記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

道明寺(アニメ「平家物語」)

(ちょっとだけネタバレありです)。

抹茶を購入して冷凍保存してから、たまに和菓子を買ってきて午後のお茶にしています。抹茶そのものをあまり買わないので、とても贅沢なアフタヌーンティーでして、お盆も食器も工夫すると、和風茶屋で頂いているかのような気分に浸れるのです。この日は道明寺と抹茶。桜餅も道明寺も大好きで、春を待つ日々に、ほっとするおやつでございました。

贅沢と言えば栄華を極める、ということで、アニメ「平家物語」のご紹介です。アマプラで見ておりましたが、FODで配信され、またフジテレビの深夜枠で放映されていたようです。

右目で未来、左目で死者の姿を見ることができる琵琶という少女が、平重盛のはからいでその家で暮らすことになり、平家の人たちの運命を見届けるというストーリー。源平の合戦というと、某国営放送の大河ドラマで題材に取り上げられることが多かったと記憶しています。

そしてどちらかというと源氏寄りの話が多く、平家との合戦で勝って武勲をあげた源義経がその後奥州に追われて最期を遂げるという流れにより、日本の文化として「判官びいき」という言葉になるほど、悲劇のヒロイックファンタジーの主役である義経さんが大人気。子供の頃、弁慶と牛若のお話から入る源平合戦というのもあるかもしれません。

東北地方というと、京都で幕末活躍した新選組の土方さんもまた、奥州に追われ、そして北海道の五稜郭で最期を遂げるという。これまた悲劇のヒロイックファンタジー。土方さんの姿もまた、義経さんの姿とだぶってしまうのです。

おおっと平家に話を戻しますと、私にとって分かりやすかったのは手塚治虫氏「火の鳥乱世編」。こちらは平家側の描写もそこそこにありまして、今回のアニメ「平家物語」を見るときのベースの知識になっておりました。しかも手塚氏の描く義経さんは、ちょっとサイコパス的な雰囲気がありまして、おかげで平家寄りの見方も出来ておりました。

ネタバレすぎちゃうとマズイので、話については回避で、とにかく絵が美しく、人物の表情の描写が綺麗だなあと思って見ておりました。実際はこんなに美男美女ばかりではなかったとは思いますけれど、おどろおどろしいシーンも極端な描写にならないで、ストレスなく見られました。平清盛の熱病シーンのくだりはすさまじいので、どのような描かれ方をされるかなあと思っておりました。

と、ここまで書いてきて、某国営放送の大河ドラマでは松山ケンイチ氏が「平清盛」を演じたということを知りまして、残念ながら私は見ておりませんでした。

栄華を極めても、周囲に信頼され、社会の中で存在価値を認めてもらえなければ、一見華やかに見えてもじわじわと、後の台頭勢力に追われてゆく。今も昔もいつの世も、権力という言葉は儚いものなのかもしれません。

(制作陣によるエッセイ)

(アニメ原作の訳)


サポート頂けましたら飛び上がって喜びます。活動への精進のために大切に使わせて頂きます。