羅小黒戦記を見ました

えっ
めっっっっっっっちゃくちゃおもしろかった。
なんか上映時間105分だったらしいけどアニメ2クール24話分見たと本気で思った。


絵はめちゃくちゃ綺麗だし、そんなところヌルッと動かす!?ってくらい作画枚数が多いし、戦闘シーンはもはや早すぎて目に追えない。早い。すごい。かっこいい。めちゃくちゃ「戦記」してた。すっごい戦ってた。あのビジュアルで?と思ってたけどドラゴンボール並みだった。これはもう一回見たくなってしまう。

あと櫻井孝宏がすごい。すごく櫻井孝宏です。いろんな櫻井孝宏が摂取できます。優しい櫻井孝宏、怒り、嘆き、懇願する櫻井孝宏、全てを諦めた櫻井孝宏…。耳が幸せってこういうこと?
櫻井孝宏と宮野真守の「おいで」で何人のオタクが死んだのでしょうか。

ストーリー自体は言ってしまえばとってもシンプル。
なのに引き込まれるのは世界の厚みがもうとんでもないからです。
ハンターハンターの評価時に「風呂敷の広げ方がうまい」というのをよく聞くのだけれど、この映画はむしろ「すでに広げられたいる風呂敷の一部を見ている」感じ。伝われ。
とにかく情報量がすごい。
ちょい役のキャラがいっぱいいるし、なんなら名前しか出てこない人とかもいる。生まれ持った「属性」の話や「領域」の話もぽんぽん出てくる。でも決して話が分からなくなったりはしない。なぜなら前述の通りストーリー自体はシンプルだから。その骨子としての「属性」や「領域」の話は「考えるな!感じろ!」という制作側の意図を感じる気がするし、実際「分かった!感じる!」という勢いで見てたらめちゃくちゃ楽しめた。
もちろん見終わった後に裏話や詳しい設定を探して骨子の穴埋めをしていくのも楽しい。作品のちょうどいい余白は観客が「ぼくのかんがえた最強の設定」で埋めていくことができるし、また、オタクはそれが得意であった。

ムゲン様に至っては人間なのにそこらの妖精ボコるくらい強いしなんか数百歳らしいけどそのへんの説明もなかったもんね、でもみんな「ムゲン様最高!!一緒に旅したい!!」ってなるもんね。仕方ないね。

あと元々中国の映画ということもあって、映画のクレジットがほんとに見たことないものばかりだったり、街の看板が中国語だったり、日本アニメとの差を僅かに感じて文化の違いが楽しめたりと、そう言った方面でも非常に面白い(これはまともな意味で)経験ができた。「カタツムリ睡眠」ってクレジットがめちゃくちゃ気になった。社名なのかな。

作画が〜、キャラが〜、ストーリーが〜、って話はいっぱいされてると思うしほんとに語りたいところいっぱいあるんだけど、自分が一番好き!!と感じたのは何気ないシーンで心がギュッとなるような気持ちになる箇所があったところだった。
無人島で焼肉の串をひっくり返して渡すところ、筏で岩礁を抜けていくところ、洞窟での館仲間との会話、バイクの旅、「飛べない」→めちゃくちゃ飛ぶ
なんか自分の心に刺さるところがたくさんあった…本当に…よかったんだ…
人間を避難させるときに一瞬出てた「取り残された人たちはここだよ!」「よっしゃ!」みたいなやりとりのあの二人、めちゃくちゃカッコよくない!?!?あんな数秒でシビれる演出されるのほんと参る。好きすぎる。
館長も好き。あの見た目で声が大塚芳忠とかもう隙がなさすぎるでしょ助けてくれ。
それらの中でも心にきた2トップを決めるならば、最初のめちゃくちゃ優しげなフーシーと小黒の「ここに住むかい?」の会話と、「俺が説得するから!!!」と叫ぶ彼です。

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