見出し画像

趣味って何なのよ?

「趣味は何ですか?」

そう聞かれる場面って、思いのほか多かったりする。
昔は初対面の相手に面と向かって自己紹介する場面で、趣味なんてわざわざ伝えるようなこともなかったような気もするけど。

オンラインでのつながりが増えたりすると、自分を端的に表す自己紹介文として「趣味」というのはわかりやすいコンテンツだ。

趣味なんてない

申し訳ないけど、わたしには趣味なんてものはなかった。
好奇心だけは旺盛で、いろいろなものに手を出すけれども、まぁ一時的なブームである場合が多い。
だから、自己紹介でその項目があると、よくある無難なチョイスという感じで「読書」と付け足しておくような感じだったりした。

もちろん、嘘ではない。
本を読むのは大好きで、小学生のころから、シリーズものを端から端まで読破することも喜びでしかなかったし。読み始めると、時間を忘れて没頭してしまうから、大人になると自制ということを覚えて、あえて避けていた時期もあったりした。

でも「趣味」って、何かを極めている人が語るようなものだ!というような印象があって、それを名乗ることに後ろめたさがあったのも事実だ。
わたしは、ただ好きなだけで、特にそこに考察が加わるわけでも、何かを語れるわけでも、何かの専門家でもない。年間何百冊も読んでるわけでもないし、本の内容を要約できるわけでもない。

そう「趣味」というには、それをずっと一途に極めるほどに、追い求めていなければいけない…というようなイメージにずっと囚われていたのだ。
読書でも、映画鑑賞でも、手芸でも、スポーツでも、楽器でも。玄人レベルに達しないと名乗ってはいけないとでもいうような、最上思考の弱み使いというのか、完璧主義傾向というのか。

ずっと、同じでなくてもよい

さて、今、わたしは「100日オーガナイズをやってみた記録」をnoteに綴っている。これはそもそも、6年ほど前に一度、100日間チャレンジしたものなのだが、その記録をnoteに転記する【ついでに】もう一回やってみよう!という、ゆるゆるの企画だ。

既に1回やったことがあるものだから、記憶に残っている内容もある。元々の趣旨は、記録を転記することがメインだったから、そんなに意気込んでチャレンジしているわけでもない。
かつての自分の軌跡をなぞるように、記しているだけである。

その中で、今日のお題が「趣味のグッズをチェック!」というものだった。

趣味…そう、趣味である。
6年前のわたしも、趣味と言われて、悩んだ。
「これが趣味です」と言えるものがないわけだから、暮らしの中でやっていることの中で、必須ではないものを趣味と呼んでおこう…そんな意識で記したことを覚えている。

そもそも、幼児を抱えた生活で、ゆとりなどあるわけもなく、日常を無事に乗り切ることで精いっぱいだったわけだから、無理やりひねり出したと言ってもいいようなものだ。
その時に、かろうじて出来ていたことに「趣味」というラベルを貼ったようで、今の自分とは全然違っている。

そして、それを今日読み直してみて、思ったことは「趣味は、ずっと一貫して同じである必要はない」ということだ。記録を読んでみると、今の自分とは全然違っていた。

言葉にしてみると、何を当たり前なことを・・とも思うのだが、わたしは多分「ずっと、同じでなくてはならない」という思い込みがあったのだと思う。だから、好奇心旺盛すぎて、移り気な自分はそれを「趣味」などと言うのはおこがましい・・という思いがどこかにあったのだろう。

でも、趣味の定義に、ずっと同じでなくてはならない!な~んて項目はないわけだから、もうそこは気にしなくてもいいのではないだろうか?と思えるようになってきた。
これも、歳をとったからなのか。過去の自分の言葉を目にしたからなのか。

今の趣味

今日のお題の質問の中に「何をしている時に満たされた気持ちになれる?」というものがあった。
それについては、自信を持って言える。

✔手帳を開いている時
✔無心でウクレレの練習をしている時
✔本の世界に没頭している時

6年前も同じ質問について考えたはずだけれども、もしかしたら、「趣味」というワードに引っ張られて、満たされた気持ちになれる瞬間について、深く考えを巡らせることがなかったのかもしれない。

それとも、生活に時間と心の余裕がなさすぎて、その気持ちが迷子になっていたのかもしれない。

でも今、これをしている時にわたしは満たされた気持ちになる!と言い切れるわけだから、これが趣味ってことでいいじゃん!となんだか、開き直ったような気分になった。

趣味って、何なのよ?

「今のわたしが、満たされた気持ちになれる活動」

もしかしたら、明日には変わってるかもしれないし、隣の誰かのレベルとは全然違うかもしれない。
でも、いいじゃない!

それが、今のわたしの趣味なんだから。