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日記。熱の時に見る夢。

新年早々インフルエンザになってしまって、39度くらいの高熱で2日間くらい寝込んでいた。インフルエンザになったのは4年ぶりくらいで、4年前は受験の日に発症してそのままテストを受けに行った記憶がある。英語の文章中に出てきた object の意味が全く思い出せなくて、ずーっと眺めていたら object が拡大と縮小を繰り返しはじめ、さすがにやばいと思って保健室に行ったのを覚えている。ベッドで寝ている時に、objectの意味を思い出した。
4年間の学生生活で完璧にインフルエンザの辛さを忘れていて、このまま眠ったら俺は死ぬのではないか。という不安から、全然眠れなかったし、ずっと自分の心拍数が正常かどうか、胸に手を当てて確かめていた。止まっても何もできないけど。「人間は 忘れることができるから 気も狂わずに ほら生きている」とはよく言ったもので、夏になれば冬の寒さを忘れるし、冬になれば夏の暑さを忘れてしまう。俺は昨日言ったことも、先月の飲み会で起こったことも全く覚えていない。4年でインフルエンザの辛さをすっかり忘れたし、object の意味も忘れてしまった。

熱の時に見る夢は、とらえどころのない抽象的なものが多くて、本当に困る。理解しようとしても、その全体の大枠をとらえるのはとても難しい。昨日見た夢は、図形と陰謀みたいなものがテーマになっていて、ある世界の国のいざこざを俺が解決する。みたいな感じだった。俺以外の登場人物は図形である。長方形を縦にして、下から数センチのところに赤色の横線が引かれている図形に、俺は底知れない恐怖を覚えていた。なぜかは全くわからない。とにかく思い出そうとしても文章にはできないし、ところどころが欠落してしまっている。おそらく文章にできないくらい支離滅裂なんだろう。でもなぜか終わりだけははっきりしていて、あ、今熱の時に見る夢が終わった。というはっきりとした感覚があった。それからとんでもないくらい大量の汗をかいて、その時の記憶も一緒に流れ去ってしまった。起きたら熱が下がっていて、長方形は怖くなくなっていた。


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