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ひょんなことから競輪の世界へ入った結果、競輪専門チャンネルで務めている話 【スカパー!×SPEEDチャンネル】 

みなさんこんにちは。
先日、「初めて競輪を見に行った話」記事をアップさせていただきました。

この取材時に競輪初心者の私たちをアテンドしてくださったのが、競輪専門チャンネルであるSPEEDチャンネルの藤代さん
その時にそもそもなぜ競輪の世界に入ることになったのか、そして右も左もわからない中でどのように競輪を知り、面白さを知って行ったのか…そんなお話を、編集部に聞かせていただきました。

それが、不思議な縁と言いましょうか、とてもドラマチックで!!

ぜひ記事にしましょう!とお願いし、
今回改めてインタビューをさせていただくことになりました。

また後編では、SPEEDチャンネルの番組制作現場に潜入。
SPEEDチャンネル専属の解説員やキャスターの方にもお話を伺ってきました。



今回お話を聞いた方:SPEEDチャンネル 藤代さん

よろしくお願いいたします!(藤代さん:写真左(右はスカパー!競輪担当成澤さん))

   

競輪業界に入ったきっかけは、「勝手に履歴書が送られていたから」?


―もともとSPEEDチャンネルに入られる経緯はどのようなものだったのでしょうか。

藤代さん:SPEEDチャンネルに入社して今年で10年目になるんですけど、その前は「全国競輪施行者協議会」っていう、競輪を主催する各自治体との連絡調整機関にいたんです。

―SPEEDチャンネルの前も競輪に携わっていたんですね!どのような団体なのでしょうか。

藤代さん:たとえば、競輪業界全体の流れを各自治体にお知らせしたり、出走の仕組みや開催の日程について意見を取りまとめて合意した上で進めるといったことをしている団体ですね。

―みんなで競輪の仕組みやイベントを民主的に決めているのですね。当時の藤代さんの主なお仕事は?

藤代さん:僕が在任期間で一番長くいたのは「広報部」というところで、広報宣伝を中心に、各競輪場のイベント関係の調整や、大きな開催の時のマスコミ対応とかをしていました。
そういうこともあって、テレビ・新聞・紙媒体を通じて競輪の広報関係にずっと携わっているという感じですね。
その後は情報システム担当になって、当時はインターネットまだはしりの頃だったので、インターネットを活用するにはどうすればいいかを考えたりしていましたね。

―今では普通に車券をオンラインで買ったりしますけど、その初期っていうことですよね。

藤代さん:オンライン販売のシステムの主体ではないのですが、そういうサービスが新しく参入する際に、どういう形で参入してもらったらいいか、売り方をどうしたらいいのか、みたいなことは考えていましたね。

―競輪に関する総合窓口のようですね!
ところで、そもそも競輪の世界に足を踏み入れたきっかけはあったのでしょうか?

藤代さん:これがとっても不思議な縁だったんです。
実は母親が千葉競輪場で車券を売っていたんですが、その母親からは「競輪場なんて絶対行くんじゃないよ!」って言われていたので競輪は行ったことも見たこともなくて(笑)
そんな中で新卒で入った会社がウイスキーとかワインとかの輸入洋酒を扱うエージェントだったんですけど、色々納得いかないことがあって、冬のボーナスもらって辞めちゃったんです(笑)

―早い!入社1年目の冬でってことですよね?(笑)

藤代さん:そうそう(笑) 当時はまだまだバブルだったから、1回入ったところにしがみついて終身雇用でみたいな情勢でもなかったんでね。

―そうなんですね。

藤代さん:そういうのもあって辞めて、学生時代に国会議員の選挙のアルバイトをやってたことがあったんですけど、その時の秘書の方に「お前会社辞めたんだって?辞めたんだったらこっち来て少し手伝えよ」って言われて、千葉の国会議員の事務所で働くことになって。

―助け舟!

藤代さん:ありがたいことに(笑) その秘書のカバン持ちみたいな感じでずっと働いていたんですが、ある時「全国競輪施行者協議会ってところで若い人が辞めちゃって、欠員が出た」と。

―競輪につながってきましたね…!

藤代さん:全国競輪施行者協議会って自治体の集まりなので、その当時の会長が千葉県だったんですよ。
(当時は)外向けに募集するのではなく人伝てで探す感じで。「千葉県に誰かいませんか?」と県に聞いても、申し訳ないけどすぐにはいないよと。県の方もそのまま断るわけにもいかないからそれを千葉市に言ったらしいんですけど、千葉市もいないと。
で、千葉市の人も断るわけにいかないからってちょうど僕がアルバイトをしてた国会議員の事務所に「先生のところで誰かいませんか?」って聞いたら「そんな話だったらここにちょうどいいのいるから」と(笑)

―すごい縁ですね。

藤代さん:外回りから帰ってきたら、「そういう話になったからお前今度競輪だ」って。
「お前のプロフィール送っておいたから試験受けて来い」と。
もう何書いたか、何言ったか全然覚えてないですけど、それで競輪の世界に入りましたね。

―ドラマみたいなお話ですね。 お母さまも驚いたのでは?

藤代さん:ビックリしてましたね(笑)
「競輪場なんかに行くんじゃないよ」っていうのはギャンブルとして行くんじゃないよって意味だったけど、まさか中に入ると思わないですからね。


「競輪は長距離走と同じ」自分の経験から面白さに気付く


―ご入社されて初めて競輪に触れることになったと思いますが、「競輪って面白いな」って思ったのはどういうタイミングだったんですか?

藤代さん:競輪がわからなきゃさすがに仕事も面白くないなって思ったので、競輪を見るようになって。最初は「なんであんなにノロノロスタートするんだろう?」「なんでみんな一列に並ぶんだろう?」とかそういうところに疑問をもつところからでしたよ、僕も(笑)

―先日の私ですね(笑)

藤代さん:それに、八百長とかしているんじゃないかって、ネガティブなイメージすらありました。
だけど、その当時でも競輪が30数年続いていてお客さんもいっぱいいて。
こんなに関心を持たれているんだから、決してそうじゃないんだろうと思ったの。

―八百長とかではない、と。

藤代さん:そう。だとしたら勝敗のロジックがあるんだろうって思って考えたのが、たまたま学生時代陸上部で長距離をやっていたんですけど、競輪って1500メートル走みたいなものではないかって思って。

―たしかに、共感できるところがありそうです。

藤代さん:たしかに最初からスピードを出すわけじゃないし、当然一番前にいると風の抵抗を受ける。それに、「今ここで足を使いたくないな」「最後まで力を余らせておいて、最後に上手く抜けれればいいな」みたいなことを、走っていた頃の自分も思うのであれば、自転車も同じことだなと納得がいったというか。
なんとなくそういう仕組みが分かってくると面白いなって思えましたね。

―ご自身の経験に結びついていたんですね。

藤代さん:そうですね。まず競走がわかるようになってきた。競走がわかると出走表の読み方とか新聞の読み方もおのずとだんだんわかってくるので、予想しやすくなってくるっていう感じですかね。
最初の頃試しに買ってみたときは当てずっぽうでしたから(笑)

―今の藤代さんからは想像できないです(笑)
専門用語も多いから、最初は会議とかも大変そうです。

藤代さん:そう。会議に出たときに先輩たちが「車番で売るときにヨーロッパはどうすればいいんだ」って話になって。別に外国人が走ってるわけじゃないのに何でヨーロッパの話をしているんだろうって思ってました。

―急に何の話?ってなりますね(笑)

藤代さん:そうそう。おかしいなと思ったけど、さすがに会議の席で「ヨーロッパってなんですか」って言えないから(笑)、終わって飲みに行ったりする時にさりげなく話を聞いたりすると、4番と6番と8番のことをヨーロッパ(468)って言っているのか!って。

―なるほど468でヨーロッパ(笑) いやー、違う言語喋っているみたいに聞こえそうです。

藤代さん:そうそう。それが大変だったから、僕は初めての人には自分がどうやって理解したかっていうことをベースに喋っています。


そしてSPEEDチャンネルへ― SPEEDチャンネルらしさと競輪の魅力


―さて、そこから今はSPEEDチャンネルにお勤めで。きっかけがあったのでしょうか?

藤代さん:一番自分の中でやりがいがあったのが、広報宣伝の関係の仕事だったんです。
異動があって違う部署に行かなきゃならなくなって、でもやりがいのあった広報を続けたいと思った時に、広報宣伝っていう意味ではこの業界の中でSPEEDチャンネルはある種専門的になっているので、転職を決めましたね。

―確かに。競輪をテレビで見るならSPEEDチャンネルだけですもんね。

藤代さん:そうですね。でも、今はネットでも配信されていたり、YouTubeで解説動画もとか作ろうと思えばできちゃうんで。
そういう意味ではSPEEDチャンネルだけじゃなくなっているって感じですね。

―この10年間放送業界にいらっしゃって、時代の変化も感じられるのではないでしょうか。

藤代さん:そうですね。今は個人でもコンテンツを自由に作れるので、それぞれのコンテンツの作り方に柔軟性が出てきたなって思いますね。
だからこそ、SPEEDチャンネルじゃなければできない番組作りはこれからもやっていきたいなと思います。

―主催側と近いっていうのも、番組の付加価値になりますよね。

藤代さん:そうですね、選手の人にも協力してもらいやすいので。
専属として解説者・キャスターもいるので、普通の人があまり喋れないようなことも解説してもらうような番組を届けています。
あとは選手の素顔や趣味を取り上げる番組もあるので、初心者の方にも楽しんでいただけると思います!

―このまえ初めて競輪を見させていただいて、若くてかっこいい選手も多いなって思いました!プライベート風景が見られたら、推しができそうです(笑)

藤代さん:そうそう。競輪を好きになるきっかけはそれでいいと思うんですよね。
どうしても競輪場に行くと、それこそ専門用語が飛び交っていたりしてなんとなく入りづらいなって思うかもしれないんですけど、例えば推しを応援しにきたり、おみくじ引くような感覚で車券を買ってみたり、そういう入口でいいと思います。

―「推し選手」、ぜひ見つけたいと思います!

藤代さん:そこで感じた素朴な疑問を「なんでだろう?」って考えてみたり、推しの選手の走りを周りの人がどういう風に見ているのかっていうのを見ていると、競輪のことがだんだんわかってくるんじゃないかなと思います。
競輪場ってグルっと周りながらいろんな角度から見れますからね。そういう臨場感とか選手との距離感の近さを感じてもらえたらと思います!


みなさんも、SPEEDチャンネルの解説番組や選手の素顔に迫る番組で
「推しの競輪選手」を見つけてみては?


スカパー!で見るなら

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