野球〜なぜマウンドからの距離は18.44メートルになったのか〜
やったことがあるもの、見たことがあるものでも今まで気にしていなかったことが、noteを始めてから気になるようになりました。
どんな記事を書こうかと考えていると些細なことも気になって、調べて、わかったことは発信したくなる今日この頃です。
さて、今回は野球に焦点を当ててみました。
投手からキャッチーへ投げるあの距離、
18.44メートルとなっております。
この距離設定のおかげで数ある名勝負が生まれました。
しかし、なぜこの距離になったのか私は全く考えたこともなかったので調べてみました。
最初の距離設定は45フィート(13.716m)でした。
距離よりも衝撃の事実が発覚します。
投手には下手投げのみしか許可されていなかったとのことです!
手首のスナップを使うことは認められておらず、さらに打者は投手にコースの指定ができました。
歴史的にベースボールは打つことが醍醐味だったということです!
以前アメリカでは打つ方が好きと答える子供が圧倒的に多いと聞いたことがあります。
かつてのルールを知ったことでこの価値観に納得がいきました。
1872年頃にスナップスローが解禁され、
1881年に投手と打者の距離が45フィートから50フィート(15.24m)へ延長されました。
下手投げよりもスナップを使って投げる分球速が上がったのでしょうか。
投手有利になってきたので後ろに下げたという印象ですね。
1882年に横手投げが解禁されます。
距離も遠くなったし、打つのが簡単になってきたのかもしれませんね。
あるいは打たれたくないという心理が働き、下投げと言いつつ、横投げ投手が現れたのかもしれません。
(ルールはいつでも後追いです!)
7年後の1884年に上手投げが解禁されます!
これは横手投げと言いつつ、スリークォーターの投手が現れたのでしょう!
やっぱり打たれたくないですもんね!
(勝手な決めつけです)
ただ、この時点では投球コース指定の縛りはまだ残っています。
きっとコントロールに気を使いながら、加減して投げてたのでしょうね。
しかし、3年後の1887年に打者が投手に投球コースを指定できなくなります。
この縛りはあまりにも投手には厳しいものがあるかと思います。
それを裏付けるように、近年MLBにてサイン盗み騒動が起きた時、ヒューストン・アストロズやボストンレッドソックスは全米から猛批判を浴びました。
このサイン盗みでは主に直球と変化球のどちらがくるかという点に重点を置いていたかもしれません。
しかし、来るコースがわかっているだけでもかなり打者有利になるのが野球です。
アウトコースが来るとわかっていれば打者は思いっきり踏み込んで打てます。
インコースだとわかっていれば足を開いて窮屈にならずに打てます。
コースの読みが当たるだけでも打者の打つ確率は上がるものです。
投球コース指定縛りがなくなり、打者との駆け引きもできるようになったわけですが、なによりコントロールを気にせず、
全力で投手は投げられます。
ここで疑問と不安が頭をよぎります。
この距離からコントロールを気にしない投手が全力で投げて打者は打てるのか?
そもそも危なくないのか?と
最悪なことに予想は的中し、悲劇が生まれてしまいます。
デッドボールを受けた選手が亡くなってしまうという事件が起きました。
そのため、1893年に投手と本塁の距離が50フィートから60フィート6インチ(18.44m)になります。
今から130年前に現在と同じ距離設定になりました。
ところで、この6インチなんだか半端で気になりませんか?
これ、60.0フィートと書かれたものを、記録する人が60.6フィートと読み間違ってしまったというのが有力説だそうです。
間違ったまま公式記録にするとはなんとも雑ですし、いい加減な気もしますが、
それが今なお公式ルールとして認められているのはなんだか感慨深いものがありますね。
130年の間に野球も進化し、投手の速球は年々速くなっている印象です。
現在、人類最高球速はアロルディス・チャップマン選手(テキサス・レンジャーズ)の169キロです。
ある研究によるとそろそろ人間の限界点に達しているようで、
110マイル(177キロ)を投げることは不可能ではないかと言われています。
しかし、この限界値を超えてもっと速い球を投げる人が現れるなんてことが起きないとも言いきれません。
100年後にはみんな180キロ投げるのが当たり前なんて世界になったら230年ぶりに距離が伸びるなんてことがあるのかなーなんて
とんでもない妄想をしたところで今回は終わりに致します。
P.S
大谷翔平選手が日本人初のMLBホームラン王に輝きました!
おめでとうございます!
彼の活躍を見ていると無理なことはないんじゃないかと思い、180キロとかの妄想に至った次第です。
いつも夢を見せてくれてありがとう!!
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