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いろんな介護施設を紹介しています

今回は「有料老人ホーム」を紹介します。

今や日本で一番多い介護施設。
約1万3,500施設あります。(平成31年集計)
今後も増加していきますし、将来お世話になる可能性の高い施設なので、知らないわけにはいかない施設です。

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1)有料老人ホームは3種類ある
有料老人ホームは、
「介護付き」、「住宅型」、「健康型」
の3種類あります。
この時点で「うわぁ」ってなりますが、知るへきポイントは「たった1つ」だけ!!

まずは割合からみていきますね。

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ほとんどない「健康型」は知らなくても問題なさそうですね。

2)(でも一応)健康型有料老人ホームとは?
介護が必要ではない60歳以上の元気な高齢者が利用できる施設です。

ここでは介護は受けられませんので、
介護が必要になったら「退去」になります。
まさしく「健康型」ですね!!

「健康じゃないと居られない」有料老人ホーム

と覚えておきましょう。
これ以上知る必要はないです。


3)「住宅型」と「介護付き」の違いは?
ここからが本題です。
まずは下の図をみてみましょう。
この図は、医療度と介護度で、各施設の守備範囲を大まかにまとめたものになります。

ご覧の通り、「住宅型」「介護付き」は、似たような位置づけで、両者とも守備範囲が広いのが分かります(比較❶)

お互いの違いが分かりにくいはずですね。


4)比較➊ 知るべきポイントは?
両タイプとも老人福祉法第29条に定められている施設(有料老人ホーム)です。

なので、あなたが、どちらのタイプに入居しても、入浴、排泄、食事などの介護はしてもらえます。

違いは、介護を「提供する側」にあるんです。
ここの「ポイント」だけ知ってもらえれば、スッキリ整理できます。


⚫それでは、まずは「介護付き」をみます。

有料老人ホーム + 行政のお墨付き    =「介護付き」有料老人ホーム

行政が定めた「人員基準」「施設基準」を満たしている有料老人ホームは、このお墨付き(指定)を受けることで、その施設の職員が介護サービスを提供できるようになります。

つまり、その施設で働いている介護士や看護師が、あなたの介護をしてくれます。

これは、「特養」「老健」と同じなので、
分かりやすいと思います。

行政の定めた基準を満たすわけなので、
(イメージとしては)民間施設なんだけど
老健特養のような公的施設と同じような
機能へグレードアップするって感じですかね
(下図)

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「介護付き」有料老人ホームは、

「施設職員による介護が付く」有料老人ホーム

と覚えておきましょう。


⚫つぎに「住宅型」をみます。
下の図は、「自宅」で介護を受ける場合の
説明になります。

自宅(住宅)で介護保険サービスを受ける時には、事業所A、事業所B、事業所Cのそれぞれの会社と、それぞれに「契約」をします。

A社、B社、C社は、全く別の会社組織です。
セブン、ファミマ、ローソンみたいな感じです。

このおじいさん(あなた)は、
・どこの会社にお願いしようか?
・どんなサービスを利用しようか?
・週何回にしようか?
など、すべて自由に自分で決められます。

サービスが合わなければ、契約解除して
別の会社にチェンジOK。

このように、自宅(住宅)の場合には、
介護サービスを自由に設計できる仕組みになっているんです。

介護施設では、基本的には、その施設内でサービスが完結する仕組みになっています。

「住宅型」有料老人ホームは、この自宅の
仕組みをそのまま真似ちゃってます。

つまり、施設に入居していますが、自宅と
同じように「外部の介護サービス」を利用できるんです。


さっきのおじいさん(あなた)が、自宅での
一人暮らしが不安になり、「住宅型」有料老人ホームへ入居したら、食事の提供、安否確認、相談支援などは施設職員がしてくれます。
そして、介護サービスは、必要に応じて
外部の事業者と「契約」して受けることができます。


「住宅型」有料老人ホームは、

「住宅と同じような仕組みで介護が受けられる」有料老人ホーム

と覚えておきましょう。


ここまでのまとめ。


5)この違いに、どんな意味があるの??
当然、次に気になるのは、「外部のサービス」と「施設内のサービス」では、どちらがいいの?ってことですよね。

⚫「施設内の介護サービス」の料金は、「¥○○/日」と1日いくらの包括報酬になっています。

⚫「外部の介護サービス」の料金は、
「¥△△/回」と1回いくらの出来高報酬になっています。

一般的には、包括報酬が安く済むような制度設計にはなっていますが、自分で動ける間は、介護度や利用するサービス次第なので単純に比較はできません。

なので、優劣、損得ではなく両者のメリット・デメリットをみて、自分が希望する
老後生活をよく考えて選択して下さい。

⚫外部のサービスは・・・
例えば、月曜日はリハビリ特化のデイサービスに行き鍛えて、水曜日は知人のいるレクリエーション豊富なデイサービスで遊ぶのもよし。

また、足湯のあるデイサービスが新規オープンしたら、そちらを選択することもできます。心変わりOK。
この自由設計は、施設内のサービスではできません。

ただ、施設の近くに事業者が少ないと思うように利用できなかったり、新規利用のとき、その都度、契約書を書くなど手続きの手間はあります。
介護保険の契約は、想像以上に手間がかかります。

⚫一方、施設内のサービスは・・・
同じ空間で過ごしますので顔なじみの関係性を築くことができ、親密感、アットホーム感がでます。

また、同じ事業所の職員なので情報共有がしやすく、状態に合った適切な介護を受けることもできます。

さらに、人生終盤の寝たきり介護生活を考えると、利用料が安くて、十分なケアが受けられるのは、施設内のサービス(包括報酬)になります。
公的な介護施設が、このスタイルになっていますので間違いないです。

6)その他に考慮すべきことは?
料金、部屋の広さ、共有スペースなど気になることがたくさんあると思いますが、
民間は施設ごとに違いすぎるため、相場を
知っておく意味はありません。

超高齢化社会の今、民間の介護施設は、
まさに群雄割拠の時代。
「自社独自のサービス」で付加価値をつけて選別化していますので、ほんとピンキリ。

そのため、詳細に関しては「施設ごとに違いすぎる」と理解して深入りしなくて大丈夫です。

現実問題になった時に、気になる施設から
パンフレットを取り寄せて確認しましょう。
そして「百聞は一見に如かず」、必ず見学して下さい。

言い方わるいですが、外面と内面は、まるで違います。建前と本音です!!

以前、私は外部サービスの職員として、
いろんな施設に出入りしてましたが、建物の豪華さと介護の質は、「別もの」と学びました。
介護は「人対人」。本質はここですので惑わされないようにして下さい。


7)まとめ

健康型:「健康じゃないと居られない」有料老人ホーム

住宅型:「住宅と同じような仕組みで介護が受けられる」有料老人ホーム

介護付き:「施設職員による介護が付く」有料老人ホーム

ざっくりとしていますが、こんな感じです。



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