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あの人が願っていたこと:作品集

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こちらのマガジンでは、対話の中で聴かせていただいた願いを絵と文章で綴っていきます。聴かせていただいたの願いを応援し、それが誰かの背中を押せるように。絵を書かせてくれる人も募集して…
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#経験を発信し尽くす

あの人が 願っていたこと 04

この絵を書かせてくれた方は 心の奥に  深い 悲しみを持っていた 悲しみは  無力感を連れてくる 無力感は 耳許で まるで 自分の声のように やさしく ささやく 言葉を 受け入れてしまえば 苦しみは 軽減するのかも知れない しかし その人は 無力感に 流されるわけでもなく 無力感を 否定するのでもなく 無力感に 抗うのでもなく 無力感と ともにいることを 選択したのだ なぜなら その無力感ですら  たいせつな 私だからだ 問いを 抱えながら 毎日を 重ねる

あの人が 願っていたこと 01

痛いことは 嫌だ 傷つくことも 避けたい  好きな人なんて いない けれど それを知った上で 痛く 傷がつくことを 知った上で 歩みを進める人が いる この絵を 書かせてくれた方は とある社会の痛みに  身を投じようとしていた かつて 距離を置いた痛み 自ら 蓋をした痛み それが 今になって 目の前に 現れた 社会には痛みが 数多くあるけれど 自分ごととして 痛むことができる痛みは その人が扱うべき 痛みなのだと思う 大きな痛みに 戸惑いを感じつつも 取り組むこと