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あの人が願っていたこと

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こちらのマガジンでは、対話の中で聴かせていただいた願いを絵と文章で綴っていきます。聴かせていただいたの願いを応援し、それが誰かの背中を押せるように。絵を書かせてくれる人も募集して…
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#挑戦する君へ

あの人が願っていたこと 44

あの人は ずっと学んでいた 自らを活かし尽くす その方法を探して 見つけた その方法は コーチングという 名前をしていた コーチングで 関わった人たちには 力強く 軽やかに 一歩を踏み出してほしい なぜなら その人が 本来持っている らしさを  お互いに 表現し合うことができれば 世界は より 調和をし 色鮮やかな 光を放つはず あの人は それを信じ 関わりを 続けていた その関わりは 決して 派手ではない ひとつひとつを 丁寧に進める あの人は 知っている

あの人が願っていたこと 43

あの人は 社会人経験を 積みながら 新たな学びを はじめた 組織を変革する 会社を興す 高い志を 掲げる友人たち 焦っている わけではない けれど 問いが 湧いてくるのも 自然のこと だった 私は どうなんだろう 自己を振り返り 内省するものの 追いかける 夢は出てこなかった  大きくなくて いい  壮大でなくて いい  素晴らしいものでなくて いい 顔が見れない 人のために 見えもしない 夢のために 予想できない 未来のために 自分は 頑張れない であれ

あの人が願っていたこと 42

あの人は 自分を内省する過程で 人間そのものを 学んできた  人は どんな時に 喜び  人は どんな時に 怒り  人は どんな時に 哀しみ  人は どんな時に 笑うのか 発した言葉の奥に どんな物語があるのか 想像を膨らませ 洞察をするようになった まるで 小説を読むように しかし 接する人たちを 傷つけまいと 意識をする あまりに 我慢が 日常だった 過去の習慣が 抜けきれない あまりに いつの間にか 自分を抑え込んでいた 自分でも気づかない 困難を抱えた

あの人が願っていたこと 41

あの人は 望んでいた 自分に 嘘をつかないことを 両親は 共働き 祖母に 育てられてきた 言う事を聞かないと 動けなかった 自然と 人に合わせる術を身につけた いろんなことに 合わせられるようになった  人に不快な気持ちを 与えてはいけない  人の模範で あらねばならない  挑戦することより 失敗しないことを いつの間にか住み着いた 声に 行動と思考は 制限された そうして 自分を見失った 言葉にならない もやもやが身体に残った 自分に 嘘をついていた報いだっ

あの人が 願っていたこと 26

あの人は 語った 関わる人が やりたいと思った時に ぐいっと アクセルを踏めるようにしたい あの人は 行動的だ 複数回 仕事を変えた 自分の直感に 従い 導かれるように 場所を選択してきた そのエネルギーに 圧倒される しかし 元々は そういうタイプではなかった はじめてみたい ダメだ ダメだ ダメだ やってみたい ダメだ ダメだ ダメだ 内なる声は 人生において ずっと止められてきた 転機になったのは 二十歳の時 自分の意思で 海外へ渡った 当時のあの人に

あの人が 願っていたこと 02

この絵を書かせてくれた方は ある山での出来事を 話してくれた そこでの体験が 誰かに 届けたい景色なのだと 山頂への道のりは 険しい 天候は安定せず 足取りも重い 周りを囲む 木々ですら  得体の知れない  怪物のように見えてくる 風が吹くと その怪物が 唸り声を上げているように 聞こえる 滴る汗が いつのまにか 冷たく感じる 心臓の音が 耳に残る こわい こわい こわい とてもじゃ無いけれど ひとりだけでは 登れない 誰かが いなければ  その道を 越えてい

あの人が 願っていたこと 01

痛いことは 嫌だ 傷つくことも 避けたい  好きな人なんて いない けれど それを知った上で 痛く 傷がつくことを 知った上で 歩みを進める人が いる この絵を 書かせてくれた方は とある社会の痛みに  身を投じようとしていた かつて 距離を置いた痛み 自ら 蓋をした痛み それが 今になって 目の前に 現れた 社会には痛みが 数多くあるけれど 自分ごととして 痛むことができる痛みは その人が扱うべき 痛みなのだと思う 大きな痛みに 戸惑いを感じつつも 取り組むこと