見出し画像

足関節捻挫予防のおススメトレーニング(専門家向け)

 インアウトの指導ポイント

今回は、捻挫予防としておススメのトレーニングについて、文献の考察と合わせてご紹介していきます^_^

内容は、専門家向けとなっていますが、
トレーニング自体はシンプルなものなので、
リンクにあるトレーニングを捻挫予防として活用してみてください。

サイドホップテストをご存知ですか?
30センチ幅のダブルラインを10往復を何秒で出来るか?と言うテストです。

足関節捻挫頻回群(4回以上捻挫)では、8.44 1.16 秒
コントロール群は、7.19 0.85秒

参考文献

https://jati.jp/instit/15dl/15koto_06.pdf


その際の捻挫頻回群の特徴的な筋活動は、GAS(腓腹筋)の活動が乏しく、接地後にTA(前脛骨筋)が働くことが、コントロール群との比較で見られました。TAの活動は、後方荷重のバランス制御のためではないか?との考察です。
また、コントロール群との相対的な比較では、外側荷重傾向が見られ、腓骨筋の活動低下が見られたそうです。

サイドホップテストでは、横方向へのジャンプなので、微妙な前後へのズレの中で、ジャンプを繰り返すので、後方荷重の選択肢が出てくるのではないでしょうか?

そこで、ライントレーニングのように、前方への移動という条件が入ると、荷重は前足部寄りになることが考えられます。

また、外側寄りの荷重を内側寄りへの荷重へ変化させるためにライントレーニングのインアウトを使ったトレーニングのポイントは以下のように考えています。



2つのポイントを考えています。
1つ目は、アウトの足を横へスライドさせるような動きにすること(自然とそうなる場合も多いので、キューイングの前に動きの確認が必要)
ラインが身体の中心近くにある形で、アウトの足は内転位で接地して、スライドジャンプさせながら外転していきます。
その際に、身体の中心がラインからズレないように行うと、アウトでの着地は、内側寄りになり、床反力のベクトルが母趾丘辺りから重心に向かうため、長腓骨筋の活動が求められると考えています。

2つ目は、アウトの着地後の動きは、反対足のインの接地です。
重心を挟んで、反対側にスムーズに接地するためには、体幹の傾き(アウト側への)などがあると難しくなるため、ラインと平行に見える形が望ましくなります。
また、反対足の接地を次に行う必要があることが分かっていれば、準備として、アウトの着地は、反対側へ接地するための準備として、内側へ荷重することになります。
※動画のインアウトは少しゆっくり動いているので、アウトの着地からインを、もう少し早めることで、より狙い通りの動きになります。

これは、シンプルなアウトと言うステップでは、得られない特徴になります。

アウトのステップ(3つ目の動画)は、前足部外側荷重のまま行うことは問題ありませんが、インアウトをスムーズに行うためには、上記のような接地や荷重、重心移動の流れが大切になります。

また、もう1つ応用編として、

インアウトインと言うステップがあります。
(2つ目の動画)

具体的には
右足イン
左足アウトインですが、

これは、アウトの接地後の動作が、右足のインではなく、同じ足でインをするになります。

インアウトでは、ストップ動作でのコントロールだったものが、ストップから移動という切り返し動作になります。

切り返す方向により、受ける床反力が決まるので、斜め前にインなのか、より横方向へのインなのかでも、活動する筋が、腓腹筋寄りなのか、腓骨筋寄りなのかは変わると思います。

インアウトなどシンプルな動作ですが、
このようにバイオメカニクスや傷害との関係を考慮しながら、動きを観察すると面白いですよね。
ライントレーニングにおける筋活動は、私の推察の域は超えていませんので、エビデンスは募集したいと思います笑

ライントレーニングでは、いろいろな要素をアスレティックトレーナー視点で詰め込んでいます。

アスレティックトレーニングとして、
再発予防やパフォーマンス向上の選択肢の1つとして、活用してください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?