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立浪和義著「勝負の心得」を読んだ

こちらを更新するのはかなり久々となってしまいました。持ち前の飽き性が炸裂しましたね。

私はあなたを理解したい

現在ペナントレース迷走中の中日ドラゴンズ。
立浪監督の斬新な(?)采配にやり場のない感情を揺さぶられる日々です。

毎日何かしらが起きるチームなので、よく言えば飽きない、悪く言えば心が折れそうになる、そんな感じですね。
暴れ狂うロデオに乗り、振り落とされそうになる感覚と似ているかもしれません。

そんな訳で「立浪監督の脳内を覗き見したい」という気持ちが湧き上がり、彼の著書の購入にいたりました。

(ちなみに中古で1円でした。送料は350円。)

その感想を参加しているDiscordにて投稿したのですが、せっかくなので少し加筆修正してnoteにも載せたいと思います。なんせ他にネタもないので…

「勝負の心得」を読んでみた

ですます調の平易な文章なのでサクサクと読み進めることができました。

正直に申し上げますと、目新しい視点や発想、新たな発見などは特にありませんでした。

「成功のためにはコツコツと努力することが大事」(立浪さんは子どもの頃からこれが得意だったと何度も書いてありました)
「あいさつは人生を変える」
「下積み経験が後々役にたつ」
など、一般的によく耳にするようなことを立浪さんの野球人生における経験と絡めて語っているような内容です。
新しい着想を得るというよりも基本に立ち返って自分を見直したい人には向いているかもしれません。

また、「もしサラリーマンの方だったら〜」というようなフレーズが散見されるあたり、ビジネスマンへの啓発書としての側面も強いようです。

本の中で立浪さんは「組織には場をピリッと引き締める存在が必要」と何度も言及していました。
その他にも星野監督についてのエピソードが多く書かれており、立浪さんは星野監督を大変尊敬しているそうです。
「プロに入って最初に厳しい監督にめぐり合えて本当に良かった」とのことでした。

このことから、立浪さんは星野監督のような”厳しさ”を持つ監督像を理想としており、その結果が就任早々の「茶髪・ヒゲ禁止令」や「京田、お前変わらんかったな事件」などに繋がったのでは?と勝手ながら推測しました。
もちろん立浪さんの元々の気質によるところも大きいでしょうが…

そして、最大の見どころは立浪さんが語る指導者論だと思います。
(※この著書は監督就任前の2020年に発行されています)

指導者にとって特に大事なのは、
【最初にしっかり(厳しく)指導する】
【悪い時にきちんと指摘する】
【緊張感を持たせる】
ことだと考えているそうです。この辺りは現在の立浪監督を見ても割とブレていないかも…?と思います。

根性論・精神論が多いため全体的に昭和の匂いが漂っており、人によってはウッとなるかもしれません。
ですが現役時代の立浪さんの野球への向き合い方やエピソードを知りたい人は一度読んでみても良いのではないでしょうか。一流選手であることは間違いないので。
(肩の故障を治すために蜂の針を肩に刺す、右腕を氷水に長く浸けすぎて指が凍傷、などの壮絶な体験が綴られています)

最後に、この文章を引用して感想を終わりにしたいと思います。

私には、もう一度ユニフォームを着たいという夢があります。
プロ野球の監督として勝負を挑みたい。
そう強く思っています。

立浪和義著「勝負の心得」186頁より

立浪さんはこの夢を叶え「立浪監督」となりました。
一方でファンの夢は「中日ドラゴンズの優勝」、これに尽きると思います。

立浪さんには自身の夢を公言し、それを見事叶える力がありました。
今度はファンの夢を叶えてほしい。そんな監督であってほしい。
それを願っています。切実に…

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