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新規事業開発型コンサルの選び方

これからの時代において、会社が生き残るためには新規事業立ち上げのスキルが必要だ。という声はよく聞く。そして、「わが社も新規事業を立ち上げよう!」と思ったとしても、すぐに大きな問題に直面するだろう。

それは、
そもそも、新規事業を立ち上げた経験のある人材がいない。
という問題だ。

実際、SONYの公開アンケート(「新規事業創出における課題は?」)によると、以下のような結果が得られている。

(出所:SONY

ほかにも、類するアンケートは多々行われており、公開もされているが、必ず人材不足の問題は上位に入ってくる。

人材不足を解消するためには以下の2つしかない。
①社外の人間を活用する
②社内の人間を活用する 
しかし、そもそも自社では②が難しいのだから、①で対策を考える必要がある。

①については中途採用するなりコンサルを活用する。などの方法がある。私自身、コンサルとはいろいろディスカッションすることもあるし、営業を受けることもある。

コンサル活用の最大のメリットの一つは、やはり他社や他業種の取り組みの情報が入ってくることにある。もちろんコンサルには守秘義務があるため、他社の内部事情が漏れてくるわけではないのだが、傾向を知ることができる。

ちなみに私が個人的にオススメするのは、伴走型のコンサルだ。そして伴走型のコンサルは探せば結構存在する。(安くても)費用としてはおおよそ年間1000万円はかかってくるように思うが、無駄な失敗を最小限にするという意味では高くはないだろう。

しかし、コンサルの当たりはずれは大きいので、本物のコンサルか否かを自分で判断できるレベルにはなっておく必要がある。それにはコンサルに対する質問力が必要になってくる。例えば、コンサルの提案に対して、より具体的な質問をすることは、結構有効である。
仮に「御社がクライアントの新規事業を成功させたのは何%くらいですか?」と質問したとしよう。

この時に、コンサルのほうから「成功の定義はいろいろあるかと思いますが、単年黒字化という定義においては10%ほどです。」と、定義づけを行ったうえで、答えてくれば、かなりの実力あるコンサルといえるだろう。

ただし、実績が素晴らしいコンサルはそれだけ引っ張りだこになる傾向にあるためコンサル料金が高くなる。もちろん実績がないよりはあったほうがよいのだが、新規事業に関しては、そもそもそんなに高頻度にサイクルを回せるわけでもない。つまり実績があるといっても、誇張している実績である場合があるだろう。極端な話、1000件の新規事業立ち上げに携わってきました。というような表現は少し疑ったほうが良いかもしれない。

仮に20年のキャリアで1000件の新規事業に携わってきたとすると、年間50件だ。そのコンサルが年間300日勤務していたとすると1件にかけている日数は6日だけだ。一日8時間働いたとした場合、たった48時間の計算になる。やってみればわかるが48時間で事業が立ち上がるはずがない。

ということはこのようなコンサルは、少し相談に乗っているだけで、クライアントに対して十分な教育もできていない可能性が高い。クライアントにある程度のスキルがある場合は問題ないが全くスキルが無い場合はこのコンサルに頼むのはあまり適切ではないだろう。それよりは、実績としてはそれほどではなかったとしても誠実に一生懸命知恵を出してくれるコンサルのほうが良いだろう。コンサルをつけても結局、事業を作り上げていくのは自分自身なので、甘えずに自分でやりきる。という意志を持っている場合は、このようなコンサルのほうが良いケースもあるのだ。

ところで私がいろいろ営業活動を受ける中で、かなりロジカルでレベルが高いと感じたのが「才流」である。実際にコンサルを受けるには至らなかったのだが、「才流」は本も出版しているが、なんと無料で新規事業に関する資料から動画まで、これでもかっ!というほどに公開してくれている。

この会社はBtoBビジネスが非常に得意ということだ。資料を熟読するだけでもかなり気づきがあると思う。

ここまでは、ある程度コンサルにお金を出せる前提で話を進めさせていただいた。では、まったくお金が出せない場合はどうするか?この点について、また後日、記事にしてみたいと思う。


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