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都々逸マガジン☆葉月号 【おはよね都々逸大賞特集】

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夏の果てには祭りの後のような寂しさ漂って

おはよね都々逸大賞発表からまだ二週間しか経っていないんですね。
もうずいぶん前のように思うのは私だけでしょうか。
祭りの後の寂しさは、秋の気配が感じられる今だから余計そうおもうのかもしれません。

水無月、文月と続いた都々逸マガジン、
今月は『おはよね都々逸大賞特集』です。



■おはよね都々逸大賞によせて(僭越ながらのSen-sing賞)

とにかく楽しかったです。
おはよね都々逸大賞を提案した手前
コメント大賞もどうですかと言った手前
さらにおはよねさんの曲「遠くお空は」を「おはようの空」に変えてしまって、
作詞し、あろうことかコーラス?にまで参加してしまった手前
この賞に触れずに夏を終わらせることはできませんよね。

こういうのは、いたって苦手なのですが、僭越ながらみなさんの応募された作品の中から(できるだけおはよねさんからの賞作品とかぶらないで)ピックアップしてSen-sing賞とさせてください。

★Sen-sing大賞【春~と共に🌸さん】

夕立過ぎれば 空に大きな 赤橙黄緑青藍紫せきとうおうりょくせいらんし

いきなりですが、大賞です。🏆️

画と文を観た瞬間、正直鳥肌が立ちました。
西日に照らされた雨に浮かび上がった虹が雄大で美しい。
その画に見事に嵌った下七五「せきとうおうりょくせいらんし」
狙おうと思っても中々こんな言葉は出てきません。
日頃から短歌や都々逸で感性を磨かれていればこそ、ですよね。

残念ながらおはよね賞には(春さんには他にも傑作があって)選ばれていなかったのですが、これはもう Sen-sing 大賞 を贈らせていただきます。
💐 是非、受け取っていただきたい!

※実はこの作品、別の企画参加のためにつくられたんです。
それを無理矢理?おはよね賞にもどうですかとお勧めしたんです。
でも、だから大賞ということでは決してありませんよ。

春~と共に🌸さん、ありがとうございました!

☆郷愁賞【春~と共に🌸さん】

春~と共に🌸さんがコメント欄参加の都々逸に、こんな佳品もありました。

柱時計が ぼーんと鳴って
祖父母と過ごした 夏休み

柱時計の針が、一気に逆回りしてこども時代の夏休みに戻ったような感覚になりました。夏休みの思い出って、いつまでたっても心の襞に染み込んでいますもんね。
こどもの頃の春さん、ありがとうございました!

順不同で思いつくまま進めています。次は

☆noteの世界DE賞【しろくまきりんさん】

ここのわたしと
わたしのそとの
わたしはちがう
ちがうわたしは
恋してる

これはそのまま、ここ note の世界観を表しているように感じました。
でも、”ここのわたし”も、”そとのわたし”も、実はほんとの”わたし”…なんですよね。
人って揺れ動くもの、あっちへ行ったりこっちへ来たり。でも、どっちの自分も好きでありたいですね。

七が一行多いなんて関係ないです。というより、+七が微妙な違和感を生み出して良い方に効いているという気がしています。
心のリズムが都々逸だっておもえば都々逸ですもんね。

しろくまきりんさん、ありがとうございました!


☆SF浪漫賞【島風ひゅーがさん】

タイムマシンに恋文のせてあの日に送っていいですか?

まるせんグループさんの都々逸、短歌部門ではベスト10の常連、あのハイレベルな川柳部門でも「名人」の称号を持つ島ひゅーさんの作品です。
SFチックな都々逸の第一人者ですね。
>あの日に送っていいですか?
は、あの時恋した人ではなく、ご自分に問いかけているんですよね。
自分の気持ちを確かめるように。

ついでといっては何ですがもうひとつ島ひゅーさんの凄い作品を。

魔界へ続く扉の鍵はきみが盗んだ恋心

複雑な歌ですね。
この主人公は魔界へ行きたいんですね、鍵を探しているんですから。
でも、その鍵は恋心という得体の知れないもの。ほん まかい な、ですね。

こんな不思議が幾重にも重なり合う都々逸をしゃあしゃあとつくってしまうのが島ひゅーさんです。すごいです。


☆JAZZが聴こえて来るDE賞【友音さん】

たとえ古びた
スピーカーでも
ジャズをかけると
粋な音

>古いラジオから流れてくるコルトレーンの「ブルートレイン」をイメージしました。
雨の夜に独りグラスを傾けながら... ...最高ですね

と、元の記事にコメントさせていただきました。
勝手ながら、その曲です。これは誰のためでもなく、Sen-sing のために。

古いスピーカーから古いジャズ。
そして都々逸、なんとも素敵なコラボでした。♪
友音さん、ありがとうございました!


☆とにかく素直DE賞【秋月めぐみさん】

 好きなことなら気にもならずに 何時間でも大丈夫

秋月めぐみさんの note は、文もイラストもとにかく可愛いのです。
いつも和ませてくれてます。
(最近は時々少しメッセージ性の強いのもあったりしますが)
思ったことをそのまま素直に表現されているって感じます。

昨年秋にnote で初めて出会った都々逸が、秋月さんの記事でした。
都々逸恩人のおひとりです。

秋月めぐみさん、ありがとうございました!


☆ベタ褒め賞【すうぷさん】

梅雨の浜辺の黄色い小花
星の見えない夜に光る

元記事のコメ欄に、「叙情的ですね、背景からも竹久夢二の宵待草を彷彿させます」みたいなこと書いたら「ベタ褒めありがとう」って返されました。
よく見直すと、確かに褒めすぎたようです ぉぃ

しかも、叙情というより叙景詩とした方が適当だったり、相変わらずコメ欄での不適当発言が目立ちます(最近も75カフェでハードル持ち上げたり?)。
反省しきりです。<(_ _;)>

でも、この歌すうぷさんらしい、きっちりした叙景都々逸のお手本です。
(やっぱりベタ褒め!?)

すうぷさん、ありがとうございました!


☆詩情賞【ning(ねい)さん】

誰かさんじゃないですが、初めてねいさんの作品を拝読したとき、てっきり女性の方かと思いました。
こんなに優しい口調で詩を書かれる男性は、note では、ねいさん とSen-sing だけではないでしょうか。

ボクにも分かる大雨予報 
教えてほしい会う前に
ふさぎこむくせ知ってはいても 
きづかぬふりのふりをする
目をそらすのは昨夜も同じ 
キミの気持ちが知りたくて
秘めたる想いは雨に閉じ込め 
秘は秘のままで流れゆく

濯枝雨」たくしう、って読むんですね、初めて目にした言葉です。
梅雨時に降る(木々の枝葉を流すほどの)大雨のこととか。目から鱗ではなくて、文字通り目が洗われました。
知識に裏付けられた詩情、心安らかですね。ねいさんのねいは安寧の寧。(と、勝手に信じてます)

>気づかぬふりのふりをする
>秘は秘のままで流れゆく

なんと素敵なフレーズ。
ふりのふりって何なんだと最初考えましたが、脳みそがついて行けなくなって考えないことにしました。言葉の雰囲気だけ愉しもうと。

いろいろ勉強になり、刺激にもなりました。
ning(ねい)さん、ありがとうございました!


☆おはよねさんへのSen-sing賞【準Sen-sing大賞】

とにかくお礼しかありません。
ひれふして感謝申し上げます。
ご自分では選びにくいかもしれませんので、Sen-sing からとっておきのおはよね都々逸をみっつ。

深いですね。
「色眼鏡で見る」って言葉がありますが、「君はどんな偏見や先入観を持ってるの?」って問われているような気がして、どきっとしますね。
でも、素直な人のレンズなら逆に気持ちの良い世界が見られるのでしょうね。

こちらは打って変わって長閑な歌。
ローカル線を走る列車が見えます。
車両の隙間からこぼれる日射しなのでしょうか、それとも車内に射してくる陽光かな。
どちらにしても、照らしているのは楽しみ、希望のようなポジティブなものなんですよね。

優しさがにじみ出ています。
この歌を褒める言葉がみつかりません。
みつかりませんので書きませんが ぉぃ
そばにいてもらえる人は、どんなにか心強くて安心できることでしょう。

おはよねさんとの(コメント欄とかでの)会話は、楽しくてとてもリラックスできます。もしかして行間からマイナスイオンとか出してます?

うまい言葉が みつからなくて
そばにいることしかできず

この歌を準Sen-sing大賞とさせていただきます。
うまい言葉がみつかりませんが、見事な七七七五です。

ちなみに、優々っぴさんというのは、おはよねさんの it's 都々逸ネームなんですね。かのサイトで優々っぴさんは「プロ」の称号を持つレジェンド級のお方です。
(私もSen-sing ならぬ泉心という名で、最近入り浸たってます)

最後に再掲ですが、Sen-sing からおはよねさんに💐🏅

 おはようだけでも気持ちが良いが
よねちゃん都々逸連れて来る

おはよねさん、あれもこれもあれも ありがとうございました!!
そして、都々逸大賞参加のみなさん、ありがとうございました!!

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※本賞はこちらです ⇓


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