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足部アプローチの前後で絶対見るべき動作チェックポイントまとめ

こんにちは、RYOちゃん(@sprittr7)です!

今回は、足部アプローチの前後で絶対見ている基本動作とそのポイントを、解説付きでまとめました!

全て私が臨床でしている思考の共有です。

動作観察でのまとめになっており、立位での評価を中心に行います。
細かく見ることも大切ですが、まず全体像を見てみてください。

それでは早速内容をみていきましょう!


足部アプローチで絶対見ている基本動作


立位姿勢

(座位姿勢でも構いません。その場合両足底がついている、大腿部が全部設置しているなど、接地面積が多い方がいいです。)
アライメントをざっとみると良いです。重心線に対し各部位がどうなっているか、その方の姿勢の全体像を捉えるために行います。

主なポイントは、矢状面・側方からみて外果前方ー股関節ー肩峰ー耳介が一直線か、です。
“力を抜いた状態”で壁に立ってもらい、踵・お尻・背中が壁につくかを確認するのもありです。

O脚変形や猫背、肩峰の下制、頭部の側方傾斜、顎が出ているなど特徴がある場合は、アプローチ後の変化が分かりやすいポイントとなりますので押さえておきます。

ちなみにこんな記事もあります。とても分かりやすい鑑別できます!

肩峰を比べてみてください。足部アプローチで立位姿勢が変わることがよく分かります。

画像1

足部アプローチ前

画像2

足部アプローチ後

スクワット

矢状面・側方、前額面・前方の2方向から観察します。

矢状面・側方では、膝をつま先より出過ぎていないか、下腿の前傾と体幹の前傾が連動しているか(並行か)、股関節の屈曲角度〜骨盤の前傾、頭部の位置(前方に出過ぎていないか)。

前額面・前方では、左右の荷重量、足関節の背屈程度、膝の動揺、股関節の屈曲角度〜骨盤の前傾、肩の高さ、顎の位置を観察します。

つま先立ち

足幅はこぶし1個で立ってもらい、矢状面・側方、前額面・前方の2方向から観察します。

矢状面・側方では、つま先立ちになった時にアライメントが変わるかを見ます。重心線を取った時、重心線がMP関節・膝関節・股関節前面・肩峰・耳介上にあるか、です。重心線がずれていると、太ももの前に力が入りすぎていたり腰椎前弯が強くなります。

前額面・前面からは、左右の荷重量、足部の荷重が母趾球よりか小趾球よりか第二趾(横アーチのトップ)上か、重心は背骨に沿った中心というより、第二趾〜膝関節中心〜股関節中心〜乳頭〜鎖骨中央を見て左右それぞれ軸を確認します。片足動作や歩行につなげていくためです。
加えて、前額面・後方から、前面でのポイントに加え踵の回内外を観察し、立位からつま先立ちに移行するまでの重心動揺の仕方も見ます。

片足立ち

前額面・後方から観察することが多いです。そして、後足部(踵)の回内外、骨盤の下制や側方移動、肩峰の下制(肩甲骨の下制)、頭部の側方移動を確認し、余裕があれば骨盤の回旋や肩峰の位置の変化から胸部の回旋も観察してみると歩行への予測が立ちやすくなります。服のシワの寄り方も参考になります。

片足動作で気をつけてみているポイントは、「荷重の増加によりアーチの崩れが起こっていないか」です。内側アーチの低下により前足部の回内が起こるケースや横アーチの低下が起こるケースがあります。
シューズを履いていて分かりにくい場合は、裸足で確認すると分かりやすいです。

片足スクワット

矢状面・側方で、足先toe-in/toe-out 、足関節のシワの寄り方(距骨の滑り込み)、膝関節knee-in・外側スラスト、骨盤の前傾、骨盤の水平維持ができているか(ASIA:上前腸骨棘などランドマークで確認)、体幹の側屈、肩峰の高さ、視線の高さ、頭部の動揺を確認します。

スクワットと同じく、矢状面・側方では膝をつま先より出過ぎていないか、下腿の前傾と体幹の前傾が連動しているか(並行か)、股関節の屈曲角度〜骨盤の前傾、頭部の位置(前方に出過ぎていないか)。
前額面・前方では、左右の荷重量、足関節の背屈程度、膝の動揺、股関節の屈曲角度〜骨盤の前傾、肩峰の高さ、顎の位置を観察します。

片足つま先立ち

見るポイントはつま先立ちと重なりますが、足部の荷重が母趾球よりか小趾球よりか第二趾(横アーチのトップ)上かを特に観察します。

片足つま先立ちで母趾球に荷重が強いと、前足部の回内が出やすいと考えられます。小趾球に荷重が強いと、前足部の回外が出やすいと考えられます。
運動連鎖を考えると、母趾球荷重・小趾球荷重から起こる足部障害や全身の機能障害を予測することも可能です。

前足部の回内は、ここでは母趾側がより内側にねじるように入ってくる動きとしています。

▷母趾球荷重による機能障害例
外反母趾・種子骨障害・外脛骨障害・アキレス腱炎内側型など
▷小趾球荷重による機能障害例
内反小趾・第五中足骨疲労骨折・アキレス腱炎外側型など
また、第二趾への荷重が強いと、足底面の同部位の胼胝、第二・第三中足骨頭の痛みや第二・第三中足骨の疲労骨折などを予測することができます。


歩行

歩行観察、歩行分析はセラピストとは切り離せないテーマですね。
この記事では、歩行観察や歩行分析のHOW TOではなく、症状に注目してみました。

歩行時に起こる一番多い悩みや症状は、おそらく「痛み」ではないでしょうか。

足部に注目すると、荷重時の外脛骨痛、蹴り出し時の中足骨頭の痛み、アキレス腱周囲の痛み、足底筋膜炎、外反母趾や内反小趾によるMP関節部分の痛み(外傷や疾病による痛みは除いています)など思い浮かびます。

⚠️歩行周期の、いつ、どこに、どんな痛みが出ているか。
⚠️それはその部位の使いすぎ(過荷重)なのか代償動作なのか。

複雑な動作ほど、全体像からなんとなく印象に残るものを記していくと、そのポイントはその方にとって定量評価になるので掴みやすくなってきます。定点観測というのはとても有用です。

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