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【スポーツ基礎】栄養

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アスリートにとって、栄養の事を考えることは不可欠です。ですが、意外と気にしていない人が多いのも事実です。栄養の事を少し考えてみましょう。
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スポーツには必須!栄養の知識

アスリートにはスポーツ栄養の知識が必須アスリートが競技力向上を目指す際、ついついフィジカルのパフォーマンスを上げるためのトレーニングや、戦術的な練習に目が行きがちです。 ですが、せっかく鍛えた体でも、本番に力が発揮できなければ意味がありません。つまりコンディションをしっかりと整えることが重要になってきます。 コンディションを整えるための重要な要素の一つが食事を含めた栄養のバランスになります。アスリートは一般の方と違って、自分の体組成や競技特性などに応じて気を付けないといけな

アスリートに必要な栄養素を野菜から考える

今回は、スポーツ選手が積極的に摂りたい栄養素を“野菜”から考えてみたいと思います。 緑黄色野菜:免疫向上 まずは、トマトやかぼちゃ、ピーマンなどの緑黄色野菜です。緑黄色野菜は、免疫機能に働くビタミンA、C、Eを多く含みます。 とくにスポーツ選手はハードな運動による活性酸素からのダメージを受けやすいので、抗酸化作用のある緑黄色野菜を意識して摂るのがおすすめです。 その他の野菜:ミネラル・食物繊維をプラス キャベツや白菜、大根などの淡色野菜は、緑黄色野菜に比べてビタミンが

水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン

五大栄養素であるビタミンは、現在13種類のビタミンが確認されています。 そのビタミンは水に溶けやすい「水溶性ビタミン」と、油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」があります。 水溶性ビタミン 水に溶けやすく、熱に弱いという特徴があります。効率よく摂取したい場合は非加熱調理や、スープにして水分まで摂るといった方法があります。 ビタミンB1、B2、B6、B12 葉酸、ビオチン、ナイアシン、パントテン酸 ビタミンC 脂溶性ビタミン 油に溶けやすいので、例えば炒め物など油で調理す

ビタミンの過剰摂取について

しっかり摂取するよう言われることが多いビタミンですが、摂取にあたっては注意することもあります。水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンで違ってきます。 水溶性ビタミン水溶性ビタミンはたくさん摂っても尿から排出されるので、過剰症についてはあまり心配ありません。 脂溶性ビタミン脂溶性ビタミンは水溶性ビタミンに比べて体内に蓄積されやすく、摂りすぎによるリスクがありますので注意しましょう。 【ビタミンA】胎児の発生異常、関節痛、頭蓋骨内圧亢進 【ビタミンD】高カルシウム血症、腎障害

サプリメントでドーピング?

普段からドーピングに気をつけていても、意図せずルール違反を行なってしまう場合があります。その原因の一つにあるのが「サプリメント」。今回は、サプリメントとドーピングの関連性について考えていきます。 ドーピングとは?ドーピングについて、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)ではこのように定義されています。 うっかりドーピングが問題に?ドーピングにおける代表的な禁止物質といえば、「ホルモン剤」「筋肉増強剤」「ステロイド」などなど… しかし、市販薬やサプリメント・食品にもドーピン

知ってた?高たんぱくと表示できる基準

さまざまなところで目にする「高たんぱく」というフレーズ。 「〇〇たっぷり」や「高〇〇」、「〇〇控えめ」などは、いわゆる栄養強調表示と呼ばれ、一定の基準をクリアした食品のみ表示することができます。 「たんぱくが多い」のはどこから? 高たんぱく質の基準は、100gあたりたんぱく質16.2gと決まっています。※1 つまり100gあたりにたんぱく質が16.2g含まれていれば、「たんぱくが高い旨」を表示することができます。 そのほかの栄養素についても、一定の基準を満たしていれば

空っぽな栄養 〜エンプティカロリーとは?〜

エンプティ・カロリーという言葉を聞いたことがあるでしょうか?一般的に言われるエンプティ・カロリーとは、「エンプティ=空っぽな」カロリーのことです。では、空っぽのカロリーとは一体何を意味するのでしょうか? エンプティカロリー=ゼロカロリーではない エンプティカロリーの食べ物をゼロカロリーと勘違いされることがあります。しかし、これは間違いで、脂質や糖質などのエネルギー(カロリー)を多く含んでいるのに、ビタミン、ミネラルなどがあまり含まれていないものをエンプティカロリーと呼びま

忘れがちだけど重要!水分補給

アスリートにとって水分補給は熱中症予防だけでなく、パフォーマンス維持やコンディションを整えるために重要な要素です。 競技にもよりますが、運動中の発汗量は1時間で2ℓ以上になることもあります。体内の水分が失われることで心拍数が過度に上昇し、集中力の低下やパフォーマンスの低下を招きます。適切な水分補給は、より良いパフォーマンスを発揮することにつながります。 どのぐらい飲めばいい? 一般的に体重の2%以上の水分が失われると、パフォーマンスの低下を招くと言われています。(体重50

減量が命取り?自己流ダイエットの危険性

様々な事情で、無理な減量をしてしまうアスリートも少なくありません。今回は、そのような無理な自己流ダイエットの危険性を考えてみます。 エネルギー不足になる減量のために極端に食事の量を減らしてしまうと、全体のエネルギーが不足してしまい、必要な筋肉まで衰えてしまいます。その結果、コンディションが不安定になったり、パフォーマンス低下を招きます。 筋肉にならないエネルギー不足に陥った身体は体内のグリコーゲンやアミノ酸を分解し、エネルギー源として利用します。たんぱく質を摂っていても全

栄養からリカバリーを考えよう

スポーツにおけるリカバリーとは、試合やトレーニングで疲れた身体を回復させることです。効果的なリカバリーを行うことでコンディションを維持し、パフォーマンスの低下を防ぎます。 リカバリーにおすすめの栄養素 ■炭水化物 運動を行なったあとの身体は、体内のグリコーゲンが大量に消費されている状態です。エネルギー源となるグリコーゲンを補給するには、糖質の摂取がおすすめです。トレーニング後はおにぎりやバナナなど、素早く摂取できる食事を用意しておくのがいいでしょう。 効果的なリカバリーにお

アスリートには炭水化物(糖質)が重要?

身体作りに必要なのはたんぱく質?普段から積極的にたんぱく質を摂取しているのに、「疲れやすい」「トレーニングの効果が感じられない」と悩むアスリートの方もいます。それはなぜなのでしょうか? そのような場合、全体的なエネルギーが不足しているケースがあります。普段から脂質を節制しているアスリートは多いです。しかし、増量を恐れて炭水化物まで控えてしまうと 全体のエネルギーが不足し、疲れやすくなります。 トレーニングに必要なのは糖質 炭水化物には糖質と食物繊維が含まれており、糖質はエ

食事の摂取エネルギーを考えよう

トレーニングの事ばかりに気を取られて、エネルギーについて考えることを忘れているということはありませんか?パフォーマンス向上のためには、過不足のないエネルギーの摂取が必要になります。 消費エネルギーって? では、自分がエネルギー不足なのか、エネルギー過剰なのかはどのように考えたらよいでしょうか?人が消費するエネルギーは、大きく3つにわかれます。 1.食事をとる際に咀嚼や消化で消費されるエネルギー 2.生命を維持するために、臓器などを動かすのに必要なエネルギー 3.体を動かす