3.11

あれから9年。
今でも鮮明に覚えている。

オフィスビルの普段とは違う階にいたときに揺れ始め、
ヘルメットを貸してもらい、急遽他人の机下に潜り込ませてもらった事、
揺れがまだ収まらない状況でも、慌てて家族に電話した事、
自分の席に戻って、テレビをつけたら想像を絶する光景が飛び込んできた事、
そこから、翌日の試合をすべてキャンセル、各関係者の安否確認に追われた事、
夜遅くまで対応し、結局遅くに電車が動き出し、運よく歩かずには帰れた。
疲労困憊で家につくと、中はメチャクチャ。
現実とは思えない一日、疲労で片づけも何もする気になれなかった。

翌日、土曜だったけど出社し、関係者の安否確認を続け、
日曜には被災したチームの現場確認へ。そこで見たのは、報道されていない地域の現実。救援も届きにくく、ただただ人々が必死に現実を生き抜いていた様子。自分には何ができるのだろうか、という無力感を覚えた。


そこから、試合再開に向けたシミュレーションとディスカッションを毎日必死でやった。いつか来るタイミングに向けて。再開途中では、震災のチャリティマッチも行った。あの時の団結力、意思決定のスピードと行動力は、ファンも巻き込んだ、スポーツの可能性を無限に感じるものであった。

皆が、全てはスポーツを通じて、また人々の元気、活力を取り戻すように。一瞬でも被災した方々の苦労や疲労を忘れる瞬間が生まれるように。
関わる全ての人が「Team」として動いていると感じた。

あれから9年たって、今度は世界中が苦しむ事態が起こっている。まだ収束は見えていないけど、来るべきタイミングに備えて、またスポーツのチカラで日本、世界に笑顔と活力が戻るように。自分ができる事をやっていこう。


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