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小匙の書室153 100万ドルの五稜星

 4/12。
 ついに名探偵コナン劇場最新作が公開されました。
 前作、『黒鉄の魚影』からもう一年ですか……時の流れとは早いものですね。

 今回の舞台は北海道は函館、五稜郭。
 土方歳三の刀を巡って勃発するお宝争奪ミステリー。
 そこに絡むのは、キッドの真実と服部平次と遠山和葉の恋物語。
 私はどちらかというと前者をメインに楽しみにしつつ劇場へ足を運びました。そのためにまじっく快斗も読み込んだのですから!!
 そのことに対する記事はぜひ、以下よりご覧ください⇩⇩(14:12投稿なのは実は偶然。自分でも驚いてます)

 さて。そんな風に準備万端で迎えた『100万ドル』。

 えー、率直な感想を述べます。

 平和映画、キッド映画として過去一でした!!!!


 何をどこから説明すれば良いのかわからないのですが、取り敢えずこれだけ言わせて頂きたかった。
 とはいえこれで終わるのはつまらないので。
 感想をただ思うがままに綴っていきます(もちろんネタバレはしません)。


 平次と和葉の恋路は映画だと『迷宮の十字路』から始まり、『から紅の恋歌』を経て、『100万ドルの五稜星』へ繋がるわけです。
 その中で少しずつ少しずつ紡がれては解かれてまた紡がれてきた平次と和葉の関係。
 新一と蘭のときと同様、そこにあるもどかしさがずっと私の心を掴んで離さなかったと言って良いでしょう。
 いつくっつくんだ、いつくっつくんだ。
 新蘭のときでさえそれなりの年数が経っているから、平和はまだ先なのかな、でも劇場版でいいところまで進んでるからひょっとして……
 という私のもんもんとした想いのアンサーはぜひ劇場で。過去一とした理由を分かっていただけると思います。
そしてなによりエンディングへの入りが神がかっていました
 あんな演出泣いちゃうよ……。
 しかも100万ドルの光景が美しすぎて、函館に行きたい欲を掻き立てられました
 (あ、大岡紅葉さんがいい働きをしてくれていました。彼女は今作における北海道伝道師でしょう。伊織もお疲れ様でした……笑)

 キッドについても、事前にまじっく快斗の予習復習をしていたおかげで映画の面白さが倍加していました。
 なぜキッドは目当てでないはずの刀を狙うのか、という理由のほか、「わぁ」っとなる演出もたくさん(ネタバレ回避のためにふわっとした表現に)で、ずーっとワクワクしていました。
 いい意味でコナンらしくない。でも、これはコナンの映画なのです。
 そして最大の気になるポイント──“真実”についても、それが明らかとなる瞬間には劇場のそこここで息を呑む気配がありそれは私も同じでした。
 この映画を起点に、名探偵コナンの世界がまた新しく映ることでしょう。

 ちなみに。
 ミステリ好きとしては謎解きについて触れないわけにはいきません。
 今回の謎解きは、ここ最近だと『ゼロの執行人』に迫る難しさがあったように思います。
 なんといっても相関図を頭の中で描くのが大変💦
 お宝の所有者、お宝を奪う組織、お宝の刀にまつわる者たち。三組の名前をきちんと覚えておかないと、その後の展開への理解度が変わってしまうので注意。パンフレットで予習しておくのがよいでしょう。
 その上で。
 最大の謎が、なぜその刀はそんなにも多くの人間の格好の的となったのか、です。これにより殺人事件も起きてしまうほどですからね。
 侃侃諤諤の争奪戦の末、露わとなった真実──殺人に際してのホワイダニット(なぜそんなことをしたのか)は、その後の平次の心情にも絡んでくるので要チェックです。

 そして。
 コナンの映画といえば激しいアクションですが、今回は平次がすごいところですごいことをしていました。「おいおいおいおいおい……」と胸の内で呟いたのは私だけではないはずです。
 また境内でのシーンは『迷宮の十字路』を彷彿とさせ、胸熱の展開には「うぉぉぉおお!」とこれまた胸の内で叫んでいました

 で、残るは細かいところになりますが。
 楽曲担当が大野克夫さんから菅野祐悟さんになってから3作目。今作でも重低音の効いたかっこいい音楽が鳴りまくりでした。
 キッドが出てくる場面はコミカルに、アクションシーンでは緊迫的に、そしてエモーショナルな琴(?)の調べに。
 私がコナン映画で楽しみにしていることの一つ、オープニングもバチバチに決まってて「かっけー!」ってなってました。映像が凝りに凝りまくっています。ハロ嫁、黒鉄と並べたときに個人的には一番好きなオープニングでした。

 あとは、そう。主題歌であるaikoさんの「相思相愛」!
 タイトルだけ聞くと平次と和葉のことを歌っているように思えるけれど、歌詞を見ればキッドサイドのことでもあるのかなって考えてしまいます。
 『月と目が合って笑う』なんて、ビッグジュエルを確認しているキッドの姿が浮かぶじゃないですか。
 『あたしはあなたにはなれない』というのも、理想(黒羽盗一)に対する表れのようにも捉えられそうですし。
 もう、ずーっとリピートしています……✨


 以上が私の鑑賞直後の率直な意見です。
 考察とかはなーんにも考えないで書いたので、ただのファン目線のコメントです。
 ここまでお読みくださりありがとうございました💎

 ……来年の映画はまったく内容が予想できないので、それも楽しみですね(ボソッ)。

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