フランス料理界の首領もチームを大事にしている!

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『シェフは料理を究めるだけでは十分ではない。究めたことを厨房で共有したうえで、同じ目標に向けて人を動かすことが大事だ』

フランス料理界の第一人者、アラン・デュカス氏の言葉です。
彼はパリ、ロンドン、東京など世界各地にビストロから高級店まで30店のレストランを展開する実業家で、フランス料理界の首領と評されています。

この言葉は、料理の世界にだけ通用するものではなく、広くビジネス全般に通用するものだと思ったのでご紹介しました。

彼が先ほどの言葉に至ったのは、ある事件が原因だったようです。

27歳のときに搭乗した小型機が嵐に遭い墜落、生存者はデュカス氏のみ。
入院は1年、手術は10回以上行い、自力で歩くのに3年かかったそうです。

デュカス氏はその間、人生や職について考え続けたそうです。
その結論は「私には料理の道しかない」ということ。
味覚には自信があるが、厨房には当分立てない。
だったら、どうするのか?
それなら、じぶんの知識・工夫・技術をまとめ、信頼できる料理人に教え、再現された料理を自分が味見して確認していく。
これが復帰の唯一の方法だと悟ったとのことです。

おそらく、デュカス氏が事故に遭わず五体満足であれば、こういった考えには至らなかったに違いない。そして、自分が料理人として腕を振るい、1つの店で完結していたかもしれない。自分がプレイヤーの場合、できることは限られます。一人だとできることが広がらないのです。

しかし、幸か不幸か、彼は厨房に立つことができない期間が発生してしまいました。そこから、自分が動くのではなく、他人を動かしていくことに気づいたようです。

「個の時代」と言われていますが、それはスタンドプレイの方が良いという意味ではないと考えています。
一人一人の中にある個性を生かしながら、時には一人で、時にはチームを編成して業務を行なっていく。
一人の方がいいとか、チームの方が有利だとか、どちらかが正しいということではなく、自分の「個」が力を発揮できる手段(一人かチームか)を柔軟に選択できることが重要なのです。

デュカス氏の「個」は、チーム内で人を動かしていくことを選択しました。もちろん彼の場合は、一人でも十分な結果を出すことはできたはずです。
しかし、チームでやることを選び、成功していったわけです。

最近は何かにつけて、どっちが良いのか、有利なのかという議論に終始しがち。
どちらかがいいかは人によります。デュカス氏の場合は「人を動かす」ことが大事だという結論に至ったわけだが、他の人は別にどんな手段でやってもいいのです。
こうあるべきという考えから解放されて、その時その時で自分らしい手段を選択して生きていく。
そういう生き方ができればいいなぁと思っています。

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