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今週のリフレクション【1分間マネジャーの時間管理(ケン・ブランチャード)】

今週は、ケン・ブランチャード著「1分間マネジャーの時間管理」を振り返ります。ざっくり3点で要約すると・・

1.上司は時間に追われ、部下は時間を持て余しているのはなぜか?キーワードはサル。サルとは、次の一手。サルの飼い主は誰か。自分にしか世話のできないサルだけ相手をする。部下のサルを排除すれば、部下のために時間が使える。いないと困る管理職は、百害あって一利なし。まず、部下にあてる時間を減らす。余った時間を上司にあて、他部署にあてる。すると、自分の自由時間が増える。

2.①サルの特定=次の対応を具体的に決める。②サルの世話係=次の対応の担当者を決める。責任者と担当者は別。③サルの保険=リスクに備える。サル保険A=上司の承認を得てから着手、サル保険B=着手してから上司に報告。Bを推奨、必要な時はAを指示。 ④サルの定期検診=進捗報告の日時と場所を決める。体調が悪いサルは定期検診を前倒し。この4つを決めるまで、話し合いを切り上げない。

3.究極のマネジメントは一任。託す対象は個々のサル、一任するのはサルの群れ。一任するまでの距離は長い。コーチングの目的は、一任できる環境を整えること。①部下の力量に不安がある、②段取りがわからない、③必要な資源が確保できない、④予算/スケジュール/内容/規模に同意できない、⑤部下が責任を自覚していない場合は、一任したら放任になる。

サルの飼い主は誰か?それが曖昧で、結果的に自分で仕事を捌くハメになっているリーダーも多いのではないでしょうか。次のアクションは何で、誰が、いつまでにやるか、いつ報告するか。これを明確に決め、異変があったら報告のタイミングを早める。とてもシンプルですが、合理的な仕事の進め方だと感じました。

そして、サルは「タスクの束」ではなく、次の一手という「シングルタスク」だということがポイントではないでしょうか。マイクロマネジメントは悪で、仕事はメンバーを信じて任せるのが善、という風潮があります。しかし、メンバーの力量が不十分な場合は、タスクの束を任せてしまうのは放任になってしまいます。1つ1つのサルを丁寧に扱うことがお互いのためなのではないでしょうか。

ビジネスの文脈でマネジメントに求められるコーチングとは、まさにこういった伴走のことだとすると、個人的には非常にスッキリします。コーチングは相手から何かを引き出すスキルですが、何を引き出すのか?ビジネスの現場においてはそれがサルの特定であり、世話係であり、保険タイプであり、健康診断のタイミングなのだと思います。一方的に押し付けるのではなく、コーチングでサルの管理方法を引き出す。それが、今のマネジメントに求められていることだと整理できました。

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