方が多かったのではと考えられます。この層がいることで様々なカードが売れるきっかけを作れますが、現状は「勝つための環境デッキテーマのカードおよび必須汎用カード」のみに需要が偏っているのだと思いました。またランクマッチに思い出と共に組んだデッキを持ち込んだら、現代遊戯王にさらされて意味不明のまま何もできずに負けて離れてしまった人が多かったのだと思います。 

本質的な要因と課題

ここでは久々に復帰したライト層について書きますが、そもそも彼らが現代遊戯王の洗礼にさらされて離れざるを得なかった本質的な理由は、先の動画でも示されている通り「メインコンテンツがランクマッチ一個しかない」に尽きると思います。最近はフリーマッチもありますが、報酬がもらえるわけでもないため、モチベーションも上がらないのも要因だと思われます。では、これを防ぐにはどうすれば良いのかという話になりますが、これはかなり難しい課題とセットなのだとも感じました。遊戯王はFPS、TPSや格闘ゲームなど他のPvPゲームと異なり「腕前+カードパワー」となり、マッチ部屋を分けたとしても一定確率で環境デッキ環境と当たってしまうのも事実です。さらにマッチ部屋を分けたとしても報酬条件を「勝利」とすると、効率化のためやはり環境デッキを用いてそうでないデッキに対し確実に勝利することが最適解になると思います。また、負ける事に降格というデメリットがあることも挙げられます。そこで動画でも言われている「デュエルする」こと自体に報酬というのは賛成です。
ただし、この条件の場合も時短を考えたときの最適解は「即サレンダー」となりデュエル出来ない問題が出るため「サレンダー以外による決着」にすることが望ましいです。
なお、botによる放置なども課題になった時期がありますがここでは、botなどはどうすると言ったことはあえて触れません。

 少し話は逸れるのですが、勝ちに重きを置かない運営は「イラストが良いが環境テーマと戦うには力不足なテーマ」「ネタに全力投球したオリジナルデッキ」に関する需要を増やすことにもつながるかもしれません。これらはイベントでも良いのではとも一見考えられるのですが、確かに昨今開催されているテーマクロニクルに向けてソロモードで扱われたカードが入っているパックを購入する動機になるかと言われると個人的には微妙だと思いました。というのも、勝ちに重きを置く現状では、ここで作ったデッキは本イベントが終わったら無用の長物になるリスクが高いからです。

個人的な感想や希望

ここからは個人的な感想となりますが、現状「ちょっと遊戯王やりたいな」と思ったときにマスターデュエルはかなり便利だったりします。ただし、報酬を取りつつ好きなデッキを使ってとなると中々難しいのも現状です。
 現状、個人的に一番楽しいフェーズはどこかというと「イラストが良いカードを探しているとき」「デッキを組んでいるとき」になっており、メインであるデュエルに関して楽しさを見出せるかというと微妙です。

遊戯王の難しいところとしてライト層デュエリストの心情には「好きなデッキで出来れば勝ちたい」が「勝つために好きなデッキを捨てるまではしたくない」というのがあると思います。そしてライト層の中にはたまたま気に入ったテーマが実は環境テーマだったという人もいるかもしれません。そんな多種多様な所で全てに対して八方美人をするのは難しいと思います。ただし、ファンデッキ同士でデュエル出来て報酬をある程度はもらえる場所は提供してもらえたらうれしいです。
「プレイングと構築スキルによってどんなデッキでも勝つことが出来る」ではダメと動画で説明されていたのも同意見で、それができる人は既にライト層よりも上の段階に進んでいる人となります。

遊戯王は確かに負けが込むと面白くは無いですが、お互いの戦術を出し合った後の決着なのと、後攻で何もできないのでは同じ負けでも感情は異なってくるからです。従って希望としてはライト層に関しては「勝つためには好きなカードを捨てて強いカードを買いあさる」ではなく「勝ちたいが好きなカードを捨ててまではプレイをせずそのまま辞める」ことを前提に置いた運営をしてほしいと思いました。前者の仮説に基づいて運営した結果が今の状態であるためこれは数字的に見ても仮説が間違っていると言えると思います。
 
 なお、ダブルスタンダード的になって申し訳ありませんが、私自身としては一部環境テーマにも興味があったため提示した前提からある程度外れた部分もあったため幸運にも現在までプレイが続けていられたのかもしれません。
 現在所有しているデッキには「ふわんだりぃず」「エルドリッチ」「LL鉄獣」「ラビュリンス」「シャドール」「サンダードラゴン」「イビルツイン」「ウィッチクラフト」「幻魔」などがあります。ここで示した数種のデッキに関しては環境上位に入るテーマもあります。また、これらを作るためにいくつか趣味用のデッキを崩したのも事実です。
 とはいえ、ガチ勢かと言われるとそれもまた違うと思っています。というのも、他の環境デッキに対する理解やそれに合わせたデッキ調整を積極的に行うわけではなく、ランク昇格を常に目指すほど勝利に重きを置いてプレイしているわけではないからです。
 では何故環境テーマを用いることがあるのかというと、もちろん興味があったというのもありますが上記までで説明してきた運営の特性故にある程度のランク以上になってしまうと、プレイングスキルやカードの知識が不足している中ではこれらのデッキを使わないとまともにデュエルができない事があったからです。

まとめ

今回はマスターデュエルの現状と個人的に思っていることをまとめました。
以前の記事で環境デッキによる先行制圧や先行ワンキルを使うことは弱いと表現した感情を述べたところ「だからと言ってミッドレンジを使えと言うのはおかしな話」や「先行ワンキルは最適化を極めたものであって弱くはない」という意見をいただくこともありました。当時はPvPのゲームにてオンライン対戦を行った経験が少なかったため、ランクマッチを勘違いしていたというのもありました。環境デッキを使ってくる相手が頻発する場所では自身も環境デッキを使わないと既に話にならない中にカジュアル向きを持って行って負けたとしてもそれは自己責任だと感じます。そして、そんな環境は多くのライト層にとって面白くないため衰退につながるのではという風に感じたので記事にしてみたら、時間が経つにつれ案の定の結果だったというのが動画にて分かり、なるべくしてなったなという感じでした。

補足

私自身、ライト勢とガチ勢には根本的な軸の違い故に相容れない部分がありそれは競技性があるゲームでは仕方ないことだと思います。その中でライト層へのサポートを充実することで発展が望めるのではないかという願いを込めて書いていますが、中には内容とズレた指摘や先入観や間違った解釈から生じた可能性のある指摘を受けた部分があったためQ&A形式で補足しようと思います。

Q:ライト層はお気に入りの決まったデッキしか使わないので贔屓したところで売り上げ向上にはつながらないのではないか?
A:本記事ではライト層がどのような特性を持っているのか定義はしていませんが幅広いため、特定のデッキしか使わない人もいれば、色々なカードで楽しみたいと考える人もいると思います。もし後者の人がいるのであれば、課金する可能性はゼロではないですが、去って行ってしまった人が課金する可能性はゼロです。前者の人でも環境ではあまり需要が無いテーマがお気に入りであれば少なくともそこに需要は生まれるためプラスになると思います。いずれにせよプレイ人口が減るなら売り上げは上がらないと考えるのが妥当だと思います。

Q:理由はともかく言いたいことは「フリーマッチでも報酬が欲しい」とごねているのではないか?
A:あくまでもライト層をサポートすることでプレイ人口の増加及びゲームの衰退を防ぐためにどうすれば良いかを考えた中の一つのアイデアとして「フリーマッチでも報酬が得られたらどうか」と提案しています。この方法に固執しているわけではなくプレイ人口が増えるアイデアがあれば良いと考えており、ここは読み間違えないでいただければと思います。

Q:フリーマッチで報酬ありだとbotの温床になるのでは?
A:botについては本記事では言及しませんと明記しましたが、この問題があることは承知しております。言及しない理由としては、趣旨から外れるからというのが主になります。

Q:フリーマッチでも環境デッキを用いる人もいると考えられ、それらとファンデッキがあたることでファンデッキ側が面白くないと感じるのではないか?
A:その側面は否定できません。お互いの良心というのも中々難しいところかとも思います。報酬ありだったとするとなおさら時短で勝利するために環境デッキを用いるという考えもあり得ると思います。ただし、プレイ人口が増えれば環境外デッキをフリーマッチで用いる人は増えると考えられ、それにより環境デッキと当たる確率は減ると考えられます。ランクマッチのほうが報酬が高い等で住み分けを行うための縛りを付けるのもありかもしれません。

Q:今でも数秒でマッチするぐらいのプレイ人口がいるので十分なのではないか?
A:「現時点では」数秒でマッチするのかもしれませんが、減少傾向が止まらなければいつかは問題が顕在化し、やがてはサービス終了ということもあるのではないでしょうか。比較的長い視点で書いた内容になっていますが、顕在化した時は既に手遅れなのではないかと思います。

Q:イベントでライト層への補填を行っていると考えられるのではないか?
A:根拠はないですがレギュレーションを絞ったイベントが開催されている理由はライト層への補填だと考える事は出来ます。しかし、これでは現実として人口減少は止められていないと思います。逆に平素はライト層へのサポートもありとし、イベントでガチ勢向けのサポートとしても良いという遊の情報局さんの提案もあり、これに私は賛成です。いずれにせよ今の前提をベースに考えるには限界があると思います。

Q:ライト層向けの環境づくりにはすごく困難が伴うため難しいのではないか?
A:「多種多様な所で全てに対して八方美人をするのは難しい」という風に文中に示した通りです。好きなカードで勝つことは環境で使われるような強いカードで勝つ事よりもかなり難しいのも事実なため「勝ち」に重きを置かないというのはどうかと提案したところです。独自レギュレーションを設定しても結局はその枠の中でランク付けが発生する課題についても勝利重視というところから発生すると考えています。


追伸:

遊戯王系の動画ではよく下記の配信者さんをよく見ます。
・あまくだりさん(https://www.youtube.com/@DuelistAmakudari)
・トレカ大学さん(https://www.youtube.com/@TORECADaigaku)
・よっちーさん(https://www.youtube.com/@user-rf1xy1sl9n)
いずれの配信者さんもライト層や昔OCGをやっていた人に刺さるような内容の動画を投稿されており、個人的にもかなり楽しませてもらっています。
また、あまり登録者という観点で語るのはどうかと思うのですが、上記の方々はいずれも10万人を超す配信者さんです。一方でガチ寄りの内容が主な配信者さんに関しては探した限り登録者が10万人を超えている方は少ないように思えました(調査不足の可能性が大です)。
もし調査不足では無かったとすると、やはり遊戯王の層として多くを占めるライト層を無視した運営をするとこうなるなぁと感じました。
また、配信者さんが生配信でマスターデュエルにて色々なデッキにてデュエルを行っていることでマスターデュエルの現時点での状況やカードプールを共有してくれるため、残っているライト層の人たちをつないでいるのかもしれません。

最後に、私は友人と一緒にデュエルがしたい

以上です


追伸:
本記事を書いたことで得た経験を踏まえたまとめを記載しました。
よろしければこちらもご覧いただければ幸いです。


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