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Caregiver 仕事奮闘記

NZに来て1年と2か月、ここにきて諦めかけていた医療福祉系のお仕事をみつけることができた。何度も何度も募集を見つけては応募して、どこからも良い返事をもらえず、もうこの国ではブルーカラーの労働者(製造・建設・農業などの生産現場で作業をする人たち)として働くことしかできないのかと思っていた。

なんならもう派遣会社に登録を済ませてあとはGOサインを待っている段階だった。無職で時間があったこともあり、ふと家の近くのリタイアメントビレッジ(サ高住のような、もっと大規模な高齢者住宅)を検索して、こちらでいうところの介護士であるケアギバーの募集があることに気づきダメもとで応募。翌日に面接にこれないかというメールをいただいた。自分で応募しておきながらびっくりした。

こちらにきてこんなに緊張したのは初めてかもしれない。面接でのやり取りをシミュレーションして前の日はよく眠れなかった。実際に聞かれたことは、"Tell me about yourself."。はい、きました。お決まりのこれ。聞かれそうってわかっていたのに、もうどこまで遡って話せばいいのやら迷うし、仕事の経歴だけじゃだめだろうし、、、ぐちゃぐちゃ考えて結局パニック。とっちらかった私の英語を笑って聞いてくれていた。そのあとはシフトの希望とか、割と事務的なこと。

面接後も前の職場の推薦人から私の前職での働きっぷりについて一筆書いて頂かなくてはいけなかったり、それを翻訳したりなど細々とした書類関係の手続きが続いたが、翌週には無事働き始めることができた。

リタイアメントビレッジはすごく広い敷地の中に、一軒家がたくさんあり、ゲートボール場やよく手入れされたお庭もある。その中心にきれいでオシャレな建物がある。その中には、受付、レストラン、図書館、アパートメント、ケアセンターが含まれており、住人の皆様はADLにあった場所で自由に生活ができる。例えば、入居当初は一軒家で自立した生活、介助が必要になったら徐々にアパートメント→ケアセンターへ移動、といった流れのようだ。一軒家の中にも緊急ベルがあり、誰かの助けが必要な場合はすぐに人を呼ぶことができる。施設全体が安全管理された小さな村、といった感じ。

ケアセンターには軽介助から寝たきり要介護5っぽい人まで幅広くおり、私の仕事内容は主に日常生活のお世話。モーニングケアから朝食、保清、着替え、昼食、アフタヌーンティー←new! まで。夜勤もあるようだが、まだ未知のため情報なし。

医療に関与しない分、日本で働いていた時よりも記録量の面でも頭の回転の面でも楽なのかもしれないけど、この一年半のブランクと、言語的問題とで一切楽じゃない!むしろ毎日すごくてんぱっているし、時間に追われる追われる。

救われるのは、ナースも含め他のスタッフが大丈夫?困ってる?など頻回に確認してくれ、手を貸してくれること。それでもとっさの英語がでてこなくて、円滑な情報共有ができずに申し訳なさとやるせなさでいっぱいだ。

さすが海外と感じるのは、スタッフと住人の皆様の距離感。ケアが終わったら抱きしめてくれたり、頬にキスしてくれたり。初めて見たときは驚いたけど、心がちょっと通った感じがしてやってみると嬉しいものだ。My dearとかdarling とかラブリーな名前で呼んでくれるのもほんわかする。

言語はもちろんだけど、今私が感じる一番の壁は、人の名前だ。昔から人の名前を覚えるのは苦手なのだけど、なぜか横文字の人の名前って本当に覚えられない。それが原因でハリーポッターを読むのを諦めたほどだ。何度も何度も確認しているのに頭からすーっと消えていく。頭の消しゴムが早すぎる。もう消しカスで残ってる文字すらも見えないよ。

せめてよくしてくださっているスタッフの皆様の名前は一刻も早く覚えたい。

仕事奮闘記は、追ってまたご報告させていただきます!Cheers!

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