給与計算の思い出
今日は給与計算についての思い出話です。
ずっと過去の話ばかりで恐縮ですが、思い出として文章にすることで頭の中をいろいろと整理しております。
さて界隈では定額減税が話題ですね。
嘆きの声があちこちから聞こえてきます。
未経験からのスタート
21歳で未経験から社労士事務所への就職を機に、まずは給与計算に携わるようになった当時の私ですが、
数人〜数百人規模のところまで幅広く、1人で50〜60社ほど担当をもち従事しました。
社労士事務所として委託を受けて顧問先の給与計算をするわけですから、
まずは自分の担当先ごとの情報を頭に叩き込まなければいけません。
締め支払い日等の基本事項はもちろん、給与計算についての独自ルールも多く、各社バラバラ。
ある程度の規模でしたら向こうにも担当者がいますからスムーズに進めますが、
その他は社長等トップの方と直接やりとりすることになりますので、本業でお忙しいため連絡もつきづらく、勤怠データの催促なども日常茶飯事です。
給与計算専用チームがあり、チーム内でダブルチェック、多いところはトリプルチェックも行います。
必ず期限内に終わらせること、そして絶対にミスは許されないので当然ですね。
自分の担当先は全責任を持って明細納品まで行いますが、
他メンバーの担当先もチェックとはいえただ単にサラッと見るだけではなく、1から自分で計算するのと同じレベルでチェックを行います。
人間ですからどこかに必ず見落としがあるとの前提でみていき、気付いたミスや疑問点を指摘します。
だから自分の担当だけでなく、チーム内全ての担当先のやり方を頭に入れる必要があり、やはり覚えるまでの最初が一番大変でした。
そもそも未経験ですから、給与計算のしくみ自体から必死で勉強しました。
勤怠管理ツールも今ほどまだ充実していない時代でしたので、タイムカードの集計からがほとんどです。
カレンダーの関係で、締日から払いまでの間隔が短くなり納品日までのスケジュールが非常にタイトなことも多く、段取りも大切。
自社の給与計算ならば通常月に1度で済みますが、たくさんの顧問先を担当しますので毎日毎日複数社を並行して給与計算をしていました。
でもそのおかげで学ぶことは多く、顧問先の業種も様々ですから色々なパターンを短期間で経験することができます。
顧問先ごとに担当社労士がいますので、疑問点はすぐに確認し、連携して業務を行います。
保険関係についてはもちろん、就業規則や各種規程との整合性、36協定や変形労働時間制との絡みなど先生達は労務管理の面でサポートします。
現在は年末調整業務の観点から、給与計算は税理士事務所が行うことが多いかもしれません。
また近年給与計算ソフトも充実してますので、自社で行うところも多いです。
労務管理の面からアドバイスできることは、社労士事務所の強みかもしれませんね。
社労士試験において給与計算については学びませんが、実務をする以上必須の知識だと思います。
たとえ給与業務を受注しないとしても、
月変、算定、年度更新など社労士の必須業務において給与データは絶対に必要ですし、
就業規則や賃金規程の作成、雇用契約書や有給管理、各種申請手続きなど業務のほぼ全てにおいて給与は密接に関わります。
自社で給与計算している顧問先から質問を受けることも多いです。
人を雇えば必ず給与計算業務も発生します。
その計算は正しいのか、知識がなければ確認のしようがありません。
雇う側、雇われる側にとっても、
全ての人が知っておいて損のない知識です。
今まで働いてきた中で特に意識せずとも当たり前に振り込まれてきた給与ですが、
その当たり前の大切さを改めて実感しました。
間違えないことが当たり前。
今月も間違えないでくれてありがとう!とはなりません。
委託を受けている以上、信用問題に関わります。
そもそも明細を隅々まで見て自分で正しいかどうかチェックする従業員は少ないでしょう。
だからこそ毎回100%正しいことが大切です。
社労士試験勉強中での、正答率100%で当たり前という考え方は、楽器の経験だけでなく給与計算の経験からもきているのかもしれません。
給与チームとしては、10月を過ぎると年末調整の準備に向けてソワソワし始めます。
スケジュール的に厳しい中で仕上げる給与計算にはチーム内で謎の達成感がありました。
社労士業務をするようになってからは、算定や年度更新にも同じ感覚をもっています。
こういう業務が結構個人的には好きです。
今は自動化もすすみ、いろいろと以前より楽になってきていると思いますが、
全て機械任せではなく正しい知識はしっかりと頭の中にもっておきたいですね。
現在私は給与計算はほぼやっておりませんのでお気楽なものですが、あの毎日毎日給与と格闘していた頃を懐かしく思います。
大切な相棒
いちばんの相棒といえば、やはりこちら。
スタッフ全員がMY電卓を使っており、
私の手持ちは前職から使っている無印良品で購入した電卓でしたが、
業務には時間計算機能が必須のため急いで買い替えました。
押し心地、キー配置など、各々こだわりがあるはずです。
もちろんExcelや給与ソフト等PCでの業務が主ですが、
最終的には検算もしますので猛スピードで電卓を叩くことになります。
仕事だけでなく、
簿記2級勉強時にもさんざん酷使して、
もちろん今でも現役でかれこれ15年近く愛用中です。
電卓っていったいいつまで使えるのでしょうか。
壊れる気配が全くありません。
慌てて買った安物の電卓にも関わらず、
コスパ良すぎませんかね。
これからも、まだまだお世話になります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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