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GO BACK TO TAIPEI ~其ノ壱~

台湾に行きたい。

日本大好き、海外出たくないマンだった私であるが、大学の卒業旅行で訪れた台湾に、一気に魅せられてしまった。

昨今の外出自粛で旅行どころか、外にも出られない、明日をどう生きるかすら恐怖との闘いのような日々。私は自ずと、昔の写真を見返す時間が増えていることに気づいた。そこで、せっかく大学生の間に楽しい旅行をいくつもしたんだし、写真付きで少しずつ文章にしてみよう!と思い立った。私も思い出に浸れるし、読んでくださる方がいればその土地の魅力が伝わる (ような記事にできるとは言ってないが) し、一石二鳥である。

そこでまずは、2019年1月某日にタイムスリップし、いま一番行きたい国、台湾の3泊4日を書き綴っていこうと思う。この記事では、1日目について綴る。文をダラダラと書きがちなので (気を付けます)、適当に読み飛ばして気楽に読んでくだされば幸いである。




①いざ台湾へ

福岡空港国際線ターミナルから、エバー航空の飛行機に乗って台湾へ。
保安検査や出国検査を無事済ませ、飛行機に乗り込んだ。

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ちなみに私の乗った飛行機は、なぜか全面的にサンリオとコラボしており、座席に付属している画面の中も、サンリオのキャラクターだらけであった。無駄にテンションが上がる。

機内では画面サービスを利用し、ひたすらテトリス対戦をした。

約3時間の渡航も束の間。桃園空港へ着陸したのは、台湾時間で14時頃だった。空港では、予約していたツアー会社のガイドさんが待っていた。ツアーの内容は基本的にフリーなのだが、空港から宿泊先であるホテルまで、ガイドさんがバンで運んでくれるらしい。


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これは、バンの中で見つけた日本語。

・・・かわいい!!
一生懸命書いてくださったのだろう。歓迎されているのが伝わる。素敵だ。


途中で台湾通貨への両替を済ませ、宿泊先である「グリーンワールド新仕界」へ到着。

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海外のホテルってどんな感じなのだろう・・・とドキドキだったが、内観はすごく良い感じだった。ホテルの方々も、日本語が少し通じる上にとても優しく、一安心といったところだ。

1月なのに扇風機・・・?と思うかもしれない。私も思った。
1月の台湾はというと、普通に寒い。夜は気温が1桁になるくらいの寒さだ。私たちもホテルに着いてまず、エアコンをつけた。そこから数分過ごしてみてすぐ、異変に気がついた。

どんどん部屋が寒くなっている・・・。

冷房設定になっているのかとスイッチ部分をいじったが、暖房への切り替え方法はわからず。フロントに電話をして一生懸命その旨を伝えてみると、なんと、「暖房は入りません」とのことだ。

これは後に調べてわかったことなのだが、台湾では暖房をつけるという習慣がないという。確かに台湾は、日本よりも南西に位置する国。恐らく1年のうちのほとんどが温かく、暖房がいらない環境なのであろう。
・・・しかし、私たちの訪れた1月は、普通に寒い。普通にコートが必要である。実際、温かいだろうと思ってタイツ類をもってこなかった私は凍え、後々スーパーでタイツを買うハメになる。

皆さんも冬に台湾へ訪れる際は、そこそこの防寒対策をしていくのがよいと思われる。

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ちなみにこれは、ホテルの部屋に置いてあったメッセージ。
またもや可愛い日本語。
日本のホテルには絶対にないテンションの「!!!」

熱烈な歓迎を感じ、心が温かくなった (部屋は極寒であったが)。




②台湾散策

そうこうしているうちに、外は少しずつ暗くなり始め、私たちも台湾の街の散策へ出かけることにした。

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台湾の街並み。

当たり前のことだが漢字だらけであるし、車も右側を走っている。建物が所狭しと並んでいることや、車や原付の路上駐車の量がすごすぎることから、ゴチャゴチャとした雑多な印象を受ける。

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良い雰囲気。

中国語圏の国といえば、なぜかこの赤い提灯のイメージが強かったので、この通りを見つけたときはテンションが上がった。ちなみにここが何の施設なのかはわからない。

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おもちゃ屋さんで見つけた、南ことりちゃん。
雑多な街並みの中に、日本の文化も垣間見える。かわいい。




③シンボルタワー「台北101」

初日は時間があまりなかった。
そのため、宿泊先からそこそこ近い台北のシンボルタワー、台北101を目指すことにした。

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市内の移動のために私たちは、「悠遊カード」という交通系ICカードを作った。

台北の地下鉄は日本のものと比べるととても運賃が安いのだが、悠遊カードを使うとさらに2割引で乗ることが出来る。チャージも簡単で、毎回乗車切符を買う必要がないため、台北市内を観光するなら買っておいて損はないだろう。

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そしてこちらが本日の目的地、台北101だ。

・・・高さが伝わっているだろうか・・・・・・。
高さは509mと、東京タワーより遥かに高くスカイツリーよりは低いくらいであるが、タワーに太さがあることと、周りにそれほど高い建物がないことから、実際に見ると異常な高さに見えてしまうのである。

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なんかすごい写真が撮れたのでこちらも載せておく。
ラスボスが降ってきそうだ。


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タワーの下は、このようなイルミネーションが続いていた。

どこの国でも、シンボルタワーの下はキラキラと輝かせたがるものなのであろうか。不覚にも、地元福岡にある福岡タワーを思い出してしまった。


ちなみにこの手のタワーには必ずあるものだと思うが、この台北101にも展望台がある。
しかし私たちは如何せん貧乏旅行であったため、台北101を下から眺めるだけにとどまった。楽しみが伸びた、と私は思っている。

日本円にすると2,000円ほどで展望台までのぼることができる (このお金をケチるほどに余裕がなかった)。

きっと台北市内を一望できる絶景だと思うので、訪れる方は是非とも展望台までのぼってみることをオススメする。




④「鼎泰豐」の絶品小籠包

本日の一番の目的は、これだといっても過言ではない。

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「鼎泰豐 (ディンタイフォン)」の小籠包だ。

鼎泰豐は台湾発の上海料理レストランで、世界中に店舗を構えている。もちろん日本にも、10店舗以上を展開している。ニューヨーク・タイムズ紙で「世界の10大レストラン」に選出されており、小籠包を世界に広めたお店として有名だ。

台湾に来て一発目のご飯は、やっぱり小籠包がいい!という私の我儘から、今日の夕飯はここで頂くことに決めた。

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これが、鼎泰豐の小籠包。

薄い皮を破ると一気に肉汁が飛び出してきて、口いっぱいに広がる。本当に最高に幸せな味だった。また食べたい。

ちなみに小籠包の食べ方は、店員さんがガイドしてくれる。
初めての人でも安心のシステムだ。

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2人で訪れて、頼んだ総量がこちら。

一品一品がなかなかのボリューム。
餃子はもはや、私の知っている餃子の見た目ではなかった。

中華料理をこの量食べると、油で胃がもたれてしまいそうな感じがするのだが、鼎泰豐の料理はどれもあっさりしていて、油っこさが全く無い。いくらでも食べられる気がしてしまう。

また、これだけ頼んでのお値段は、1人あたり2,000円弱

めちゃくちゃ安い。
これだけ名のある有名なレストランで、これだけのお味なのに、この価格。本当に満足度が高い。

ここ鼎泰豐、さすがの人気店だけあって、どこの店舗に行こうとしても、食事時間帯は必ず待ち時間が発生する。私たちも先に予約を済ませ、待ち時間の間に台北101周辺を散策、というスケジュールだった。

鼎泰豐には公式のスマホアプリがあり、アプリをインストールすると、待ち時間と今呼ばれている番号を常に確認することができる。その間に予定を済ます、ということも可能なので、鼎泰豐を訪れる際はアプリのインストールをオススメする。




⑤困惑の「龍山寺」

食事を済ませ、私たちは龍山寺という、台湾でも有名な観光スポットとなっているお寺へ向かった。

夜のほうがライトアップが施されていて綺麗、との情報 (それは事実だった) を鵜呑みにしてこの日の予定に組み込んだのだが、この選択のせいで私たちはかなりの苦戦を強いられることになる。


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これが龍山寺。

夜のライトアップも相まって、いかにも荘厳な寺、という感じだ。寺なのにビカビカ光る置物のようなものも置かれており、「海外」を感じる。

ここ龍山寺は、平安、健康、学業、恋愛など、様々なことに対してご利益があるとされているお寺。売り物であるお守りが可愛いことや、独特な引き方の御神籤が有名である。事前情報では、ガイドさんが常駐しており、お参りの仕方がわからない人にも教えてくれる、とのことだった。

ここで私たちは早くも壁にぶつかる。

・・・ガイド、おらんやん。


どうやら常駐しているとされるガイドは、昼間限定らしい。
ここから、参り方に関する怒涛のググりが始まる。

まず寺の入り口を抜けると、右手の受付スペースからお線香がもらえるとのこと。

・・・もらえない。

いや、受付スペースが閉まっている。
手を清めるとされている手洗いスペースもないようだ。

寺の閉館時間はきちんと調べてきたし、実際ほかにもたくさんの参拝客がいた。そのほとんどが現地の方だったようなので、私たちは参拝客をひたすら観察した。・・・が、皆参り方が様々で、もうよくわからない。

これはもう、私たちだけの戦いだ。神社仏閣が好きな人間として、適当な参拝は許されない。自分たちで調べて、自分たちでお参りをして、自分たちで御神籤を引かなければ。私はそう覚悟したのだが、同行人はこのカオスな状況が楽しくなってしまったのか、よくわからないことでケラケラ笑い、よくわからない小ボケしか発さない人間になってしまった。孤独な戦いである。

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結論から言って、お参りの仕方はわからなかった
私たちなりに調べて引いた御神籤は、漢字ばかりで読めなかった。

足を踏み入れておいてお参りしないのも無礼かと考え、とりあえずご本尊の前で手を合わせた。わからないなりに、他国の寺にも真摯にお参りしようとしたことだけは伝わってほしかった。

ちなみにこのとき私は、通常日本で行っていたお参りと同様、心の中で自分の住所と名前を言い、お願いごとをした。それに対し直前までふざけていた同行人は、お参りの瞬間に申し訳なくなり、住所も名前も言わずに心の中で謝罪したとのこと。ズルい。ズルいにもほどがある。

実際台湾からの帰国後、私だけしばらく病床に伏すことになる。絶対にこのときの祟りだ。

ちなみに有名だというお守りも、どこにも売っていなかった。
皆様が龍山寺を訪れる際は、昼間に行くことを全力で勧める。




⑥伝説の飲み物「黒松沙士」

夜も更けてきた。

龍山寺を後にした私たちは、ホテルへ戻ることにした。

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台湾にもFamily Martがあった。
台湾ではFamily Martのことを「全家」というらしい。私は疲れていたので、「全家」という表記にしばらくツボっていた。


しばらく歩いて、ホテルに到着。

私たちの宿泊したホテルの隣には、スーパーマーケットがあった。せっかくだから現地の食材を覗いてみたい!となり、スーパーマーケットへ立ち寄った。こちらでも、ツッコミどころが満載であった。

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日本語の商品!青森のりんごだ。
「新鮮で美味しい」と書かれているのに、りんごがシワッシワなのが面白すぎる。


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・・・そんな置き方する!?

入りきれなかったのだろうか。飲み物が横にして売ってあるのは初めてみた。台湾という国のゆるさ、最高である。


そして、最終的に購入したのがこちら。


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コカ・コーラの隣に置いてあった、「黒松沙士」なる飲み物。

私たちはコーラが大好きなので、このデカすぎるフォルムのペットボトルに惹かれ、せっかくなら現地のコーラを、とのことでこちらを購入した。それにしてもこのデカすぎるペットボトル、何度見ても面白い。

そしてこの選択は、またしても私たちを悩ませることとなる。


なにせこの黒松沙士、とにかくマズい

例えるなら、飲む湿布である。

味そのものは、本来のコカ・コーラに負けず劣らず美味しいのだが、においが強烈だ。湿布やイソジンに似た、鼻に抜ける強烈なにおいを放っている。

一口飲んだ瞬間から私たちの中で、

「これは罰ゲームの飲み物だ」

という共通認識が生まれ、じゃんけんを三本先取で勝った方がコップ一杯を一気飲み、などという、何の生産性もない遊びが繰り返された。

黒松沙士の一気飲みは、それはそれは地獄だ。
鼻からは飲む前の液体からの香りが、喉の奥からは飲んだ後の液体の香りがダブルパンチで襲ってくる。本当に吐きそうになってしまう。

次第に、この味と風味でゴーサインを出した台湾の企業に疑問を覚え始めた。台湾人は好む味なのだろうか?そうでもない限り、ゴーサインの基準がゆるすぎるだろ、でもそれが台湾という国なのか、と自己解決に至り、最終的にそれは台湾への愛着心へと変わった。

それでもマズいものはマズいので、四分の一も飲まずにこの日は就寝することにした。


これにて台湾旅行の1日目は終了である。
台湾という国の魅力が、もう徐々に伝わり始めていることだろう。

二日目の備忘録は、其ノ弐に続く。

ここまで読んでいただいた方がいらっしゃれば、心から感謝している。
続きもよろしく願いたい。

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