お茶と向き合う

梅雨が明けた。季節は目まぐるしく回る。

前回習ったとおり、茶室に入るところからお稽古。

本日のお菓子は「枇杷」。以前もお会いした気がする。

引き続き盆略点前の御稽古である。10回ほど繰り返せば自然と体が動くようになるよと言われている。すでに5回まで来ていた。折り返し地点である。

確かに、やるべき動作は分かるが、点と点が繋がらない。一人でやってみてくださいと言われたが、順序を忘れ動きが止まる。

お点前には無駄な動きなどない。動作の意味を考えれば自然と流れるはずなのである。それができないのは、言われるがまま真似しているだけだから。頭を使い体に叩き込む必要がある。

月に2回お点前をするだけで上達するわけがなかろう。安くない月謝を払っているからには成長したい。お稽古の効果を最大化するためには、自宅でもお茶を点てる練習をするべきだろう。自分の特技は頭を使って考えることである。人には人のやり方があるが、私はまず頭から入れたい。

先生から以前お借りした『利休にたずねよ』という小説を読んだ。利休の、一碗のお茶にかける執着の強さを垣間見た。それでいて茶人は毎日茶を点てる。戦国時代の武士たちは茶を点てるその瞬間瞬間を大切にして生きていた。

熟練者でさえ毎日茶を点てるのであれば、初心者が上達のために毎日茶を点てるのは当然であろう。

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