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#9 子どもたちの成功 & 周りの大人が果たす役割

 最近は忙しいことを言い訳に本を読む機会が減っていたのですが、先日、知人から紹介された本を読むとハマってしまい、(前回読んだ本をヒントに書いたnotoはこちら⇨ #7 保護者、監督・コーチ必見!スポーツでも重要視される【Why】思考)最近は本を読むことを習慣化していこうと考えているところです。
今回は、車の移動中ラジオで紹介されていた“おススメ本“をヒントに情報シェアさせて頂こうと思います。

成功している人は努力しない?

 車中で流れていたラジオで語られていたのが、成功の秘訣について。成功している人は努力をしていないとのこと。そのフレーズだけを聞き取るとそんなはずはない!と思ったのですが、よくよく話を聞いてみると、努力は“頑張ること“=“しんどいこと“だから、いずれは続かなくなる。つまり、成功者は努力を習慣に変えることで、その取り組みが続く仕組みをつくり、結果として成功に繋がっているというのです。それと関連されて紹介されていたのが【スティーブン・R・コヴィー. 7つの習慣】という本でした。

習慣の定義

 ラジオを聞いた後で、おススメ本が気になったので早速購入して読んでみると、習慣について下記のように定義されていました。

 習慣 = 知識・スキル・意欲が交わる部分

スティーブン・R・コヴィー. 7つの習慣より


メダリストやトップの指導者との会話

過去の私と日本代表選手(オリンピックでもメダルを獲得した選手)との会話。

私からの質問
“小学校の頃どうやって過ごしてきたの?
“今振り返ってみてその時期に必要なことって何?

選手からの答え
”小学校の時期に何が必要かどうか今でもよくわかりませんが、とにかく自分のやっている競技がとても楽しくて、朝から晩まで没頭していたことだけは覚えています“

その他にもジュニアから代表選手まで指導しているコーチに小学校の時期に大切にしていることについて聞いてみると、
“競技を好きになること!好きの気持ちが沢山ある子は、その競技を長く続けることができるから!“
という答えが返ってきました。

私は、技術的な事や育成や強化で必要なことを具体的に聞いたつもりが、両者ともに共通して出てきた答えが“楽しい“や“好き“というキーワードでした。

習慣の定義をスポーツで考える

 本の中で、習慣の定義は“知識・スキル・意欲が交わる部分“と定義されていましたが、その中でも意欲の果たす役割は非常に多いと考えています。意欲がなければ、知識やスキルを習得する為の原動力を得ることはできず、長続きもしないでしょう。
小学校の時期に競技や監督・コーチを好きになることは、居心地の良い場所を見つけることにも繋がるのではないでしょうか。好きなスポーツがある。好きな友達や大人がいる。そんな環境をつくってあげることが周りの大人たちの大切な役目だと感じています。

子ども✖️育成・強化

 私が考える子どもの成長と育成・強化の段階的イメージ
 ステップ① 競技とそこに関わる人や環境が好きになる時期(思春期前)
 ステップ② 勝ち負けの楽しさを知る時期(思春期・第2次性徴)
 ステップ③ 強化の時期(思春期・第2次性徴後半)
 (心も体も落ち着き、好きを原動力にしっかりと我慢ができるようになる)
トップを目指すと、必ず心や体に負荷をかけなければいけない時期がやってきます。その時期にしっかりと頑張れる原動力を養っておくことは非常に重要です。
 *競技や個人の特性によって、上記の段階的イメージとパフォーマンスのピークが一致しないこともある。(Ex. 体操やフィギュアスケートなどの競技は、思春期を迎えることでパフォーマンスが低下することがある etc)

まとめ

 今回は、おススメ本をヒントに話を膨らませてみました。先を見据えた育成・強化を実現する為には、全体の流れを理解し、組織として一貫した取り組みが必要になります。子どもたちの可能性を最大限に引き出す為にも、私たち大人の関り方の重要性について改めて感じさせれられる今日この頃です^^;。最後に、この情報が親御さんや監督・コーチの方々のお役に立てば幸いです。

プロフィール
大城英稔(おおしろ ひでとし)

学歴
東京都 玉川大学文学部教育学科健康教育コース卒業
米国 マーシャル大学大学院 運動生理学専攻 卒業

略歴
スポーツおきなわ 代表理事
沖縄国際大学 非常勤講師
沖縄県スポーツ協会 医科学スタッフ
沖縄県テニス協会 医科学委員長
元国立スポーツ科学センター常勤トレーニング指導員
元Bリーグ琉球ゴールデンキングスストレングス&コンディショニングコーチ

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