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ある意味こじらせ女の私が自ら2番目になりにいく理由

一般的なこじらせ女子とは多分ちょっとだけ違うのだけど、まずは私の拗らせポイントを聞いてほしい。

自分に自信がない訳でもないし、ネガティブな訳でもないし、男性が苦手な訳でもない。
だけど私の性格上、どうやら付き合うことが向いてないらしい。

自分で思う向いてないポイントと歴代の元彼に言われたポイントを整理してみるとこうだ。
まず自分のペースを乱されるのが嫌い。たまに恋人という存在が煩わしくなる。無意識に恋人を妬かせる行動をしている。男が好き。以上。

つまりわかりやすく言うと、世間でいう「クズ男」の女版みたいなのが、私。
性格だから仕方ないので、この際開き直ってみる。
なので、私はその拗らせポイントを言い訳にして、今日も男遊びをしている。

私が自ら2番目になりに行く理由。
それは、彼女持ちの方が後腐れないから。

私は恋愛的に人を好きになりずらい。
好きになるまでに時間がかかるので、告白されて付き合ってみて、結局好きになれなかった、というパターンがとても多い。
そのためか、告白されそうな相手をなるべく避けている傾向にある気がしている。
この際素直に言うが、私はモテる方なので、彼女のいない男と関係を持つよりも、彼女持ちが相手のほうが告白を避けられて都合がいいのだ。
まあ、たまに例外も起こるが、、

そもそも彼女がいてそういうことをしている男は、他にもそういう関係の女がいる場合が多い。
しかしそういう都合のいい相手になる女は大抵、自我がなく依存気質の女だが、私は違う。なんなら自我ありまくりで依存なんて絶対しない、全く真逆のタイプ。
そのせいか、珍しいと興味を持たれて、彼女から乗り換えようとしてくる男がたまにいるのだ。

そして、今回の男もまたそうだった。
彼とは、去年の末に都内のパーティーで出会った。タワマン最上階の広い部屋で行われたそのパーティーはとあるAV男優が主催していて、有名人や高学歴高給取りの年上男性ばかり。
仕事があってパーティーの終盤から参加した私は、知り合いに挨拶に回っただけで時間が来てしまい、帰り際に友達と部屋の隅で話していた。
友達がお手洗いに席を外したタイミングで声を掛けてきたのが彼だった。

彼の第一印象は、気の使える良い人。
パーティー中に、私の目の前で大量に抱えていた缶チューハイのひとつを落としてしまった女の人がいた。私はそれを拾って渡しただけだったが、後から来た男性は、その缶たちをいつくか持ってスマートに手伝っていたので、上を行かれた気がしてなんだか悔しい思いをした。
その男性が彼だったのだ。
声をかけられる前から私も、実は彼のことが気になっていた。
遅れてきた私がそのパーティー中に唯一連絡先を交換したのは彼だけだった。

スマートに気を使える優しさを見たためか、彼は絶対に「良い人」だと信じて疑わなかったので、ほぼ初対面でホームパーティに誘われても不信感は全くなかった。
その後彼の住んでいるタワマンで行われた3対3でのホームパーティは、とても楽しく平和に終わり、平和に解散した。
そしてその後日、また彼のおうちにお呼ばれされたのだ。今度はひとりで。
楽しくお酒を飲み、そして一夜を共にした。
その日から私たちの関係は始まった。

彼から直接は聞いていないが、私は知っていた。
彼には付き合って2年の彼女がいる。
共通の知り合いから聞いた話だが、もう結婚間近だと。
だが、結婚間近の彼女がいようが私からしたらどうでもいい。彼はイケメンでハイスペック、そして彼女持ち。なんなら都合がよかった。

会う場所は決まって彼の家。連絡は主に彼からで、たまに気が向いたら私からも連絡する。ちょこっとお酒を飲んで、身体を重ねて、翌朝はマンションの近くを一緒にお散歩する。
特に何事もなく、そんな関係が続いていたある日。
朝起きた彼が言った。
「付き合おっか」

……え、っと??

「彼女いるんでしょ?」と言った私に「別れた」と。
要するに彼は、結婚間近の彼女を捨てて、私を選んだらしかった。
私が受けるかもわからないのに結婚間近の彼女を捨てたの?馬鹿なのか?
なんて思ったことは胸に仕舞わずしっかり伝えたが、私の答えは決まってる。

彼とはこうなりたくなかった。
彼のことは、好きだった、人として。
だからこのままの関係でいたかったのにな。

彼といる時間が好きだった。
同性の友達とは無条件で一緒にいれるのに、男女になると途端にダメになる。恋愛感情とか関係なく、一緒にいたかっただけなのに。

彼の気持ちには応えられない。
やっぱりこういうやりとりは億劫だ。
だから、2番目として側にいるのが楽なのだ。

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