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なぜオリンピックは、大会前は嫌われるのか?

ロンドンオリンピック組織委員会の友人から、6年前、『オリンピックは事前は非難がくる。メディアにも叩かれる。そして期間中は盛り上がる。そして事後のレガシーが大事だ』と言われた。

僕は、15の自治体のスポーツコンサルティングで、「オリンピック、パラリンピック、ラグビーワールドカップ」以降に大会がもたらすレガシーをどう捉え、持続・拡大を、地域で行なっていくかという独自の「スポーツレガシー」戦略を提案していた。

また、長野オリンピックの聖火リレープロジェクト(告知CR、メディア、実施オペレーション、スポンサーシップ、選考キャンペーン)を経験して、調査も行い、「オリンピックは事前はあまり注目されない、盛り上がらない、期間中はものすごく盛り上がる」というデータを見ていた。

リオオリンピックの際も、事前準備に3回、期間中にオリンピックとパラリンピックに出張した。オリンピック前のリオデジャネイロは、全然オリンピックのレコニション(オリンピックのエンブレムやスポンサーロゴ露出などのプロモーション)や街中のシティドレッシングは全然行われておらず、むしろリオのカーニバルの方が注目されている、との言われようだった。しかし、期間中がかなりの盛り上がり。

つまり、世界中どのオリンピック大会も「事前は盛り上がらない」のが定説なのだ。

しかし、東京オリンピックに関しては、国内企業の関心は凄まじかった。オリンピック招致が決まってから、毎月のようにどこかで、企業セミナー、オリンピックやスポーツビジネスミートアップが行われている。ローカルスポンサーも50社、60社、3000億以上の収益。実にロンドンオリンピックの数倍である。リオオリンピックとは比較にもならない。企業・ビジネスサイドの関心は高かった。同時に、スタジアム・アリーナやスポーツテック、インバウンド、スポーツツーリズムなど、関連事業に多くの企業が参入を希望し、また、スポーツビジネス関連の転職・就職希望の人達も増えた。大学カンファレンス、スポーツコンベンション、セミナー、ミートアップ。。。

そして、日本のスポーツは遅れてる、欧米は進んでいる、と日本の大学先生やコンサル、在外日本人などが、どんどんスポーツビジネス評論家も増えてきて、それに影響を受けた学生らも、「日本のスポーツビジネスは遅れている」と語りだした。連盟、協会、組織委員会、代理店、放送局などは、批判の対象になっている。

新国立競技場のオリパラ後の使用形式に関しても、総合陸上競技場型か、球技専用型かで、議論が錯綜し、意思決定も二転三転している。

なぜ、オリンピックは、事前には嫌われるのだろう

1、いい意味でも悪い意味でも注目 2、税金を使う 3、施設面のハードの負の遺産 4、真夏開催 5、オリンピックに関わって働きたいが、関われないのでディスる一部のスポーツ関係者 6、そもそもスポーツに興味ないのに、メディアが騒ぎすぎ などなど

上記は、招致が決まった6年前から、いやその前からわかっていることでもある。だから、改善策を講じなければいけない。

同時に、本来のオリンピック・パラリンピックの正の部分、レガシーを最大化しなければいいけない。 1、普段知られていない競技、アスリートが、国内外の多くの人に最高のパフォーマンスを見せることができる 2、世界中から多くの人たちが日本に来る 3、世界最高のスポーツパフォーマンスを観ることができる 4、スポーツの価値、アスリートの価値を最大化する好機である。4、ワクワクするイベントが目白押し 5、東京、日本、スポンサーの最高のショーケース 6、観戦した子供達が、将来、スポーツへ取組む大きなきっかけに 7、健康志向の増大 8、最新のテクノロジーのショーケース 9、世界的なイベントの体験 などなど

正の部分を最大化して、好機と捉え、スポーツ競技、アスリートの持続的価値向上、スポンサー企業の価値向上をプラニング、実施するのも、スポーツビジネス関係者のミッションだろう。

スポーツ庁は2025年までにスポーツ市場を15兆にする(これいろんなセミナーや記事の最初で耳タコ)と述べており、オリンピック後の持続的成長は、国策でもある。しかし、それを具体的にプラニングし、実行するプロフェッショナルはまだまだ足りない。スポーツビジネスでマネタイズするプロが足りない。今回のオリンピックのスポンサーシップ3000億円も、IOCと交渉して、一業種一社を変更して、複数社を”オールジャパン”で支援するようにネゴシエーションした成果だが、一部コンサルや在外日本人からは、スポンサーシップの価値が落ちる、市場価格より高い、うまく活用しないと日本のスポーツ界からお金がなくなる、とか評論されている。ならば、もっとアクティベーションを提案し、活性化を一緒にやるべきでないか?

オリンピックもラグビーワールドカップも必ず終わり、その後が来るのはわかっている。あなたもスポーツビジネスの実行者、またはそれを目指すなら、事後を想定し、オリパラやラグビーを好機と捉え、価値維持向上、成長のアクションを。



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MissionSportsCEO満田哲彦 スポーツビジネス:CR7広告プロデューサー/元電通本社スポーツ局オリパラ室営推部長/マンU・インテル・バルサ日本招聘/FCBarcelona本部/JFAマーケティング担当部長//ColumbiaBusinessSchool/早稲田MBA

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