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⑧フィットした職場を離れた理由(1)洞察系HSPゆえの葛藤

公立・私立、中学・高校、常勤・非常勤など職場や働き方を変えながら教職を渡り歩いた話を書いています。

前回は私立非常勤は私にとって理想の働き方だった、という話でした。勤務時間の長さ(長くても1日6時間)、仕事内容(授業だけでいい)、コミュニケーションの質(狭く深いタイプ。小さい学校だったのでフィットしてました)など、私には「合ってる」が満載の職場でした。同僚によっては待遇に不満があったようですが、私は長期休暇があってその間もお給料の保証があるということだけで充分でした。生徒も学力高いしかわいかったんです。(ブログに書いてました⇒「小中高一貫校の高校生」https://ameblo.jp/springleaf865/entry-12395586671.html)

こんな不満のない職場だったので、辞めるにはそうとう悩みました。周りから見たら、いやいやなんで辞めるのそんな良い職場!という感じでしょうし、実際言われました。周りの先生方に少しずつ辞める意思を伝えた時も「えーーこんなに馴染んでるのに!」と驚かれました。では退職を選んだ理由を書いていきます。

出た、HSPの本質思考。そもそも教育ってさ・・という葛藤

まずはHSPが思いっきり関係ありそうな理由です。私はアーロン博士が提唱しているHSP4つの特徴(DOES):

1Depth of processing (処理の深さ)
2 Overstimulated(神経が高ぶりやすい)
4 Sensitivity to subtleties(あらゆる感覚のするどさ)

のうち、1と4が特に強いようで、このタイプは「洞察系HSP」に区分されます。(by HSPプロデューサー皆川公美子さん)理論や裏付け、構成などを何より大事にするタイプで、何をするにも「そもそもこれって」と考え始めてしまう本質思考が特徴です。例えばPTA活動で広報誌を作ったりしますが、内容、予算、発行回数などが議論されていく中、一人だけ「うーん、そもそも何のための広報誌なのか。そこから議論したいなあ」などと悶々としている人です。(先週のわたし。)割り切るということがめちゃくちゃ苦手で、もちろんそれは仕事上でも発揮されます。私立学校は成績重視。付いていけない子が退学するのを見て、「ちょ!勉強できなきゃ居場所を追い出されるってひどくない?勉強できなきゃ友達と離れるのもしかたないの?それはちょっとひどいんじゃあ・・!」と思ってしまいました。

大人の役割は、子どもに「あなたはそこにいるだけですばらしい」というメッセージを伝えることだと思っています。何かができるから価値があるのでさなく、そのままのあなたで100点満点ということを伝えないと、大人になっても条件付きの自己肯定感しか持ち得ません。すると何かに失敗したり挫折したりしたら精神的に(または本当に)死んでしまいます。幸せにいきていくための土台である自己肯定感を育むには、「失敗しても許された」という経験が必要です。子どもの時に試験で悪い点を取って長い時間すごした居場所から追い出されたということを経験した子が、健全な自己肯定感を育めるとは到底思えません。成績重視の学校って本末転倒じゃないか!!

本質思考はこんな感じ。いやいや、私立なんだから成績重視はしかたないでしょ。みんな納得して入ってるよ。と思われますでしょうか。学校を選ぶ時、自分の意思は関係なかったという子どものなんと多いことか。保護者の方はよかれと思って選んでると思いますが、勉強嫌いな子を勉強重視の学校に入れるって、いやがらせとしか思えません、私は。私だったら体育苦手なのに体育学校に入れられるようなもの。そんなことになったら親を一生恨んでしまうかも・・。

話がそれました。私は非常勤講師だったので、仕事は「授業をすること」でした。でも成績重視されすぎて苦しんだり、勉強に興味がないのに大量の宿題に溺れそうになってるの生徒たちがいたたまれませんでした。授業も上のレベルのクラスは楽しかったのですが、下のレベルではどうしたら良いものか、私がこの子達にできることは何なのか、途方に暮れることが多かったです。そんなモヤモヤが溜まってしまい、「そもそも教育ってさ?」ということを考えたくて一旦離れることにしました。HSPなら共感してくれるでしょうか。人によっては(特に非HSPの方だと)「そんなこと気にしてたら何の仕事もできないよ!」と思われるかもしれません。めんどくさい人というのは百も承知なのですが、受け流せないのです。違和感を受け流せないのがHSPの特徴かもしれないですね。

また長くなりました。あと1つ理由書きたいので次に続きます〜

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