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触覚過敏とは?


みなさんの周りにはこのようなお子さんはいらっしゃいますか?

・シャツのタグが気になって仕方がない

・帽子や靴下を身に着けたがらない

・歯磨きを嫌がる

・髪を切る、爪を切ることが苦手

・のりや粘土を使う時、感触が気になって仕方がない

実はこれ、触覚の過敏さからくる行動かもしれません。

僕ら大人の中にも、たとえば
「安物のセーターはチクチクして着られない」
「満員電車などで人が近くにいる空間が特に苦手」といった方
いらっしゃいますよね。
少しイメージしやすいのではないでしょうか。

ちなみに、とある感覚過敏を持つ当事者が執筆したの本の中では
「雨があたる度、針が皮膚を刺すような感覚がする」
とおっしゃっていました。

想像しただけで恐ろしい話ですよね…

では、こういった触覚の過敏さが生まれつき強いお子さんたちは、生活においてどのような困り感が生じやすく、どういったことに注意して我々大人は関わる事ができるのでしょう。

まず触覚という感覚の役割に着目する所から整理していきましょう。

「触覚」といえば「触れた感覚」であり、みなさんにとっても身近な言葉かと思いますが、この「触覚」には意外とたくさんの役割があります。

①守る役割

痛みや熱さといった感覚を素早く感じ取り、防衛するための「守る」役割がありますね

②知る役割

ポケットに入れたものを目で見なくとも、触ればだいたいどのようなものかわかりますね。そういった触って何かを「知る」役割も持っています

③心の安定

意外かもしれませんが、心の安定につながる役割もあります。
僕らは肌と肌とのふれあいや毛布の柔らかな触り心地に「安心」を感じます。重要な役割ですね

④体のイメージ

身体と外の境界線を作り、自分の身体を把握し「イメージ」するための役割を持っています。パーソナルスペースが広い人や狭い人がいますが、触覚による体のイメージからくる広さとも言われていますね


以上4つの役割があると言われています。

またさらにこの中でも、①と②に注目して見てみましょう。

「守る」「知る」

ハサミを想像してみてください。

このハサミを知らない大柄の男から、急に突き付けられたら…
誰でも怖くて身構える。「守る」体勢になりますよね。

では、自分のハサミをポケットから取り出そうとポケットを探索している時はどうでしょうか。どれがどれなのか「知る」ためにハサミを触りますね。

同じハサミでも体の反応が全然違いますよね。

多くの触覚過敏のお子さんはこの「守る」反応が過剰に出てしまい生きづらさに繋がっていると言われています。

天気や衣類、人との関わりの中で、頻繁に「守る」反応が出ているとしたら、なかなか心の安定も得られません。周囲の物に触れず自分の体のイメージも育ちづらくなってしまいます。

触覚の過敏さを持っているお子さんは、やはり情緒が不安定になりやすかったり、すぐキレる、すぐ泣くといった形で、感情表出してしまうお子さんも少なくありません。

どうでしょう…
こうやってじっくり考えてみると、触覚過敏と言われているお子さんや、すぐ泣いてしまう子、すぐキレる子の見方が少し変わってきますよね。

ここからがいよいよ僕の話したいところなのですが、長くなってしまったので、
これら触覚過敏のお子さんに対して、療育現場や作業療法士はどのような事を考えて関わっているのかを次回まとめたいと思います。

ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございました。
ぜひ次回も楽しみにしていてください。

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少しでも発達障害児やその支援に関わる人たちの利益に繋がりますように。
ご愛読ありがとうございました。









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