アイス(映画「この世界のさらにいくつもの片隅に」)
(少しだけネタバレあり)。
回転寿司でお昼を済ませるときに、最後にオーダーするデザート。特に暑い季節には、これからまた暑い屋外に出るのだと思うと、頂いておきたいものです。
写真はこの夏か〇ぱ寿司で食べた「宇治抹茶ソースがけバニラの和パフェ~水わらび餅とサクサクもなか~」でございます。チェーン店で頂くデザートの基礎土台部分にはコーンフレークという定説がございますが、これはポン菓子が基礎土台に入っておりまして、ワラビ餅とポン菓子が交互に発掘されてゆく、という斬新な展開となりました。
「あいすくりいむとうえはーす」を絵で描いてみたら、盛り上がったナニカと求肥みたいな絵になってしまったという、すずさんの絵。見たことがないのでお義姉さんにたずねて、友人のリンちゃんに描いてあげたのです。アイスを知っているリンちゃんは、逆にすずさんが以前たまに食べていたスイカを食べられる機会がなかったという。お互いの背景が異なりつつも、仲良くなってゆくのでした。
アマプラで今この夏、鑑賞中のアニメ映画がありまして、「この世界のさらにいくつもの片隅に」です。「この世界の片隅に」は数年前見まして、もう涙なしには終われないお話でした。戦前から戦時中、終戦まで。おそらく日本のあちこちに普通にいらした、いち庶民の家庭でのお話なのだと思います。
それが、ふんわりとしたタッチの絵に、背景の美しさ。音楽も、あの当時もっとぎすぎすした描かれ方をする話をよく見てきたので、淡々とふんわりと描かれてゆくのを見ていると、ああ、普通の日常生活だったのだと感じるのです。
この作品を見るとどうしても「ほたるの墓」を思い出してしまい。となりぐみのルール、戦時中なので近隣で助け合って生きてゆくという暗黙の了解を守らなかった清太君の姿です。もちろん叔母さんもマルトリートメント(不適切な養育)をしておりましたこともあり、ボタンの掛け違いで、あの幼い二人の命運が決まってしまったのかなと。「ほたるの墓」だけ見ていると複雑な気持ちになります。
他所の土地のルールに馴染むよう懸命に努力したすずさんの姿から、今と異なり、当時は地域社会に溶け込まないと生きてゆけないほどの厳しさがあったのだと推察するのです。
何の気なしに軍艦の絵を描いていたすずさんに憲兵がスケッチブックを取り上げたときも、家族全員神妙な顔で憲兵さんの厳しい尋問に対応しつつ、憲兵さんが帰ってゆくと、すずさんの人柄をよく知っている家族ら満場一致で「すずさんがスパイだなんてないない!」と大笑いになるという。闇市に砂糖を買いにゆくと50倍の値段で売られていたり。
建前と本音。危機(味方のはずなのに)に出会ったら要領よくかわす。そんな戦時中のしたたかさを垣間みることができるのでした。
本編の流れにはあえてここでは触れず。是非鑑賞して頂けたらと存じます。昔実写版で放映されたこの話、水原さんを速水もこみち氏が演じていて、水兵さんの制服が似合っているところも含め、イイトコ全部もこみち氏に持ってかれた感もありまして。。ちょっと別物感が否めません。
原作に忠実なアニメ版ではすずさんのご主人の性格イケメンぶりも、感じて頂けたらと思います。
(アマプラ)
(ブルーレイ)
(この世界の片隅に ブルーレイ)
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