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形は色、それと不在。

想像してみても返ってこない言葉、瞬きもしなくなった身体、口癖だけが記号みたいに残り続けて中身が抜けていく。ズルズルと抜け落ちて、そこにいるのは誰?

確かに在ったはずのカケラだけが、出会った事実で、それをただただ大事に握りしめている。

物語にしてしまえば決まる形も色もなるべく曖昧にして、風化して抜け落ちてしまってもいつまでも事実として持っていたかった。

でも、もう限界かな。
綺麗にしてあげられなくてごめん。
綺麗にしてしまってごめん。
そうやって、貴方は遂に物語になるんだね。




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