小匙の書室145 鮎川哲也賞決定
とうとうこのときがやってまいりました!!
鮎川哲也賞、最終結果発表のときが!!!!
これまで一次と最終候補作について記事にしておりますので、ご興味がありましたら是非ともご覧ください。
さてさて。
先日第34回鮎川哲也賞の結果が発表されました。
この賞は『受賞作なし』が2年続くことがあるだけに、なかなかハイレベルなレースだと言えます。(それだけ本格スピリットを大事にしている証左であり、受賞作や佳作を安心して楽しめるわけですが)
それで今回はどうなったのかな……とドキドキしながらサイトを開くと──。
受賞作決定!
山口未桜さん「禁忌の子」
です!! おめでとうございます!!!!
最近SNSでフォローして頂いていただけに、驚きと喜びも一入といったところ。
それで作品の内容について、ですが。
私が以前投稿した記事では『禁忌』から派生させてオカルトの要素を内包しているのかなとばかり考えていました。
しかし山口さんによれば、
『医療×本格ミステリ』
とのことらしく、「やはり予想というのは当てるためにあるのではない」と恥入るばかりでした。
気を取り直して。
山口さんは現役のお医者様であるのです。
これを聞いて私は真っ先に、
『チーム・バチスタの栄光』で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した海堂尊先生と、『誰がための刃 レゾンデートル』で「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞した知念実希人先生を思い浮かべました。
医療ミステリといえば、私はどちらかというエンターテインメントやサスペンスのイメージを持っているだけに、『本格ミステリ』といかにして融合するのだろうかと気になっています。
まあそれらに関してはこれからおいおいとわかってくることでしょうから、ひとまずは刊行を楽しみにしていようと思います。
そして惜しくも受賞に至らなかった作品についても、受賞作の末尾に併録されている選評を読んで理解を深めたいです。
ここまでお読みくださりありがとうございました📚
── ── ──
ここからは余談。
鮎川哲也賞の過去の選評過程を眺めれば、当時は落選していても今では別の版元や同じ会社でも別作品で作家デビューしている方の名前を目にすることがあります。
こういうのも、賞を追う楽しみの一つです。
今回のレースで、実は秘められていた才の発揮する作家が出てくれるのを楽しみにしています。
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