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動かして学ぶバイオメカニクス

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読者が全身の逆動力学解析(力,トルク等の解析)のプログラムをご自身で実行し確認できるようになることを目標とする.
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記事一覧

動かして学ぶバイオメカニクス #31 〜ヤコビ行列#5

ここでは静力学から動力学への拡張を行い,モーションキャプチャやIMUを用いた身体運動の解析…

動かして学ぶバイオメカニクス #30 〜ヤコビ行列#4

3次元空間で身体運動の解析を行う場合,ヤコビ行列を関節角度で記述する方法はロボットと異な…

動かして学ぶバイオメカニクス #29 〜ヤコビ行列#3

ヤコビ行列はたとえば手先の位置と関節角度の関係を記述する多変数ベクトル関数の微分から数学…

動かして学ぶバイオメカニクス #28 〜ヤコビ行列#2

前章まではヤコビ行列の数学的背景を中心に述べた.身体運動におけるヤコビ行列は,手先速度と…

動かして学ぶバイオメカニクス #27 〜ヤコビ行列#1

おそらくロボティクスの講義ではヤコビ行列について学ぶ機会があるだろう.ロボットにおいて,…

動かして学ぶバイオメカニクス #26 〜道具の慣性モーメント計測〜

習熟した全身運動では道具が身体化されるという議論もある.一般に道具がパフォーマンスの最終…

動かして学ぶバイオメカニクス #25 〜キック動作の全身解析 2〜

前章に続き,アメリカンフットボールのキック動作の解析例を示す.特に理論的な目新しさはないが,これまでの解析の復習と捉え,貴重なデータを用いて実際に動かし,自由にコードを書き換えることで学んでいただければと思う.数理を自分でコード化し,動かして確認することで,数理の理解がより強固になるはずである. はじめに前章 ではアメリカンフットボールのキック動作を最初に解析することを想定して例題として取り上げた. モーションキャプチャとフォースプレートのデータを入力し,逆動力学計算(

動かして学ぶバイオメカニクス #24 〜キック動作の全身解析 1〜

身体運動の力学解析の全自動化を実現できないことはない.しかしフィルタリングの重み係数など…

動かして学ぶバイオメカニクス #23 〜全身の角運動量とCOP(コード編)〜

 前章で述べた全身の角運動量の計算や,その物理的意味を理解していただけただろうか.長いが…

動かして学ぶバイオメカニクス #22 〜全身の角運動量とCOP〜

フォースプレートで直接計測される力学量は力と力のモーメントで,これらは身体と地面(フォー…

動かして学ぶバイオメカニクス #21 〜関節のインピーダンスの可視化〜

こでまでのエネルギーに関する議論では,エネルギーの流れを可視化し(第16章),さらにその流…

動かして学ぶバイオメカニクス #20 〜Google Colaboratoryの使い方〜

紹介したPythonコードを確認したいが,Pythonの開発環境を整えることまでされたくないという方…

動かして学ぶバイオメカニクス #19 〜身体運動におけるインピーダンスマッチング〜

大きな力を与えれば与えるだけだけ速度が大きくなると考えがちだ.しかし,暖簾に腕押しの状態…

動かして学ぶバイオメカニクス #18 〜動力の力ベクトルと速度ベクトルへの分解〜

前章では力学的エネルギーの流れを可視化した.そのエネルギーは方向を持たないスカラ量である.解析する上でこれは都合が悪い.スカラでは3次元空間で複雑に動く身体運動において方向の議論ができなくなってしまう.しかし,エネルギーの時間微分は力ベクトルと速度ベクトルの内積で計算できる.つまり力と速度に分解してしまえば,それらはベクトルなので方向の議論も可能だ.ここではこの利点をいかし身体運動における動力伝達のメカニズムを考える. はじめに時間も含めれば運動の自由度は無限に近い.その無