小匙の書室339 ─人魚の眠る家─
小学校受験が終わったら、離婚するはずだった。しかし、愛娘を見舞った悲劇が全てを変えてしまった。
愛する者が一生目を覚さないとして、だけど心臓は動いているとしたら、あなたはどんな選択を取るか──。
〜はじまりに〜 東野圭吾 著
人魚の眠る家
東野圭吾先生は、謎の作り方もさることながら、人間心理の描き方も素晴らしいと、私は思っている。
私は、本格ミステリならではの設定だったり、大胆なトリックや徹底したロジックももちろん大好物なのだが、たまに事件が落とした影に右往左