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氾濫する介護タクシー協会を分類した

はじめに

全国に氾濫する介護タクシー協会を分類してみました。たぶんこれで分布図が作れると思いますよ。別に批判するつもりで書いた訳ではなくて、事業をはじめて数年たち、自分がどういう立ち位置にいたいのか、どんな仲間と仕事したいのかを考えるモノサシになると思います。メリット、デメリットがありますし、協会を俯瞰的に見るスキルもあったほうが良いですよね。

分類

『営利派』
 「コンサル系」
  新規開業予定者のサポートをしたい。
  利益追求型ネットワーク
 「地域系」
  協会の名前で地域の配車を一元管理したい。
  組織内利益追求型

『権威派』
 「NPO系」
  行政自治体との関係性を活かしたい。
  ネットワーク重視型
 「政治系」
  政治団体や福祉団体と活動したい。下部組織あり。
  組織内利益追求型

NPO系も政治系も組織体系としては、他の業界と変わりはありません。NPO系がネットワーク構築をもとにして組織を拡大していくタイプであるとしたら、政治系は系統だった組織を構築して大きくしていくタイプです。どこの業界も同じですね。

介護タクシー系の協会に共通していることは、

1:新規開業予定者の取り込み
2:配車需要の囲い込み
3:組織拡大
4:会費収入

を主な目的としているということです。その優先順位によって違いが出てくるとも言えます。なかには補助金収入や、政治的メリットが裏目的の場合もありますが、介護タクシー業界とは軸の違う話になります。つまるところ、タイプは違えどやってることは同じなので「配車がバラバラ」ですし、どこに頼んでも「介護タクシーは高い」というイメージが定着してしまう、という事が起きるわけですね。

そもそも介護タクシー業界は、非常に歴史が浅いです。一方で、その立ち上がり期から「元タクシー運転手からの開業が多い」という背景もあります。

大きく変化している運輸業界に対応できるようなアップデート能力や、業界の抱える問題への解決能力、介護タクシー業界を取り巻く社会問題への視野の広さなどが無いと、いまどき生き残れないでしょう。

追記:福祉系を政治系に名称変更

事例

函館にあるのは地域系ですね。代表が行方不明とかいう某協会さんはコンサル系ですし、Facebookでよく見かけるのはNPO系ですか。福祉系の某団体は政治的な活動もしているので、ニュースなどで見かけることもあるのではないでしょうか? なぜ地域系の協会があるのに、函館には配車センターが無いの?、と疑問に思う人もいるかもしれませんが、それは私ではなくベテラン事業者さんに聞いてみて下さい。どんな経緯があったのか教えてくれます

おわりに

その他、分布図に入らない組織として、患者等搬送事業で独自のルールを作りたい「民救系」や、一般タクシーと連携したい「個タク系」もあるのかな。もちろん誰とも連携しない『独立派』もかなり多いです。

個人的には今後、さらに様々なグループができるだろうと思っています。例えば、医療介護との連携ニーズは今後さらに増えるでしょうし、介護保険外サービスや同性介助とのニーズに対応した男性介護士とのつながり、地域レベルでのノーリフティングの取り組みでも介護タクシーの役割はありますし、ICTを活用したネットワークはMaaSやユニバーサルMaaSにも入りきらない合理的配慮に答えられる可能性を秘めている、と思っています。以上

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